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アベノミクスの象徴株といえばバイオ関連銘柄だろう。おもに2012年~2013年にかけて爆発的な勢いで株価を上げる「バイオ株バブル」が起きたことは印象的だった。
バイオ株バブルのきっかけとなったのは2012年10月に京都大学の山中伸弥教授がiPS細胞でノーベル生理学・医学賞を受賞したことだ。iPS細胞が世界に広く知れ渡り、また再生医療が現実味を増したことによりバイオ関連銘柄は広く物色された。そしてその後、政府がiPS細胞研究などの再生医療に対して「今後10年で1100億円規模の長期的な支援を行う意向」を示したことにより、さらに人気に火がついた。
当時(2012年~2013年ごろ)のバイオ関連銘柄の値動きは非常に激しく、新興のバイオ株を中心に大きく株価をあげた。だが、値動きの軽い銘柄が勢いよく上がれば下落の速度も早い。バイオ関連銘柄の急速な下落に巻き込まれた投資家にとっては手痛い記憶として残っているかもしれない。
2014年以降はバイオ関連銘柄にさほど注目は集まっていないが、値動きが軽く流動性が非常に高いテーマ株で、さらに外部環境の影響を受けにくい特徴があるため、為替相場が円高方向に振れた時や地政学リスクの警戒が高まる時など短期資金が集中するケースもよくある。
またバイオテクノロジー技術が実際に業績となって実を結ぶのはこれからの話であり、今後再びバイオ関連銘柄に熱い視線が送られる可能性は十分ある。そうでなくとも定期的に注目される息の長いテーマ株なので本命株・出遅れ株などは把握しておいて損はない。
このページではバイオ関連銘柄について本命・出遅れ 一覧をわかりやすくまとめて紹介する。
バイオ関連銘柄とは
まずバイオ関連株の「バイオ」とはバイオテクノロジーの略であり、バイオテクノロジーとは生命工学のこと。つまり遺伝子操作・細胞培養などの方法で、生命・生体を光学的に取り扱う学問のことである。
具体的にはiPS細胞を活用した再生医療、がんワクチン・HIV治療薬、ゲノム編集技術を活用した遺伝子医療などをひっくるめてバイオテクノロジー技術といい、バイオ関連銘柄とはバイオテクノロジー技術によって医薬品や新たな治療法などを研究・開発する企業の総称である。
近縁テーマである「ゲノム編集関連銘柄 本命・出遅れ 一覧」はこちらにまとめてある≫
バイオ関連銘柄の特徴
バイオ関連銘柄の特徴をいくつか挙げてみよう。
赤字株が多い(PERが高い銘柄が多い)
バイオベンチャー・創薬ベンチャー企業は赤字決算でしかも無配の銘柄が多く、高PERのものが目立つ。あるいはそもそもPERを算出できない企業も多数ある。
これは当然といえば当然のことだ。バイオベンチャー企業はバイオテクノロジー技術を研究し、将来的に画期的な治療法や治療薬を開発しようとしているのだから現時点では赤字企業が多いのも頷ける。
高PERの銘柄は敬遠されがちだが、バイオ関連銘柄に関してはPERが高いからといって避けるのは早計だ。高PERのものは「将来の成長が評価されている人気銘柄」とも言いかえることができる。もちろん、バイオ関連銘柄のなかでも特にPERが高まり、危険水準になっていればリスキーだが、バイオ関連銘柄は基本的にPERが高くなりがちで将来的な成長性に投資されている背景があることを覚えておこう。
毎年9月~10月はバイオ関連銘柄に注目
毎年10月の大イベントといえば「ノーベル賞の受賞発表」だろう。ノーベル賞は「生理学・医学賞」・「物理学賞」・「化学賞」・「文学賞」などがあるが、なかでも「ノーベル生理学・医学賞」はバイオ関連銘柄に大きな刺激を与える可能性がある。
特に日本人がノーベル生理学・医学賞を受賞すれば日本のバイオ関連銘柄が動意づく可能性は高い。
2012年に山中伸弥教授がiPS細胞でノーベル生理学賞・医学賞を受賞した時にはiPS細胞関連銘柄が大きく動意づいたし、2016年に大隅良典教授がオートファジーでノーベル生理学賞・医学賞した時にはオートファジー関連銘柄が動意づいた実例もある。
ノーベル賞の受賞発表シーズンにはバイオ関連銘柄が先回りで買われる傾向もあるため、注目しておく価値はありそうだ。
バイオ関連銘柄は国策銘柄
バイオ関連銘柄は国策銘柄の一角としてみることができる。2012年に山中伸弥教授がiPS細胞でノーベル生理学・医学賞を受賞し、その後2013年1月には政府は「今後10年で1100億円規模の長期的な支援を行う意向」を示した。これは官民一丸となり、iPS細胞研究を中心とした再生医療に取り組んでいくという意志表明ともとれる。
