この記事にはプロモーションが含まれます。
【2018年08月10日(金)投稿】
2018年6月に日本初のユニコーン企業として東証マザーズへ上場したメルカリが、8月9日に決算を発表して創業以来最大の赤字を計上した事が大きな話題になっている。
フリマアプリ関連銘柄 メルカリ
時価総額:583,811百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 10.51倍
≪2018/08/10時点≫
メルカリは今回の赤字発表で大きく株価も下げたようだが、この件の本質はそこではないと思っている。当方が特に注目したいのはメルカリが新たに投入へ向けて準備している決済プラットフォーム「メルペイ」の存在だ。
つまりメルカリがキャッシュレス決済サービスへ本腰を入れる事となる。メルカリが金融事業を手掛ける「メルペイ」は、メルカリ内で稼いだ売上金をメルカリ外の決済にも利用出来るスマホ向けウォレットサービス構想となっている。
メルカリで得た収入や、チャージした金銭、銀行口座などを「メルペイウォレット」で一括管理出来る形となるが、ただの決済手段としての提供だけではなく、「メルペイ」を利用する事で蓄積される【評価情報】や【信用情報】を新たに生み出し、金融サービスなどの提供へ活かす構想がその全容となる。まずはメルカリ子会社の自転車シェアサービス「メルチャリ」などで使用出来る形となり、今後は「メルペイ」を利用出来る加盟店を増やして行く方針となるそうだ。
スマホ決済の分野では、既にLINEが「LINE Pay」を発表しているし、楽天もポイント還元や手数料無料化で加盟店数を伸ばしている状況にある。後発であるメルカリがここから逆転するには相当な利便性やアイデアが必要となるだろう。
しかし、メルカリには「お金を強く意識している顧客層」がいる。メルカリは既に日本国内でのダウンロード数は6000万を超えているらしいが、その顧客層は「中古品を高く売りたい」「良い物を安く買いたい」といった、お金への意識が強い層がメイン顧客層だ。既存の決済方法には無い「新しい財布」「新しいビッグデータ」として特に金融サービスの提供などには利用価値が強く見込めるのではないか。
メルカリは月間1000万人以上のアクティブユーザーから300億円以上の売上金が入って来るという強みもある。これはLINEには無い強みだし、日本のキャッシュレス決済サービスは戦国時代の様相に入って来たのかもしれないな。この分野で最後に天下を取るのはどの企業になるのか、後発組のメルカリの獅子奮迅ぶりにも期待したいところだ。
他のモバイル決済関連銘柄やアップルペイ関連銘柄、キャッシュレス関連銘柄もチェックしておきたい。