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円安相場は一体いつまで続くのか?
米国の金利上昇を背景に2023年7月以降、「円安ドル高」が加速して11月現在、為替レートは「1ドル=151円」にまで達している。
この円安相場には当然メリットがあればデメリットもあり、円安が進行すると外貨建ての資産価値が高まり海外における輸出製品の価格減少から輸出産業に大きな恩恵をもたらす。一方で、外国製品が割高になってしまうことで輸入企業にとっては"コスト増"といったデメリットにもなりえる。海外からの輸入に頼る日本にとって、ドル円相場の動きは国内企業にとって大きな影響を与えているのである。
では、この円安相場の中で業績を伸ばすことが期待される銘柄とは何か?円安の恩恵を受ける関連銘柄をピックアップしてご紹介する。
円安メリット関連銘柄とは
円安メリット関連銘柄とは読んで字のごとく、円安が業績に恩恵(メリット)となる企業・銘柄のことだ。
「円安株高」と言われるように円安が進むと株が買われる傾向にある。(これは外国人投資家が円を売って株を買うからだと言われている)
なので、円安が進行している時は基本的に地合いは堅調になりがちだが、中でも特に「円安」が業績に恩恵(メリット)を与える企業・銘柄を円安メリット関連銘柄という。
2016年11月に行われた米大統領選では、事前の下馬評を覆してトランプ候補が勝利を収めた。トランプ氏が選挙期間中によく言っていたアメリカ・ファーストという言葉の印象もあり、また環太平洋経済連携協定(TPP)に反対する姿勢を見せていたこともあり、トランプ氏が勝てば「ドル安・円高が進行する」と思われていたが、蓋をあけてみれば全く逆の動きになっている。トランプ氏が大統領選を勝利してからというもの、急速に円安が進んでいる。(2016年12月19日時点では1ドル=117円台)
そして2022年には日米金利格差からドル円は1ドル=150円目前となっている!
今後も円安進行が続く可能性はあるだろう。円安メリット関連銘柄をしっかり把握しておくことが大切だ。
具体的な円安メリット関連銘柄は?
基本的に輸出関連銘柄は円安メリット関連銘柄と言われている。輸出関連銘柄といえば自動車・機械・電気・精密機器などを扱う銘柄などが中心だ。
なぜ、輸出関連銘柄にとって円安が追い風となるか?ちょっとわかりにくいが、例えば10000ドルで売っている自動車があるとする。「1ドル=100円」の時と「1ドル=110円」の時を比べてみればわかりやすい。
1ドル=100円の場合(円高)
10000ドルの車は1,000,000円の売り上げ
1ドル=110円の場合(円安)
10000ドルの車は1,100,000円の売り上げ
円換算にした時に「1ドル=110円」のほうが儲かっている計算になる。だから輸出関連銘柄にとっては単純に追い風なわけである。また、為替相場の円安進行によって儲けがでるならば「値下げ」の余地も出てくるので、他製品との価格競争の面でも優位に立てるのもメリットの一つだ。
このことから海外での売上比率が大きい銘柄は円安メリット関連銘柄と言えるだろう。
円安メリット関連銘柄 一覧
- 7203 トヨタ自動車 自動車・輸出
- 7267 ホンダ 自動車・輸出
- 7201 日産自動車 自動車・輸出
- 7270 富士重工業 自動車・輸出
- 7261 マツダ 自動車・輸出
- 7272 ヤマハ発動機 バイク・輸出
- 7259 アイシン精機 自動車部品・輸出
- 6902 デンソー 自動車部品・輸出
- 5105 東洋ゴム工業 タイヤ・自動車部品・輸出
- 7011 三菱重工業 産業機械・インフラ設備・輸出
- 6262 ペガサスミシン製造 工業用ミシン・輸出
- 4631 DIC 樹脂製品・輸出
- 6301 コマツ 建設機械・輸出
- 6305 日立建機 建設機械・輸出
- 6432 竹内製作所 建設機械・輸出
- 6409 キトー 機械メーカー
- 6841 横河電機 工業計器・輸出
- 6141 DMG森精機 工作機械メーカー・輸出
- 6272 レオン自動機 食品機械メーカー・輸出
- 6284 日精ASB機械 ペットボトル成形機械・輸出
- 6293 日精樹脂工業 プラスチック成形機械・輸出
- 6981 村田製作所 電子機器・電子部品・輸出
- 6594 日本電産 電子機器・電子部品・輸出
- 6762 TDK 電子機器・電子部品・輸出
- 6479 ミネベア 電子機器・電子部品・輸出
- 6754 アンリツ 電子機器・電子部品・輸出