「国策に売りなし」という相場格言もあるほどだ。バイオ関連銘柄が実際に実を結ぶのはこれからのことだが、国をあげて取り組んでいくバイオテクノロジー分野のテーマ株は今後も定期的に注目を集める可能性がある。
バイオ関連銘柄 一覧
- 4528 小野薬品工業 がん免疫療法
- 4565 そーせいグループ がん免疫療法・創薬ベンチャー
- 2191 テラ がん免疫療法
- 2370 メディネット がん免疫細胞療法・iPS細胞・遺伝子治療
- 4571 ナノキャリア がん領域に特化した創薬ベンチャー
- 4564 オンコセラピー・S がん遺伝子の解析、治療薬の開発
- 4575 キャンバス 抗がん剤開発に特化・創薬ベンチャー
- 4557 医学生物学研究所 がん・難病 臨床検査薬・研究用試薬
- 4582 シンバイオ製薬 創薬 がん、血液、自己免疫疾患に特化
- 4594 グリーンペプタイド がん免疫治療薬・iPS細胞・ペプチド
- 4597 ソレイジア・ファーマ がんなど悪性腫瘍に係る医薬品・医療機器の開発・販売
- 4588 オンコリスバイオファーマ 希少がん・重症感染症に注力・創薬ベンチャー
- 7776 セルシード iPS細胞・細胞シート再生医療
- 4978 リプロセル iPS細胞関連の研究試薬
- 4593 ヘリオス iPS細胞・難病の治療薬
- 4570 免疫生物研究所 iPS細胞・研究用試薬の製造販売・受託
- 7932 ニッピ iPS細胞開発
- 7774 ジャパン・ティッシュ iPS細胞・再生医療(自家培養表皮・軟骨)
- 6340 澁谷工業 iPS細胞・再生医療・人工透析
- 8086 ニプロ iPS細胞・再生医療・使い捨て医療器具
- 4583 カイオム・バイオS iPS細胞・抗がん剤
- 4592 サンバイオ 再生細胞治療薬の開発 「SB623」
- 4563 アンジェス MG 遺伝子医薬品・難病治療薬
- 2160 ジーエヌアイグループ 遺伝子治療・創薬ベンチャー
- 4974 タカラバイオ 遺伝子研究用試薬・ゲノム編集
- 2531 宝ホールディングス 傘下にタカラバイオ
- 2397 DNAチップ研究所 遺伝子解析・DNAチップ
- 2342 トランスジェニック マウスを使った遺伝子解析
- 4596 窪田製薬ホールディングス 眼疾患の治療や治療薬・医療技術の研究開発
- 4576 デ・ウエスタン(DWTI) 緑内障などの創薬ベンチャー
- 6090 ヒューマン・メタボローム 体内代謝物の解析受託・バイオマーカー
- 4585 UMNファーマ ワクチンに強み・創薬ベンチャー
- 4572 カルナバイオサイエンス キナーゼ酵素・創薬ベンチャー
- 4579 ラクオリア創薬 疼痛疾患に強み・創薬ベンチャー・エイズ
- 4584 ジーンテクノサイエンス 創薬ベンチャー
- 4586 メドレックス 創薬ベンチャー
- 2395 新日本科学 前臨床試験受託
- 2931 ユーグレナ ミドリムシ・バイオ燃料
- 4406 新日本理化 機能性樹脂原料・医薬中間体
- 3386 コスモ・バイオ バイオ専門商社
- 4587 ペプチドリーム 特殊ペプチドを使った医薬品候補物質・創薬ベンチャー
- 2929 ファーマフーズ 機能性食品素材を販売
- 4875 メディシノバ 米が本拠の医薬品開発ベンチャー
- 7777 スリー・ディー・M ペプチド技術・医療製品開発
- 7707 プレシジョン・S・S バイオ関連機器のOEM・DNA抽出装置
- 2176 イナリサーチ 医薬品非臨床試験受託 サルの試験に強み
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バイオ関連銘柄 本命・出遅れ
それではバイオ関連銘柄のなかでも本命視されそうな銘柄をピックアップしてみよう。また出遅れ銘柄などもあれば追記していくつもりだ。なお、この項目は当方の主観を含む内容のため参考までに願う。
本命 小野薬品工業
時価総額:1,334,623百万円
PER:(連) 22.95倍
PBR:(連) 2.38倍
≪2017/04/25時点≫
小野薬品工業はがんの治療薬開発に関してはド本命銘柄と言えるのではないだろうか。
