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2018年04月10日、一部のメディアが「日本の小笠原諸島・南鳥島周辺の排他的経済水域の海底に携帯電話などに必要不可欠なレアアース(希土類)が、世界需要の数百年分も存在していることがわかった」と伝えたようだ。
この報道により、日本の株式市場でもレアアース関連銘柄のテーマ性に注目が集まりつつある。
このページではレアアース関連銘柄について本命株・出遅れ株 一覧をわかりやすく詳しくまとめておく。
レアアース関連銘柄とは
レアアース関連銘柄とは、その名の通りレアアースに関連する銘柄の総称である。
日本の小笠原諸島・南鳥島周辺の排他的経済水域の海底に携帯電話などの家電製品に必要不可欠なレアアースが世界需要の数百年分の量が存在していることが判明したことから、日本の株式市場においてもレアアース関連銘柄に注目が集まりつつある。
南鳥島沖の海底周辺(約2400平方キロ)にはレアアース資源量およそ1600万トンも存在し、ハイテク産業で特に重要とされるジスプロシウム、テルビウム、ユウロピウム、イットリウムも多量に含まれるという。具体的にモーターなどに使われるテルビウムが世界需要の420年分、また液晶ディスプレイに使われるユウロピウムは世界需要の620年分も眠っているという。
現在、レアアースの世界生産量は9割が中国が占めているようだが、国内の海域でレアアースが数百年分眠っていることから、採掘技術が確立すれば日本も「夢の資源国」になる可能性を秘めていると言えるだろう。
なお、南鳥島沖にレアアースがあることを発見したのは東京大学「加藤泰浩」教授、早稲田大学「高谷雄太郎」講師らの研究グループだが、同グループは採掘技術の開発も行い、レアアース泥を採取することにも成功している。レアアースの採掘が現実のものになろうとしているということだ。
今後、日本の株式市場でもレアアース関連銘柄は注目のテーマ株となる可能性がある。本命株・出遅れ株 一覧はしっかりと抑えておこう。
また、当サイトではレアアースと近縁テーマであるレアメタルの一種「コバルト」に関連する銘柄についてもまとめている。レアアース関連銘柄と近縁テーマで、重複する銘柄もあるので併せて把握しておくとよいだろう。
レアアースとは
レアアースとはレアメタルの一種である。レアメタルのうちスカンジウム・イットリウム・ランタン・ルテチウム・ユウロピウム・テルビウムなど一部の元素をレアアースと呼ぶようだ。
レアアースの用途
レアアースはパソコンや携帯電話、液晶テレビなど、われわれが日常的に使用している家電製品に広く使われている。具体的にはパソコンのハードディスクや冷蔵庫のモーターなどに使われているようだ。他にも二次電池の材料だったり発光ダイオード、光学ガラス、研磨剤、磁石などに使われる。
主に家電製品(エレクトロニクス製品)の性能向上に必要不可欠なものと考えておけばいいだろう。つまり世界的に非常に需要のある素材と言える。もし日本の海域から世界需要数百年分のレアアースを採掘できれば、日本は一気に資源大国となる可能性を秘めている。夢のある話である。
レアアース関連銘柄 一覧
- 1606 日本海洋掘削 海洋開発・探査・採掘技術
- 6269 三井海洋開発 海洋開発・探査・採掘技術
- 6297 鉱研工業 地下資源工事用の掘削機械
- 1662 石油資源開発 海洋資源調査技術
- 5711 三菱マテリアル レアアースのリサイクル技術
- 5714 DOWA HD レアアースのリサイクル技術
- 5724 アサカ理研 レアアースのリサイクル技術
- 5857 アサヒHD レアアースのリサイクル技術
- 4063 信越化学工業 レアアース磁石製品
- 4004 昭和電工 化学メーカー ベトナムにレアアース原料の子会社
- 7456 松田産業 レアメタル・レアアースのリサイクル技術
- 8002 丸紅 レアアースを取り扱う商社
- 8015 豊田通商 レアアースを取り扱う商社
- 8031 三井物産 レアアースを取り扱う商社
- 8053 住友商事 レアアースを取り扱う商社
- 8058 三菱商事 レアアースを取り扱う商社
- 2768 双日 レアアースを取り扱う商社
- 3036 アルコニックス レアアースを取り扱う商社
レアアース泥開発推進コンソーシアム企業メンバー(上場企業)
なお、今回小笠原諸島・南鳥島周辺の海域でレアアースが大量にあることを発見した研究グループの「東京大学「加藤泰浩」教授が座長を務めるレアアース泥開発推進コンソーシアムのメンバー企業にも注目しておきたい。
- 4204 積水化学工業
- 5233 太平洋セメント
- 1885 東亜建設工業
- 9501 東京電力ホールディングス
- 7203 トヨタ自動車
- 1963 日揮
- 1606 日本海洋掘削
- 9101 日本郵船