- 6770 アルプス電気 電子機器・電子部品・輸出
- 4626 太陽HD 電子部品・輸出
- 6448 ブラザー工業 電機メーカー・輸出
- 7731 ニコン 光学機器メーカー・輸出
- 7014 名村造船 円安恩恵
- 7732 トプコン 光学機器メーカー・輸出
- 7733 オリンパス 光学機器・電子機器メーカー・輸出
- 7748 ホロン 半導体・電子部品・輸出
- 5334 日本特殊陶業 半導体・電子部品・輸出
- 3436 SUMCO 半導体・電子部品・輸出
- 7974 任天堂 ゲーム・輸出
- 6619 ダブルスコープ リチウムイオン二次電池用セパレータ専業、円安恩恵
- 6081 アライドアーキテクツ海外比率高め、円安恩恵
- 3179 シュッピン 高級カメラ・時計販売
- 3031 ラクーン 決済代行・海外比率高め
- 7812 クレステック 海外比率70%
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円安メリット関連銘柄 本命・出遅れ
それでは円安メリット関連銘柄で本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。また出遅れ銘柄なども見つけ次第追記する。なお、この項目は当方の主観を含む内容となるので参考までに願いたい。
本命 トヨタ自動車
トヨタは日本が誇る世界的自動車メーカーであり、有名な輸出関連銘柄。円安メリット関連銘柄の本命といえばトヨタではないだろうか。円安の際には真っ先に資金が入る銘柄といえると思う。トヨタは時価総額が非常に大きく、値動きの面では妙味が薄いともいえるが長期的に取り組める銘柄だ。円安メリット関連銘柄の筆頭として注目しておくべきだろう。
本命 ホロン
ホロンは半導体関連の銘柄で海外での売上比率が高い。比較的、出遅れがちな円安メリット関連銘柄といえるのではないだろうか。またホロンは時価総額も小さく出来高も多くない。板が薄い銘柄なので、人気化すれば火柱が立ちやすいと言えるだろう。値動きの妙味という面では円安メリット関連銘柄の本命とみる見方も?!
本命 ペガサスミシン製造
ペガサスミシン製造は環縫いミシンでトップの企業。こちらも海外売上比率が高く円安メリット関連銘柄の一角として注目だ。こちらも出来高の少ない銘柄で、株価の値動きも重くない。人気化すれば面白い銘柄と言えるかもしれない。
日米金利格差で円安加速!遂にドル円は24年ぶりに143円まで上昇!!
まさに止まらない円安となっているが、日米金利格差による影響からドル円は急騰を続けている。CPIの結果、雇用統計の結果と利上げ加速の見方が広がっている中で、昨日9月6日に発表された非製造業の景況感を示す経済指標が市場の予想を上回り、アメリカの景気の底堅さを示す内容だったことから、FRB=連邦準備制度理事会による大幅な利上げが続くという見方が広がり、円を売ってドルを買う動きがさらに加速となった。
ドル円のこの動きは、1998年8月以来、およそ24年ぶりとなるが今後もまだこの上昇が続く可能性が高い!なによりも「ここ最近の円安に対しては日本政府は注視する」という発言に留めているが、松野官房長官はドル円が143円となっても「最近の為替市場は、急速で一方的な動きが見られ、憂慮している。その動向を高い緊張感を持って注視するとともに、こうした動きが継続する場合には必要な対応をとりたい」とまだ動くところではないという見通しとなっている。
為替が円安(減価)になったときは、ひとまず輸出よりも輸入の方が増えて、貿易赤字に動くとされる。ただし、この結果は、時間の経過とともに変わっていくとされる。マーシャル・ラーナー条件は、固定されたものではなく、為替変動が生じてから時間の経過とともに変わっていくとされている。
円安が進んですぐのタイミングは、輸入価格が大きく伸びて、輸出は伸びにくい。だから、円安はデメリット(貿易収支悪化)のように映る。しかし、円安から時間が経過すれば、今度は輸入価格の上昇に反応して、輸入数量が減る。輸出の方も、日本での生産コストが下がるので、それを利用して輸出数量が増えていく。つまり、貿易収支は徐々に改善していき、円安メリットが大きくなっていく。
為替が大きく円安に動くことは、当初はデメリットが目立つが、そのうちに次第に輸出増への刺激が表れてくる。貿易収支が、当初の赤字化から、黒字方向へと切り替わっていく様子は「Jカーブ効果」と言われる。2022年3月上旬から始まった大幅な円安は、今はデメリットが大きくても、時間差をおいてメリットへと転換していく可能性がある。
そこで注目の円安メリット銘柄を記載するぞ!!
