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2023年11月20日現在、ドル/円は「149円台」にまで下落している。
先週の為替市場では、週初めに「1ドル=152円前後」と年初来の最高値まで「ドル高・円安」が進んだが、
- 米国の10月分CPIが事前予想を下回り「物価上昇率の低下」が確認。
- FRBが12月次回の追加利上げを見送る観測の強まり。
- 米長期金利(10年国際利回り)が4.5%を下回った。
「ドル安・円高」の流れはこうした状況を背景に作られたものだ。
では、ドル安・円高が進行することで恩恵を受ける銘柄とは何か?円高メリット関連銘柄について、本命・出遅れ・一覧を分かりやすくまとめて紹介する。
円高で恩恵を受ける銘柄「円高メリット関連銘柄」とは?
「円高ドル安が嫌気され、日経平均株価が下落し…」
などというニュースの一文をみたことがあると思うが、基本的に「円高株安」と言われるように為替相場で円高ドル安が進行すると日本株は売られる傾向にある。これは外国人投資家などが円を買って株を売るからというのが通説だ。
だが、そんな中でも一部の企業にとっては円高進行が業績に好影響を与えるケースもある。円高メリット関連銘柄とは、その名の通り為替市場の円高が業績に恩恵(メリット)となる企業・銘柄の総称である。
株式市場と同じく、為替相場も常に変動しているもので今後、円安進行・円高進行どちらに偏ることもあるハズだ。為替相場の動きが日本株市場に与える影響は大きい。為替がどちらに傾いたとしても、対応できるよう円高メリット関連銘柄と円安メリット関連銘柄はどちらもセットで抑えておくようにしよう。
円安メリット関連銘柄 本命・出遅れ 一覧はコチラにまとめてある≫
具体的な円高メリット関連銘柄は?
さて、それでは円高になると具体的にどんな銘柄に恩恵(メリット)があるのか考えてみよう。
円安がメリットとなる銘柄は「輸出関連銘柄」や「海外での売上比率の大きい銘柄」だったが、円高メリット関連銘柄ではその逆だ。
一般的に「輸入関連銘柄」や「国内での売上比率の大きい銘柄」「内需銘柄」が円高メリット関連銘柄とされる。
輸入関連銘柄は食糧系では大豆やトウモロコシ、小麦など、また輸入家具や原料などを輸入する企業などにはメリットとなる。また円高が進むと海外旅行が相対的に割安になることから、旅行関連銘柄や航空会社などにもビジネスチャンスとなる。これらが代表的な円高メリット関連銘柄と言えるだろう。
ちなみになぜ、輸入関連銘柄にとって円高が追い風になるか?という点だが、円安メリット関連銘柄のページと同様に「10000ドルで売っている自動車」を例に考えてみよう。「1ドル=100円」の時と「1ドル=90円」の時を比べてみればわかりやすい。
1ドル=100円の場合(円安)
10000ドルの車は1,000,000円で買える
1ドル=90円の場合(円高)
10000ドルの車は900,000円で買える
輸入する場合、円換算した時に「1ドル=90円」の場合のほうがお得に購入できている計算になる。輸入で商品を仕入れている企業にとっては円高は追い風ということだ。
円高メリット関連銘柄 一覧
- 9603 エイチ・アイ・エス 旅行関連
- 9726 KNT-CT HD 旅行関連
- 9201 日本航空 旅行関連
- 9202 ANAホールディングス旅行関連
- 9373 ニッコウトラベル 旅行関連
- 9376 ユーラシア旅行社 旅行関連
- 9843 ニトリHD 家具
- 8186 大塚家具 家具
- 2777 カッシーナ・イクスシー家具・輸入
- 2002 日清製粉グループ本社 食糧・輸入
- 2060 フィード・ワン 配合飼料・輸入
- 2501 サッポロHD ビール・輸入
- 2502 アサヒグループHD ビール・輸入
- 2871 ニチレイ 冷凍食品・輸入
- 3941 レンゴー パルプ・紙・輸入
- 3861 王子ホールディングス パルプ・紙・輸入
- 3863 日本製紙 パルプ・紙・輸入
- 3864 三菱製紙 パルプ・紙・輸入
- 3865 北越紀州製紙 パルプ・紙・輸入
- 3877 中越パルプ工業 パルプ・紙・輸入
- 3880 大王製紙 パルプ・紙・輸入
- 3895 ハビックス パルプ・紙・輸入
- 3946 トーモク パルプ・紙・輸入
- 7600 日本エム・ディ・エム 人工関節・輸入
- 3665 エニグモ 輸入ブランド販売
- 5002 昭和シェル石油 石油・輸入
- 5008 東亜石油 石油・輸入
- 5012 東燃ゼネラル石油 石油・輸入
- 5019 出光興産 石油・輸入
- 5020 JXホールディングス 石油・輸入
- 5021 コスモエネルギーHD 石油・輸入
- 9501 東京電力HD 電力・内需
- 9502 中部電力 電力・内需
- 9504 中国電力 電力・内需
- 9505 北陸電力 電力・内需
- 9506 東北電力 電力・内需
- 9507 四国電力 電力・内需
- 9508 九州電力 電力・内需
- 9509 北海道電力 電力・内需
- 9511 沖縄電力 電力・内需
- 9531 東京ガス ガス・内需
- 9532 大阪ガス ガス・内需