小野薬品といえばがん免疫薬の「オプジーボ」が有名だ。オプジーボは小野薬品と米ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)が開発した画期的ながん免疫薬で、がん細胞がかけている免疫のブレーキを解除して免疫力でがんを攻撃する薬とのこと。
従来の抗がん剤では末期がん患者に対する延命効果は数カ月だったが、オプジーボでは年単位で生存期間が延びる患者も現れたという。細かい説明は省くが、非常に期待されているがん免疫治療薬で、オプジーボを手掛ける小野薬品はがん関連の本命銘柄と言えるはずだ。
ただし、オプジーボは2016年8月にBMSが「未治療の非小細胞肺がんの臨床試験で失敗した」と発表したことにより大きく株価を下げる場面もみせた。ただ、これはオプジーボの有効性自体が否定されたわけではなく、引き続き未治療肺がんにはオプジーボ単剤や他の薬剤との併用療法で治験を進めるとしている。
今後、オプジーボがさらにさまざまながんに有効な免疫治療薬となってくれることを期待している。小野薬品は、2016年以降はかなり株価を落してしまっているが、今後の動きに注目したい。
本命 そーせいグループ
時価総額:193,690百万円
PER:---倍
PBR:(連) 6.37倍
≪2017/04/25時点≫
そーせいグループはバイオ関連の本命銘柄として注目したい。そーせいグループは日本初のバイオ医薬品企業でアルツハイマー病、統合失調症、がん免疫、偏頭痛、依存症、代謝疾患等の画期的なバイオ医薬品の創出を目指している。
そーせいグループは2012年~2013年ごろのバイオ株バブルの時にはさほど話題にならなかった銘柄だが、2015年末~2016年前半にかけて爆発的に株価を上げた銘柄だ。この時、刺激になったのは米ファイザーと医薬品の開発について資本業務提携、ファイザーの日本法人に40億円の第三者割当増資を割り当て、開発などの資金を調達すると発表した件だろうか。
2016年に主役級の値動きをしたバイオ株だが、2016年後半からは株価を調整中。再び動意づく可能性も含めて、バイオ関連銘柄の中核銘柄として注目する。
本命・出遅れ グリーンペプタイド
時価総額:20,693百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 4.56倍
≪2017/04/25時点≫
グリーンペプタイドもバイオ関連の中核銘柄として注目したい銘柄だ。グリーンペプタイドは、久留米大学発の創薬ベンチャーで、がん免疫治療用ペプチドワクチンを開発している銘柄だ。
グリーンペプタイドは2016年の前半に「がん免疫治療用ペプチドワクチン」に注目が集まり大相場を形成した銘柄だ。2015年に上場した銘柄で、2012年~2013年のバイオ株バブルの時には注目されていなかったためやや出遅れ感があるバイオ関連銘柄といえるだろう。
やはりバイオ関連銘柄のなかでも「がん」に関連する治療薬などを手掛ける銘柄は市場からの注目度も高い気がする。グリーンペプタイドには今後も注目したい。
本命 テラ
時価総額:6,742百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 12.33倍
≪2017/04/25時点≫
テラは東大医科研初のバイオベンチャーで、樹状細胞ワクチンによるがん免疫細胞療法の再生医療製品化を目指す企業だ。こちらもがん免疫治療を手掛けており、がん関連の銘柄とも言える。バイオ関連のなかでも注目されやすい部類なのではないだろうか。テラもバイオ関連の本命銘柄として注目したい。
出遅れ ソレイジア・ファーマ
時価総額:39,502百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 8.84倍
≪2017/04/25時点≫
ソレイジア・ファーマは2017年3月24日(金)にマザーズ市場に上場したばかりのIPO銘柄だ。事業内容はがんなどの悪性腫瘍にかかわる医薬品・医療機器の開発・販売。つまりバイオ関連&がん関連銘柄ということだ。
2017年3月に上場したばかりの銘柄なので、出遅れ感のあるバイオ関連銘柄といえよう。時価総額はそこそこの規模だが、上場して間もないため流動性はある方か。値動き妙味としてもまだ面白いほうだと思う。
本命 セルシード
時価総額:5,087百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 4.18倍