7014 名村造船
時価総額:1,183百万円
PER:(連) 30.04倍
PBR:(連) 2.48倍
≪2022/9/07時点≫
名村造船は東証スタンダード上場、造船中堅。中大型のバラ積み船が主力、函館どつく、佐世保重工を傘下に持つ海運企業だ。
同社が円安メリットの高いポイントだが、直近の決算でも23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は96.5億円と前年の大赤字から黒字に浮上し、通期計画の10億円に対する進捗率が965.1%と抜群!
新造船事業の改善に加え、損益面では原価削減活動による効果や不況時に受注した低船価船の予想収益が円安の進行で大幅に改善される見込みと発表している。
円安メリットの高さからも今後さらなる業績の飛躍が期待できる銘柄と言えるのではないだろうか。
32年振りの歴史的な円安!ドル円が150円目前に迫る!円安恩恵で業績期待十分【7974】任天堂
ニュースでも歴史的な円安の報道が流れているが、円安・ドル高の動きに拍車が掛かっている。右肩上がりの強い上昇トレンドは去年から続いているが遂に150円目前!日米の金融政策の違いを意識した円売りが続いているが、政府・日銀の介入待ちという状況!
勿論介入が入れば一旦の急落はあるだろうが、日銀の黒田総裁は、「金融緩和の維持が適当だ」と発言しており、米バイデン大統領もドル高を容認する発言をしている。上がりすぎている事からいつ介入して急落があってもおかしくはないが、金利格差がある以上は円安進行は続く可能性は高い。それだけにこの円安で恩恵の高い銘柄は注目しておくべきだろうが、その中でも分割を発表して景気不安での業績影響も受けにくく、円安恩恵もある【7974】任天堂は期待値が高いだけに注目と言えるぞ。
本命株 7974 任天堂
時価総額:7,928,502百万円
PER:(連) 20.98倍
PBR:(連) 3.49倍
≪2022/10/17時点≫
任天堂は家庭用ゲーム機ハード、ソフトで総合首位の企業、ソフトでは「スーパーマリオ」シリーズ、「ポケットモンスター」、「集まれどうぶつの森」、「スプラトゥーン」シリーズ、ハードでは「ニンテンドーDS」、「Wii」、「NintendoSwitch」、国内外でゲームをやるものならば知らないものはいないと言えるゲーム関連の最大手企業。
ゲーム業界のガリバーとも言える同社は、新型コロナウイルス流行により巣ごもりの恩恵から「あつまれどうぶつの森」が爆発的なヒットを記録をした事も記憶に新しいが、2022年8月3日に発表した2022年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比28%増の1189億円。主力ゲーム機「NintendoSwitch」が半導体など部品の不足で生産販売台数が23%減の343万台と落ち込んだが、円安の影響で為替差益が517億円となっている。
業績予想は据え置きとしているが9月8日発売のNintendoSwitch向けソフト「スプラトゥーン3」の国内販売本数が、発売後3日間で過去最高の345万本を突破!
「あつまれどうぶつの森」を超える出だし、発売5週目でも売上首位と引き続き売れに売れている!年後半には「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」の投入を予定しているほか、23年春に看板ゲーム「スーパーマリオ」を題材にしたアニメ映画を世界で公開予定となっている。
売上比率を見ても海外比率が高い同社だが円安恩恵は十分、時価総額7兆円を超える超大型株ではあるが、株価は単元で600万円と資金がないと買えない銘柄ではあったが、9月29日に1:10の株式分割をして単元60万円で購入できる銘柄となり流動性も上がっている。景気動向に左右されにくいゲーム関連で円安恩恵のある本命株の同社は、半導体不足が解消となればさらなる業績面の上積み余地は十分!まだまだ躍進していく見込みがあるだけに要注目だ!