- 9533 東邦ガス ガス・内需
- 4576 DWTI バイオ
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円高メリット関連銘柄 本命・出遅れ
それでは円高メリット関連銘柄のなかでも本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。また出遅れ銘柄などもあれば追記していくつもりだ。なお、この項目は当方の主観を含む内容のため参考までに願う。
本命 エイチ・アイ・エス
円高メリット関連銘柄として有名なのはエイチ・アイ・エスではないだろうか。エイチ・アイ・エスは格安航空券の先駆者で、海外旅行取扱高2位の旅行会社だ。円高になり、相対的に海外旅行がお得となれば、エイチ・アイ・エスにとっては大きなビジネスチャンスとなる。エイチ・アイ・エスの企業規模はまぁまぁ大きく値動きが軽いとまではいえないが、円高メリット関連銘柄として広く知られる銘柄だけに円高基調の時には資金の逃げ場になる可能性もあるかもしれない。円高メリット関連の中核銘柄として注目しておこう。
本命 KNT-CTホールディングス
旅行系の円高メリット関連銘柄だと、KNT-CTホールディングスも外せない。同社は近鉄系の会社で旅行業界2位。エイチ・アイ・エスに比べて、時価総額の規模が小さいため値動き妙味としても面白い。
出遅れ ユーラシア旅行社
旅行系の円高メリット関連銘柄でKNT-CTホールディングスよりもさらに時価総額の規模が小さいのがユーラシア旅行社だ。同社は成熟した旅行者層向けに海外旅行を企画販売している企業。世界遺産や自然、伝統などをテーマに差別化している。こちらは時価総額の規模が小さく、普段は出来高も少ない銘柄。個人的に出来高の少ない銘柄には手が出しにくいと思っているが、人気化すれば面白いのかもしれない。
本命 ハビックス
ハビックスは不織布と衛生向け原紙を手掛ける企業。材料であるパルプ・紙などを輸入していることから円高メリット銘柄とされるんだろうな。他のパルプ・紙関連の銘柄は大企業がおおいが、ハビックスの時価総額はさほど大きくなく短期資金は比較的向かいやすそうだ。
出遅れ デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
円高メリット関連銘柄というかバイオ関連銘柄だが、バイオ関連銘柄は為替相場に影響されにくいため、軟調になりがちな円高基調の時でも資金が向かいやすいと言えそうだ。相対的にバイオ関連銘柄も円高メリット関連銘柄と言えるのではないだろうか?
本命 ニチレイ
ニチレイも円高メリット関連銘柄として注目したい銘柄。ニチレイは冷凍食品で首位の企業だ。同社は食品素材を海外から輸入している輸入関連銘柄なので、円高が進行すれば仕入れコストが軽減されるメリットがある。円高メリット関連銘柄のなかでも有名な銘柄なので、チェックしておくべきだ。
本命 サイゼリヤ
ご存知イタリアンを低価格で提供するファミリーレストランのサイゼリヤ。当方もサイゼリヤよく利用するぞ。辛みチキン旨いよな!サイゼリヤも食材を輸入で仕入れているので、円高はコスト低減のメリットがある。こちらも円高メリット関連銘柄として注目だ。
本命 日本航空(JAL)
国内線・国際線ともに2位の航空会社JAL。航空会社にとって必要不可欠な燃料も輸入しているため、円高進行は仕入れコストの低減につながる。円高メリット関連銘柄として注目しておきたい。
本命 エニグモ
越境EC関連銘柄として注目のエニグモだが、実は円高メリット関連銘柄でもある。同社は越境EC事業も行っているが海外のブランド品を国内のECサイトでも販売している。海外ブランド品を仕入れるのに円高進行は仕入れコストの低減につながる。越境EC関連銘柄であると同時に円高メリット関連銘柄でもあることを覚えておこう。
本命 ニトリ
家具屋さんのニトリも円高メリット関連銘柄だ。ニトリは中国や東南アジアなどで生産した家具を輸入している企業だ。こちらも為替相場の円高基調は仕入れコスト減のメリットとなる銘柄だ。覚えておこう。
本命 カッシーナ・イクスシー
イタリアの高級家具 カッシーナ社の家具を輸入販売しているカッシーナ・イクスシー。こちらも輸入販売業者なので、円高進行はダイレクトに仕入れコスト減につながる。円高メリット関連銘柄だ。
本命 レンゴー
段ボール首位のレンゴー。紙・パルプ関連の銘柄は材料を輸入で仕入れているところも多く、レンゴーも輸入で仕入れをしているため、円高はメリットになる。また、レンゴーは段ボールを手掛けているため、最近なにかと話題のアマゾン関連銘柄として注目される向きもあるかもしれないな。
本命 日本エム・ディ・エム
日本エム・ディ・エムは骨接合材料や人工関節など整形外科器具の輸入販社。こちらも輸入で人工関節などを仕入れているため、円高は仕入れコストの低減につながるメリットだ。
円高メリット関連銘柄 まとめ
日本株は為替相場に大きく影響を受けるものである。為替相場は常に変動していくもので、今後も円安に傾く時もあれば円高に傾く時もあるだろう。どちらに傾いたとしても柔軟に対応できるよう円高メリット関連銘柄と円安メリット関連銘柄はどちらもしっかり把握しておくことが肝要だ。