≪2017/04/25時点≫
セルシードはバイオ関連&iPS細胞関連の銘柄で本命と言えるのではないだろうか。セルシードは細胞シートによる再生医療を手掛けるバイオベンチャー。細胞シートはiPS細胞とは異なるものだが、今後iPS細胞と細胞シートの誘導は再生医療には不可欠と言われており、深く関係するものらしい。
セルシードはiPS細胞関連銘柄として知名度が高いバイオ株なので本命視しておくべきかもしれない。
本命 ヘリオス
時価総額:69,705百万円
PER:---倍
PBR:(単) 11.40倍
≪2017/04/25時点≫
ヘリオスはiPS細胞を使う眼科用再生治療薬を開発するバイオベンチャー。まさにバイオ関連&iPS細胞関連銘柄の本命銘柄といえよう。がんと並んで注目されやすい「眼」に関する医療を手掛ける点も面白い。バイオ関連銘柄のなかでは、時価総額の規模が大きめだが値動きが重いというほどでもない。ヘリオスは注目しておくべきバイオ関連・iPS細胞関連銘柄だ。
本命 デ・ウエスタン・セラピテクス研究所(DWTI)
時価総額:14,521百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 5.03倍
≪2017/04/25時点≫
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所(DWTI)は三重大学発の創薬バイオベンチャーで、プロテインキナーゼ阻害剤開発技術はじめ眼病治療薬開発に集中している銘柄だ。バイオ関連銘柄としては知名度は高いほうなのではないだろうか?2012年~2013年のバイオ株バブルの時にも、特に注目されていた銘柄のように思う。
時価総額の規模は小さく値動きも軽い。バイオ関連銘柄のなかでも短期資金が入りやすい銘柄という印象だ。バイオ関連銘柄に注目するならDWTIは外せない。
本命 カイオム・バイオサイエンス
時価総額:10,252百万円
PER:---倍
PBR:(単) 2.22倍
≪2017/04/25時点≫
カイオム・バイオサイエンスもバイオ関連銘柄としての知名度は高いように思う。カイオム・バイオサイエンスは独自の抗体作製技術を持つ理研発の創薬ベンチャー。理研関連銘柄でもあるので、理研絡みのニュースで、バイオ株が動意づいたときなどは注目を集めやすい。
【2019年01月08日(火)追記】
本命株・出遅れ株 サンバイオ
時価総額:482,273百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 47.49倍
≪2019/01/11時点≫
サンバイオもバイオ関連銘柄の本命株・出遅れ株として大注目の銘柄だ。サンバイオは2018年の10月末くらいから一気に本命株へと躍り出た印象だ。
サンバイオは中枢神経系の疾患領域の再生細胞薬を開発するバイオベンチャー企業で、バイオ株のなかでも特に注目度の高い「細胞を培養し医薬品として活用する細胞医薬品」に注力。
注目したいのは、サンバイオが開発中の脳神経再生細胞薬「SB623」だ。
脳神経再生細胞薬「SB623」は、脳疾患による身体麻痺を治療する他家由来(たかゆらい)の再生細胞薬で脳内の神経組織に投与し、自然な再生機能を誘発し、運動機能を回復させる効果が期待されている薬。
サンバイオは2018年11月のアタマに「SB623」が外傷性脳損傷を対象にした日米グローバル第2相試験(STEMTRA試験)で、主要評価項目達成の解析結果を得たと発表している。さらに来20年1月期中の国内での承認申請を目指す計画を開示。これにより一気に注目度が高まった。
「SB623」は2019年にも米国フェーズ2b試験の結果を開示する見込みの模様。つまりまだ材料が出る可能性が高そうだ。
サンバイオもバイオ関連銘柄によくある「赤字企業」であり、黒字化は数年先との見方が強いが、それでも注目されている点は見逃せない。
サンバイオが注目を集めたことにより、その他のバイオ株にも物色が波及するほどの人気ぶりだ。2018年末~2019年にかけてのバイオ株の本命といえば、やはりサンバイオといえそうだ。
サンバイオの時価総額規模はけっして小さくはないが、それでも秘めている期待値・材料性をみればやはり注目度は高い。引き続きバイオ関連銘柄の本命株・出遅れ株として注目しておきたい。
【2019年12月16日(月)追記】
サンバイオショックとは?
