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サンバイオショックとは?
2018年10月以降、株式相場は米中貿易摩擦が本格化となり株式相場は散々な相場となった、だがその中でサンバイオだけは圧倒的な強さを発揮して、軟調相場の中「唯一の希望の光」となっていたのは、去年を知る投資家ならば良く覚えているだろう。
サンバイオが去年急騰となった切っ掛けは2018年11月1日、開発中の細胞治療薬「SB623」の国際共同治験で、主要評価項目を達成したと公表した事から「再生医療という如何にも投資家が喜ぶ内容」という事からも一気に人気化した、株価は3700円近辺から僅か3ヶ月程度で2019年1月末には株価は12730円までの急騰を見せた。
だが、2019年1月29日に再生細胞薬「SB623」の治験フェーズ2bで主要評価項目を達成できなかったとの解析速報を発表のIRと共に株価は急落。
これによりサンバイオは5日連続のSTOP安。
日付 始値 高値 安値 終値 前日比
2019/1/30 8,710 8,710 8,710 8,710 -25.62%
2019/1/31 7,210 7,210 7,210 7,210 -17.22%
2019/2/1 5,710 5,710 5,710 5,710 -20.80%
2019/2/4 3,710 3,710 3,710 3,710 -35.03%
2019/2/5 2,440 2,880 2,401 2,620 -29.38%
当時、マザーズ市場で時価総額1位、そして個人投資家がこぞってサンバイオに飛びついていた事から、「この青天の霹靂」とも言える「悪材料」発表で、売りの連鎖が止まらずサンバイオ保有の投資家が追証が発生。
「唯一の希望の光」とも言えたサンバイオが地に落ちた事により殆どのバイオ関連銘柄も連れ安、そして追証回避の為に様々な銘柄の投げ売りが波及して東証マザーズ指数は一時7.5%下落という暴落が起こった。
第二のアキュセラショックともいわれてもいるが「サンバイオが引き金となり様々な銘柄が急落の闇に落ちた」それが「サンバイオショック」だ。
サンバイオショック再び!
サンバイオが今年2度目、「またやらかした」
大暴落後、サンバイオはその後は急落からじっくりではあるが値を戻す動きを見せたが、今回「またもやらかしたのだ」、その内容だが、【4506】大日本住友製薬と再生細胞薬「SB623」の慢性期脳梗塞を対象とした北米共同開発を中止となり、さらに共同開発及びライセンス契約を解消すると発表したのだ。
しかも「決算発表のタイミング」でこの悪材料は発表された。バイオ関連という事もあり決算を期待しているという投資家は少ないだろうが、「決算発表と共に好材料発表」などを期待していた投資家も多かっただろう。
だが、蓋を開けてみればライセンス契約解消もだが、再生細胞薬「SB623」の日本における外傷性脳損傷適応での承認申請予定時期を、2020年1月期中を目標にしてたが、承認申請を2021年1月期中に延期という「ダブルの悪材料発表、まさに地獄の窯が開かれる」発表となった。
サンバイオのマザーズ寄与度
下記がマザーズ指数時価総額のTOP10となるが、今回は前回程の過熱感はないとは言え、サンバイオはマザーズ寄与度はメルカリに次いで2位だ。今回の下落でも与える影響は大きいと言える。
サンバイオに増資の可能性か?
サンバイオを保有のホルダーから、相当な連絡がきているのか、同社はQ&Aを発表しているが、下記など「ホルダーからしたらはらわたが煮えくり返る」返答だ。
Q 申請予定時期変更はいつ決定したのか、13日に公表となった理由を教えてください。
直前まで今期中の承認申請を目指し、検討していましたが、商業用製品生産準備に十分に時間をかけ市販後の安定供給責任を果たすことが重要と判断したため、第3四半期決算のタイミングでの公表となりました。
Q 大日本住友製薬社とのライセンス解消の理由を教えてください。
A 2019 年 1 月に開示した慢性期脳梗塞フェーズ 2b 臨床試験の結果を受けて、大日本住友製薬社が全体の戦略を検討した結果、SB623 の開発は継続しないことにしたため、と聞いており、それを受けた形の協議の結果、円満な形で合意解消となりました。
Q 今後の開発資金等全体の資金繰りについて教えてください。
A 日本における慢性期外傷性脳損傷の承認申請及び承認取得までの資金は、手元資金で賄う予定です。慢性期脳梗塞の開発資金については、資金状況を精査した上で、今後の対応を検討していきます。対応策としては、必要に応じて、プロジェクトファイナンス、銀行借入、助成金、ライセンスアウトなどをエクイティファイナンスに優先し検討していきます。
円満な形で合意解消、これははっきり言って株主をバカにしているとも思える発言だ。そして最後の開発資金に関しては「希薄化懸念となる増資」の可能性まである。
当然、サンバイオのホルダーが一番の「ダメージ」を受けているわけだが、今回の「2度目のサンバイオショック」でバイオ関連の銘柄は、「今回」も売られる事となったわけで、バイオ関連のホルダー、そしてマザーズの銘柄の保有者からしたら、「またお前か!いい加減にしろ」と思っている投資家も多いだろう。
バイオ関連銘柄の本命・出遅れ株は?