- 5715 古河機械金属
- 6269 三井海洋開発
- 5706 三井金属
- 1821 三井住友建設
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レアアース関連銘柄 本命株・出遅れ株
それではレアアース関連銘柄のなかでも特に本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。出遅れ銘柄などもあれば追記していくつもりだ。なお、この項目は当方の主観を含む内容のため、参考までに願う。
本命株 日本海洋掘削
時価総額:37,980百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 1.62倍
≪2018/04/11時点≫
日本海洋掘削はレアアース関連銘柄の本命銘柄と言えるのではないだろうか?!レアアースを取り扱う商社系の銘柄や、レアアースのリサイクル技術を持つ銘柄などもレアアース関連銘柄と言えるが、今回、日本の海域内に莫大な量のレアアースが眠っていることが判明し、物色人気が高まっているということは海洋資源の掘削に関連する銘柄こそが本命株と言えるだろう。
日本海洋掘削は、社名からもわかる通り海洋掘削を手掛ける企業。基本的には石油・天然ガスなどの探鉱・開発等を請け負っているが、その技術はレアアース泥の開発技術にも通じる部分があるのでは?という思惑から注目を集めている。
また、日本海洋掘削は小笠原諸島・南鳥島周辺の海域でレアアースが大量にあることを発見した研究グループの「東京大学「加藤泰浩」教授が座長を務める「レアアース泥開発推進コンソーシアム」のメンバー企業でもある点にも注目だ。
また、レアアース関連銘柄は基本的に時価総額規模の大きな銘柄が多いが、日本海洋掘削の時価総額規模は比較的小さめと言える。小粒銘柄とまではいかないが、レアアース関連銘柄のなかでは値動き妙味のあるほうだと言えるのではないだろうか。
当方は日本海洋掘削をレアアース関連銘柄の本命株として注目する。
本命株 三井海洋開発
時価総額:157,096百万円
PER:(連) 11.22倍
PBR:(連) 1.15倍
≪2018/04/11時点≫
三井海洋開発もレアアース関連銘柄の本命株として注目したい。三井海洋開発は海洋石油・ガス開発プロジェクトに用いられる浮体式海洋石油ガス生産設備の設計・建造・リースなどを提供する企業だが、将来的な取り組みとしてメタンハイドレートやレアアース泥など海底鉱物資源開発事業にも注力するとしている。
三井海洋開発の浮体設備・係留技術や洋上生産技術など独自の技術・ノウハウをレアアース泥の採取など、海洋資源開発にも活かせるという考えだ。
三井海洋開発も「レアアース泥開発推進コンソーシアム」のメンバー企業でもある。こちらも立派なレアアース関連銘柄の本命株と言えるだろう。
ただ、三井海洋開発は時価総額規模がそこそこ大きめ。値動きは少し緩やかになりそうだ。値動き妙味の観点では日本海洋掘削のほうが面白みはありそうか。
本命株・思惑株 鉱研工業
時価総額:5,427百万円
PER:(連) 27.13倍
PBR:(連) 1.61倍
≪2018/04/11時点≫
鉱研工業にもレアアース関連銘柄としての物色が集まっているようだ。鉱研工業は温泉や地下水開発のプロフェッショナル。ボーリングマシンなど地下資源工事用の掘削機械などを手掛ける企業だ。
だが、鉱研工業のホームページを見る限りだと陸上の地下資源掘削機械は手掛けているが、海洋資源の掘削機械を手掛けてはいないようだ。つまり、おそらく今の段階だと思惑銘柄といったところか。鉱研工業がもし海上でも使える地下資源開発機械を手掛けているのならば、大本命となるだろうが、今のところは期待のし過ぎは禁物かもしれない。
ただ鉱研工業はレアアース関連銘柄のなかでも特に時価総額規模が小粒な銘柄。値動き妙味の面ではかなり面白みがあると言える。思惑株ではあるが、引き続き注目したいレアアース関連銘柄だ。
本命株 石油資源開発
時価総額:143,173百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 0.33倍
≪2018/04/11時点≫
石油資源開発もレアアース関連銘柄の一角として注目しておきたい。石油資源開発は石油・天然ガスの開発・生産・輸送・販売などを手掛けている企業で、次世代海洋資源の調査技術も研究している。
石油開発で培った技術と経験をもとに、海洋調査技術の開発へ貢献するため、2014年12月に民間3社とともに次世代海洋資源調査技術研究組合(J-MARES)を設立している点にも注目だ。
なお石油資源開発の時価総額規模はそこそこ大きめなので、短期的な値動き妙味では少し面白みに欠けるかも。
【2021年02月22日(月)追記】
中国がレアアースを規制する可能性!レアアース・レアメタル関連は注目しておくべき!