2018年10月以降、株式相場は米中貿易摩擦が本格化となり株式相場は散々な相場となった、だがその中でサンバイオだけは圧倒的な強さを発揮して、軟調相場の中「唯一の希望の光」となっていたのは、去年を知る投資家ならば良く覚えているだろう。
サンバイオが去年急騰となった切っ掛けは2018年11月1日、開発中の細胞治療薬「SB623」の国際共同治験で、主要評価項目を達成したと公表した事から「再生医療という如何にも投資家が喜ぶ内容」という事からも一気に人気化した、株価は3700円近辺から僅か3ヶ月程度で2019年1月末には株価は12730円までの急騰を見せた。
だが、2019年1月29日に再生細胞薬「SB623」の治験フェーズ2bで主要評価項目を達成できなかったとの解析速報を発表のIRと共に株価は急落。
これによりサンバイオは5日連続のSTOP安。
日付 始値 高値 安値 終値 前日比
2019/1/30 8,710 8,710 8,710 8,710 -25.62%
2019/1/31 7,210 7,210 7,210 7,210 -17.22%
2019/2/1 5,710 5,710 5,710 5,710 -20.80%
2019/2/4 3,710 3,710 3,710 3,710 -35.03%
2019/2/5 2,440 2,880 2,401 2,620 -29.38%
当時、マザーズ市場で時価総額1位、そして個人投資家がこぞってサンバイオに飛びついていた事から、「この青天の霹靂」とも言える「悪材料」発表で、売りの連鎖が止まらずサンバイオ保有の投資家が追証が発生。
「唯一の希望の光」とも言えたサンバイオが地に落ちた事により殆どのバイオ関連銘柄も連れ安、そして追証回避の為に様々な銘柄の投げ売りが波及して東証マザーズ指数は一時7.5%下落という暴落が起こった。
第二のアキュセラショックともいわれてもいるが「サンバイオが引き金となり様々な銘柄が急落の闇に落ちた」それが「サンバイオショック」だ。
サンバイオショック再び!
サンバイオが今年2度目、「またやらかした」
大暴落後、サンバイオはその後は急落からじっくりではあるが値を戻す動きを見せたが、今回「またもやらかしたのだ」、その内容だが、【4506】大日本住友製薬と再生細胞薬「SB623」の慢性期脳梗塞を対象とした北米共同開発を中止となり、さらに共同開発及びライセンス契約を解消すると発表したのだ。
しかも「決算発表のタイミング」でこの悪材料は発表された。バイオ関連という事もあり決算を期待しているという投資家は少ないだろうが、「決算発表と共に好材料発表」などを期待していた投資家も多かっただろう。
だが、蓋を開けてみればライセンス契約解消もだが、再生細胞薬「SB623」の日本における外傷性脳損傷適応での承認申請予定時期を、2020年1月期中を目標にしてたが、承認申請を2021年1月期中に延期という「ダブルの悪材料発表、まさに地獄の窯が開かれる」発表となった。
サンバイオのマザーズ寄与度
下記がマザーズ指数時価総額のTOP10となるが、今回は前回程の過熱感はないとは言え、サンバイオはマザーズ寄与度はメルカリに次いで2位だ。今回の下落でも与える影響は大きいと言える。
サンバイオに増資の可能性か?