【2023年5月10日(水)追記更新箇所】
日銀の新総裁となった植田総裁が金融緩和を継続とした事で「金利の低い円を売って、より高い利回りが見込めるドルを買う動きが強まり円安ドル高」となっている。
日本は自動車、電子機器、光学機器、半導体、カメラ、家電製品、航空機などの製品を海外に輸出する企業が多く、円安によって、海外市場での競争力を高め、販売価格を低く抑えることができるため、増収増益に繋がる。
それだけに「日本株にとって円安=株高」と見られているが、しばらく円安基調が続く可能性からもやはり円安メリットの銘柄は注目しておくべきと言えるだろう。
本命株 7812 クレステック
時価総額:5,253百万円
PER:(連) 8.2倍
PBR:(連) 0.82倍
≪2023/05/10時点≫
クレステックは東証スタンダード上場、1984年の創業以来、取扱説明書ならびにサービスマン向けの修理マニュアル等のライティングからイラスト作成、データ組版、翻訳、印刷等のテクニカルドキュメンテーションのビジネスをベースに事業展開する企業だ。
現在では国内9拠点と関係会社4社、海外11か国19拠点とネットワークを構築、川上のマーケットリサーチからドキュメント制作支援システム開発、そして川下である梱包設計 および、パッケージ製造やアフターマーケットの領域まで、グローバル市場の中でトータルにサービスできるワンストップの体制にて、お客様に多くのサービスとソリューションを提供している。
同社の特徴は海外に非常に強く、製品取扱説明書やメカニック向け修理マニュアルの制作・翻訳は90言語対応しており、売上比率は海外が70%となっている。
2月14日に発表した決算では2023年6月期第2四半期純利益4億9,600万円、同通期最終利益6億800万円予想に対する進捗率が81%に達している。円安メリット銘柄だけに上方修正の可能性は高いと言えるだろう。
PER8.2倍、PBR0.82倍と割安銘柄、利回りも高くチャートも上場来高値を捉えた位置となっている。時価総額50億円と小粒なだけに5月15日の決算で上方修正となれば強い上昇トレンドに突入する可能性も!
【2023年6月28日(水)追記更新箇所】
本命株 7203 トヨタ自動車
時価総額:37,312,376百万円
PER:(連) 12.02倍
PBR:(連) 1.09倍
≪2023/06/28時点≫
トヨタは東証プライム上場、国内は勿論だが日本やアジア、米国で高シェアを誇り、傘下に日野自動車やダイハツ工業。マツダ、SUBARU等と資本業務提携する世界最大の自動車会社だ。
まあトヨタの事を改めていうというのもなんだが、やはり円安恩恵という面では国内輸出産業のトップだけに外せないところだが、新型プリウス、新型クラウンと過去の大ヒットカーを改めてリニューアル、輸出比率の高い自動車各社の収益押し上げ要因と言える企業なだけにやはり本命と言えるだろう。
円安メリット関連銘柄 まとめ
為替が円安となれば、輸出を中心に動いている企業は恩恵は高い、何よりも海外でモノが良く売れるという単純明快な理由ではある。実際には円安が進んですぐのタイミングは、輸入価格が大きく伸びて、輸出は伸びにくいという傾向がり、その為、円安はデメリット(貿易収支悪化)のように映る。
しかし、円安から時間が経過すれば、今度は輸入価格の上昇に反応して、輸入数量が減少となり。日本での生産コストが下がるので、それを利用して輸出数量が増加する。つまり、貿易収支は徐々に改善していき、円安メリットが大きくなっていくといえる。
為替が大きく円安に動くことは、海外からの仕入れ価格の上昇などのデメリットはある。だが、そのうちに次第に輸出増への刺激が表れてくる。大幅な円安は、今はデメリットが大きくても、時間差をおいてメリットへと転換していく可能性がある。自動車、機械などの輸出関連銘柄は特に業績恩恵が高いと言われるが、想定為替レートを125円程度にしている企業が多く、今の140円を超える円安は利益大きく伸ばせる見込みは高いと言えるだろう。