小型株の上昇という流れで再びテーマ株への物色が起こってきているが、EV自動車や家電、軍事機器など最新技術においてレアアースなどは欠かせない素材となるが、「世界最大のレアアース生産国の中国は安全保障上の脅威と見なす国や企業に対し、レアアース(希土類)精製技術の輸出を禁止する可能性がある」との事だ。
今現在は中国では米国へのレアアース輸出を制限する計画はないが、貿易戦争が再発する場合に備え選択肢は維持している。
実際に米国ではトランプ大統領からバイデン大統領に変わっても中国企業に対しての締め出しの圧力は強い。
この事から中国は個別企業に対する制裁の一部としてレアアースに関する禁止措置を発動することも模索しており、台湾への武器売却を巡り中国の中核的な利益を侵した米防衛大手ロッキード・マーチンなどが対象になり得るとの事だが、中国では今年上期のレアアース(希土類)の生産枠を27%以上増やし、過去最高水準となっている。
レアアースが無ければ環境問題の取り組みからEV(電気自動車)の普及が取り上げられているが、その生産もできなくなるだけに、中国の動きもだが、需要と供給があるレアアース・レアメタル関連は市場のテーマに再びなると言えるだろう。
そこで当方が注目するレアアース・レアメタル関連銘柄を記載するので投資の参考にしてもらえたらと思うぞ。
5724 アサカ理研
時価総額:9,260百万円
PER:(連) 88.15倍
PBR:(連) 2.91倍
≪2021/02/22時点≫
アサカ理研は東証ジャスダックに上場する電子部品からの貴金属回収・製錬を柱に、プリント配線基板メーカーより使用済み塩化第二鉄廃液を新液として再生して副産物である銅を回収販売する環境事業を展開する企業だ。
電気自動車(EV)などに使われるリチウムイオン電池から、リチウムやニッケルなどの金属を回収する事業に参入している事からもEV関連のリチウムイオン電池リサイクル関連の本命銘柄の一角だ。
業績面は、主力製品の貴金属や銅の価格が予想を上回った事から2月5日の決算では、21年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益は前年同期比4.9倍の5400万円となり、通期の同利益を従来予想の7400万円から1億3000万円に75.7%の上方修正し、増益率が17.5%増から2.1倍と業績面はしっかりとなっている。
PER、PBRは割高な面もあるが、時価総額100億円の小粒な銘柄で1月18日からリチウムイオン電池再生事業に関わる量産プラント導入に向けて工場を増設しているなど先々活躍の場面が多く、レアアース関連、リチウムイオン電池関連と豊富な材料を内包しているといえるだけに注目の銘柄と言えるだろう。
レアアース関連銘柄 まとめ
日本の排他的経済水域に莫大な量のレアアースがあることが判明したことは非常に良いニュースと言える。あとはこれを掘り起こすコストと見合うかどうかと言えるだろう。レアアースの低コストな掘削技術が開発されれば、日本は夢の資源大国となる可能性がある。レアアース関連銘柄は今後、息の長いテーマ株として注目されるかもしれない。レアアース関連銘柄の本命株・出遅れ株 一覧はしっかりと把握しておきたい。
なお、当サイトではレアアース関連銘柄の近縁テーマ「コバルト」に関連する銘柄も別ページにまとめてある。重複する銘柄も多いので併せて把握しておくとよいだろう。