サンバイオを保有のホルダーから、相当な連絡がきているのか、同社はQ&Aを発表しているが、下記など「ホルダーからしたらはらわたが煮えくり返る」返答だ。
Q 申請予定時期変更はいつ決定したのか、13日に公表となった理由を教えてください。
直前まで今期中の承認申請を目指し、検討していましたが、商業用製品生産準備に十分に時間をかけ市販後の安定供給責任を果たすことが重要と判断したため、第3四半期決算のタイミングでの公表となりました。
Q 大日本住友製薬社とのライセンス解消の理由を教えてください。
A 2019 年 1 月に開示した慢性期脳梗塞フェーズ 2b 臨床試験の結果を受けて、大日本住友製薬社が全体の戦略を検討した結果、SB623 の開発は継続しないことにしたため、と聞いており、それを受けた形の協議の結果、円満な形で合意解消となりました。
Q 今後の開発資金等全体の資金繰りについて教えてください。
A 日本における慢性期外傷性脳損傷の承認申請及び承認取得までの資金は、手元資金で賄う予定です。慢性期脳梗塞の開発資金については、資金状況を精査した上で、今後の対応を検討していきます。対応策としては、必要に応じて、プロジェクトファイナンス、銀行借入、助成金、ライセンスアウトなどをエクイティファイナンスに優先し検討していきます。
円満な形で合意解消、これははっきり言って株主をバカにしているとも思える発言だ。そして最後の開発資金に関しては「希薄化懸念となる増資」の可能性まである。
当然、サンバイオのホルダーが一番の「ダメージ」を受けているわけだが、今回の「2度目のサンバイオショック」でバイオ関連の銘柄は、「今回」も売られる事となったわけで、バイオ関連のホルダー、そしてマザーズの銘柄の保有者からしたら、「またお前か!いい加減にしろ」と思っている投資家も多いだろう。
バイオ関連銘柄の本命・出遅れ株は?
サンバイオのショックは確かに市場へのダメージは大きい、だが考えを変えてみれば、前回もサンバイオショックの売りの後、はバイオ関連は、サンバイオショックによるバイオ連れ安は「あくまで一貫性のもの」だ。サンバイオが値をつければ株価を元に戻すものは「多数あるだろう。」そして、僅かな期間で株価急騰というバイオ関連の銘柄には「夢」が銘柄である事には間違いはない。
そこで今回は今後のバイオ関連銘柄で、妙味のある銘柄を記載するぞ。投資判断の「基準」として参考にしてもらえたらと思う
本命株 4584 ジーンテクノサイエンス
時価総額:25,988百万円
PER:(連) —倍
PBR:(連) 11.81倍
≪2019/12/16時点≫
ノーリツ鋼機グループの北海道大学発のバイオシミラーを安定的な基盤にバイオ新薬・新規バイオ事業の創薬ベンチャー企業だ。
腎性貧血治療薬「ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)」のバイオ後続品について国内製造販売が承認されており、細胞治療(患者自身の細胞・組織又は他者の細胞・組織を培養等加工したものを用いて失われた組織や臓器の機能を修復・再生する医療)のプラットフォームを所有しているぞ。
再生医療において昭和大学及び岐阜薬科大学とそれぞれ歯髄幹細胞を活用した骨疾患、眼疾患の治療法創出に向けた共同研究を開始している。そして食用や化粧品、医薬品などの色素を手掛ける癸巳化成(横浜市)とアフリベルセプトバイオシミラーに関する事業化を目的とした共同開発契約を締結しているぞ。今後も有力な材料が期待できる銘柄なだけに注目だぞ。
本命株 2160 ジーエヌアイグループ
時価総額:98,642百万円
PER:(連) 250.94倍
PBR:(連) 9.03倍
≪2019/12/16時点≫
主に中国において新薬探索・臨床開発活動を拠点にアジアに患者の多い疾患を適応症とした複数の創薬候補化合物をパイプラインに持ち、遺伝子解析に強みを持つ企業だ。
赤字が多いバイオ企業の中で業績は好調。中国での特発性肺線維症治療薬「アイスーリュイ」など医薬品事業及び医療機器事業での収益性が向上となり、19年12月期の連結業績予想だがは予想売上高を従来の73億4800万円から73億5600万円と前期比46.6%増、営業利益を11億6800万円から13億6400万円、2.4倍の上方修正となっている。チャートを見てもサンバイオショックから本日は売られる動きとなっているが業績が良いバイオ企業という事からも押し目はチャンスと見れるのではないだろうか。