サンバイオのショックは確かに市場へのダメージは大きい、だが考えを変えてみれば、前回もサンバイオショックの売りの後、はバイオ関連は、サンバイオショックによるバイオ連れ安は「あくまで一貫性のもの」だ。サンバイオが値をつければ株価を元に戻すものは「多数あるだろう。」そして、僅かな期間で株価急騰というバイオ関連の銘柄には「夢」が銘柄である事には間違いはない。
そこで今回は今後のバイオ関連銘柄で、妙味のある銘柄を記載するぞ。投資判断の「基準」として参考にしてもらえたらと思う
本命株 4584 ジーンテクノサイエンス
時価総額:25,988百万円
PER:(連) —倍
PBR:(連) 11.81倍
≪2019/12/16時点≫
ノーリツ鋼機グループの北海道大学発のバイオシミラーを安定的な基盤にバイオ新薬・新規バイオ事業の創薬ベンチャー企業だ。
腎性貧血治療薬「ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)」のバイオ後続品について国内製造販売が承認されており、細胞治療(患者自身の細胞・組織又は他者の細胞・組織を培養等加工したものを用いて失われた組織や臓器の機能を修復・再生する医療)のプラットフォームを所有しているぞ。
再生医療において昭和大学及び岐阜薬科大学とそれぞれ歯髄幹細胞を活用した骨疾患、眼疾患の治療法創出に向けた共同研究を開始している。そして食用や化粧品、医薬品などの色素を手掛ける癸巳化成(横浜市)とアフリベルセプトバイオシミラーに関する事業化を目的とした共同開発契約を締結しているぞ。今後も有力な材料が期待できる銘柄なだけに注目だぞ。
本命株 2160 ジーエヌアイグループ
時価総額:98,642百万円
PER:(連) 250.94倍
PBR:(連) 9.03倍
≪2019/12/16時点≫
主に中国において新薬探索・臨床開発活動を拠点にアジアに患者の多い疾患を適応症とした複数の創薬候補化合物をパイプラインに持ち、遺伝子解析に強みを持つ企業だ。
赤字が多いバイオ企業の中で業績は好調。中国での特発性肺線維症治療薬「アイスーリュイ」など医薬品事業及び医療機器事業での収益性が向上となり、19年12月期の連結業績予想だがは予想売上高を従来の73億4800万円から73億5600万円と前期比46.6%増、営業利益を11億6800万円から13億6400万円、2.4倍の上方修正となっている。チャートを見てもサンバイオショックから本日は売られる動きとなっているが業績が良いバイオ企業という事からも押し目はチャンスと見れるのではないだろうか。
本命株 4587 ペプチドリーム
時価総額:634,071百万円
PER:(連) —倍
PBR:(連) 36.86倍
≪2019/12/16時点≫
特殊ペプチドや独自創薬技術の強みを持つ同社だが、同社の技術を用いてkすりの共同開発契約を締結している企業は、世界最大手のノバルティスなど全世界の医薬品の売上高上位20社中10社が含まれている。
米国のブリストル・マイヤーズと共同開発しているがん免疫役などは第二臨床試験までいっており、同社は多数の契約企業からのロイヤリティーも期待ができる。同社の独自技術の特殊ペプチドは世界的に注目されている銘柄だけに本命株といえるだろう。
本命株 7932 ニッピ
時価総額:11,932百万円
PER:(連) 9.50倍
PBR:(連) 0.43倍
≪2019/12/16時点≫
ニッピは、コラーゲン原料で国内トップシェアを誇る企業だ。多角的な経営をしており、ゼラチンを用いて開発した化粧品や健康食品の販売、皮革関連事業、バイオマトリックス研究所の研究成果をもとに開発した様々な器材、試薬を販売などを事業をしている。
同社は大阪大学蛋白質研究所と再生医療用iPS細胞の培養に適したラミニン511E8フラグメント、「iMatrix-511MG」販売している。そして同社の直近の決算を見ると、コラーゲン・ケーシング事業の製造原価が軽減して収益を押し上げて営業利益を19億5000万円、前期比2.3倍そして、純利益は9億円から12億5000万円、7.3倍と好業績から上方修正をしているぞ。チャートを見ても今回の決算発表で年初来高値を達成しているぞ。
出遅れ株 4596 窪田製薬HD
時価総額:12,733百万円
PER:(連) —倍
PBR:(連) 1.45倍
≪2019/12/16時点≫
眼科領域の医薬品開発ベンチャー企業だ。オプトジェネティクスの開発に力を入れている、オプトジェネティクスとは簡単に言えば視力を回復させる研究なのだが、マンチェスター大学と共同で研究しているのだが、全世界での販売権を得る独占契約も締結している。
オプトジェネティクスで治療したマウスでは回復機能効果があったと確認されているぞ。そして子会社の米アキュセラが開発している治療薬候補「エミクススタト塩酸塩」の網膜変性疾患に対する治療効果に関する論文は、学術雑誌「Drug Discovery Today」に掲載されるなど今後の注目銘柄といえるだろう。チャートを見ると底堅さもあり時価総額も低いところをみても妙味は十分と言えるだろう。