本命株 4587 ペプチドリーム
時価総額:634,071百万円
PER:(連) —倍
PBR:(連) 36.86倍
≪2019/12/16時点≫
特殊ペプチドや独自創薬技術の強みを持つ同社だが、同社の技術を用いてkすりの共同開発契約を締結している企業は、世界最大手のノバルティスなど全世界の医薬品の売上高上位20社中10社が含まれている。
米国のブリストル・マイヤーズと共同開発しているがん免疫役などは第二臨床試験までいっており、同社は多数の契約企業からのロイヤリティーも期待ができる。同社の独自技術の特殊ペプチドは世界的に注目されている銘柄だけに本命株といえるだろう。
本命株 7932 ニッピ
時価総額:11,932百万円
PER:(連) 9.50倍
PBR:(連) 0.43倍
≪2019/12/16時点≫
ニッピは、コラーゲン原料で国内トップシェアを誇る企業だ。多角的な経営をしており、ゼラチンを用いて開発した化粧品や健康食品の販売、皮革関連事業、バイオマトリックス研究所の研究成果をもとに開発した様々な器材、試薬を販売などを事業をしている。
同社は大阪大学蛋白質研究所と再生医療用iPS細胞の培養に適したラミニン511E8フラグメント、「iMatrix-511MG」販売している。そして同社の直近の決算を見ると、コラーゲン・ケーシング事業の製造原価が軽減して収益を押し上げて営業利益を19億5000万円、前期比2.3倍そして、純利益は9億円から12億5000万円、7.3倍と好業績から上方修正をしているぞ。チャートを見ても今回の決算発表で年初来高値を達成しているぞ。
出遅れ株 4596 窪田製薬HD
時価総額:12,733百万円
PER:(連) —倍
PBR:(連) 1.45倍
≪2019/12/16時点≫
眼科領域の医薬品開発ベンチャー企業だ。オプトジェネティクスの開発に力を入れている、オプトジェネティクスとは簡単に言えば視力を回復させる研究なのだが、マンチェスター大学と共同で研究しているのだが、全世界での販売権を得る独占契約も締結している。
オプトジェネティクスで治療したマウスでは回復機能効果があったと確認されているぞ。そして子会社の米アキュセラが開発している治療薬候補「エミクススタト塩酸塩」の網膜変性疾患に対する治療効果に関する論文は、学術雑誌「Drug Discovery Today」に掲載されるなど今後の注目銘柄といえるだろう。チャートを見ると底堅さもあり時価総額も低いところをみても妙味は十分と言えるだろう。
バイオ株で【4978】リプロセルが兜町で噂有り!
本日は再びバイオ関連銘柄が急伸しているな!
米国市場はファーウェイに対して事実上の禁輸措置を強化したわけだが、外国で製造した半導体でも米国製の製造装置を使っていればファーウェイに輸出できなくなる。半導体メーカーの製品輸出が難しくなる事から米国と中国の関係性は再び悪化となったわけだが、こういった環境となると下手のものには手をだせなくなる。
となると、先々未来があり治療薬という思惑の強いバイオに流れるのもであるがバイオ関連が全体的に活況となっているな!【4563】アンジェス、【2191】テラなども急落後に切り返して値を戻してきている!
【4583】カイオムバイオ、【4974】タカラバイオ、【4582】シンバイオ、【3386】コスモバイオ、【4592】サンバイオと〝なんちゃらバイオ〟と名前が付くものが急騰となり、まるで2012年iPS細胞発表で急騰を続けたバイオを彷彿とさせる相場となってきている。
【4583】カイオムバイオは前回も記事にしたが、このバイオの流れで一気に急伸したな!
2012年のiPS細胞からのバイオ相場はまさにもの凄いものだったが、あの時もiPS細胞関係ないというバイオ株まで物色買い対象となったわけだが、その当時の【4583】カイオムバイオは200円台から5000円となり株価25倍、【4974】タカラバイオも500円から4295円と8倍以上と、わずか1年で思惑全開で株価が様変わりする暴騰相場となった!
バイオ株で一撃テンバガー!新型コロナウイルスという世界的なテーマは、ひょっとするとこういう大暴騰バイオ相場へ導く可能性がある!
このバイオ関連銘柄で当方が一押しする銘柄がある!以前にも記載した銘柄ではあるが、最近兜町界隈でも噂されチャート的にも面白い位置にきている、今後の思惑含め期待値が高いだけに注目してもらえたらと思うぞ!
新型コロナウイルス関連 4978 リプロセル
時価総額:32,704百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 5.07倍
≪2020/05/18時点≫
リプロセルは東大・京大とiPS細胞関連の研究に取り組み、「iPS細胞関連研究試薬の製造・販売」する研究支援事業と「臨床検査の受託サービス、再生医療等製品の開発」をするメディカル事業を展開するバイオベンチャー企業だ。
新型コロナウイルス関連としては注目度が低かったが新型コロナウイルスのワクチンの開発を目指す国際的研究コンソーシアムへの参加を表明してからは注目を集めだし、大型連休明けにバイオ関連が軒並み急騰して同社株もSTOP高。
思惑だけでSTOP高となった事からその後は株価は大きく下げる動きとはなったが下髭をつけてからは再び他バイオ同様に切り返してきている。
そして同社だが兜町界隈でも新型コロナウイルスの思惑で非常に注目されている。
実際に同社は定期的に好材料を発表しているのだが、がん細胞への障害をリアルタイムで測定できる米社製品を販売開始など、新型コロナウイルス以外の材料もここ最近発表しており、今後有望な材料を控えている可能性があると言えるだろう。
2020年3月には「京都大学iPS細胞研究所の一部機能を分離した新たな財団法人が4月に始動する」との発表から急伸もあったが、4月に始動するとのこの話もまだ出ていない。
思惑だけでこれだけの値動きをする銘柄だが、今まで蓋となっていた450円を超えて上場来高値を更新している、新型コロナウイルス関連の思惑が強いこの思惑相場で大化けとなる可能性は秘めている銘柄と言えるだろう。
【2021年02月17日(水) 追記】
本命株 4587 ペプチドリーム②
時価総額:681,175百万円
PER: (単) 188.90倍
PBR: (単) 32.18倍
≪2021/02/17時点≫
ペプチドリームは以前にもバイオ関連銘柄の本命株に取り上げた事のある、特殊ペプチドを使った医薬品候補物質を、大手と共同開発している創薬ベンチャーだ。
今年に入り2019年の高値を抜けてきたが、その後は利益確定売りに押し目を形成中だ。しかし、あえてこの下落局面を注目したいと記事を書いている。
2月17日には野村が目標株価を6170円から6900円に増額しており、小ネタではあるが以下の材料も発表している。
『ドイツ・バイエル社との創薬共同研究開発で、2つ目のプログラムに係るクライテリアを達成し、これに伴いマイルストーンフィーを受け取る。』
2月10日の決算発表では、20年12月期の経常損益(非連結)が69.7億円の黒字となり、21年12月期の同利益は前期比28.3%減の50億円以上に減る見通しを示した。
これが下落を誘った要因なのだが、再び上方修正期待も高まってくるだろう。併せてバイオ関連銘柄特有の材料面にも期待をしたい。
バイオ関連銘柄 まとめ
バイオ関連銘柄は2012年~2013年頃に大注目を集めたアベノミクスを象徴するテーマ株だ。2014年以降は大きな話題を集めてはいないものの、定期的に注目されている息の長いテーマ株だ。また、国策銘柄としての側面もある。さらに国内のバイオ企業が実際に、業績をあげてくるのはこの先の話であり、まだまだ息の長いテーマとなる可能性はある。
またバイオ関連銘柄は比較的、外部環境の影響を受けにくいテーマであり、さらに値動きが軽く短期資金にとっては格好のターゲットとなるため、円高進行の時や地政学リスクが警戒される時などは資金の逃げ場になりやすい。
バイオ関連銘柄は抑えておいて損はないテーマ株だ。このページで中核的な銘柄・本命銘柄・出遅れ銘柄をしっかりと把握しておこう。