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旅行関連 インバウンド関連 9603 エイチ・アイ・エス
時価総額:148,763百万円
PER:(連) 11.33倍
PBR:(連) 1.29倍
≪2020/03/02時点≫
格安航空券販売の最大手・ホテル事業・長崎の人気テーマパーク「ハウステンボス」を運営する企業だ。
ハウステンボスはアジア圏のインバウンドに人気を持ち、国内外から年間250万人以上の来場者が訪れる人気テーマパークなのだが、今回新型コロナウイルスの流行からインバウンドの減少、そして2020年2月29日(土)~3月15日(日)休園となっている。
旅行会社への新型コロナウイルスの影響はどうなのか…?
それを見る上でも【9603】エイチ・アイ・エスの決算は旅行会社の最初の決算という事からも「注目」していた投資家も多いだろう。
今回の新型コロナウイルスの影響をモロに受けているのは分かっていた事だが、エイチ・アイ・エスの決算は予想以上に悪いものをだしている。
決算内容
20年10月期第1四半期(19年11月-20年1月)の連結最終利益は前年同期比7.6%減の21.7億円
通期の同損益を従来予想の110億円の黒字→11億円の赤字(前期は122億円の黒字)に下方修正
11-4月期(上期)の同利益を従来予想の54億円→8億円(前年同期は49.6億円)に85.2%下方修正
旅行関係、インバウンドに強みをもつ企業は今は一番ダメージを受ける業種!
そこは分かっているからこそ直近で大きくチャートは下落していただけに当然業績の悪化は織り込まれているとはいえ、「黒字会社が僅かな期間で一転して赤字に転落」というのは、非常にショッキングな決算と言えるだろう。
下方修正の内容でハウステンボスでは、2月29日~3月15日までテーマパークを臨時休園するが、その影響額については現在算定中で、修正予想には反映させていないとしている。
既に2020年2月29日(土)~3月15日(日)までの休園を発表がされているが、もし長崎での感染者が増えるという傾向となった場合、この休園は長期化する可能性もある。
何よりも、韓国など感染者拡大という部分で、外務省は韓国南東部の大邱市と慶尚北道清道郡について、感染症危険情報をレベル3に引き上げ、渡航中止を勧告しているが、トランプ大統領なども渡航中止を拡大している傾向にあり、このまま感染者が日本で増える事態となれば、各国が「日本への渡航禁止」という動きになる可能性も高いと言える。
【旅行会社全般の業績懸念】
旅行会社などのインバウンド需要が高い業種は一番の懸念内容としては、エイチ・アイ・エスなどは新型コロナウイルスの影響は7月までと見ているとの事だが、4月中の終息ができなかった場合は、旅行会社にとって「稼ぎ時ともいえるゴールデンウィーク」での売上が見込めなくなるという点も今後の業績を大きく左右する点といえる。
エイチ・アイ・エス程の大きな旅行会社で、この決算内容を発表するという事は、中小の旅行会社などは業績の悪化は避けられない。
インバウンド狙いの中小企業などは倒産している会社もニュースで見るが、新型コロナウイルスの問題が長引けば、かなりの件数の旅行会社・インバウンドの会社の倒産がでてきてもおかしくないと言えるだろう。
注意するべき旅行関連 インバウンド関連銘柄
今回のエイチ・アイ・エスの決算から見る、インバウンドに強みを持つ注意するべき旅行会社を記載するぞ。
旅行関連 インバウンド関連 銘柄 7048 ベルトラ
時価総額:21,459百万円
PER:(連) 31.91倍
PBR:(連) 10.25倍
≪2020/03/02時点≫
世界150ヶ国を数える対応エリアと27,000にのぼるツアー・アクティビティ商品という豊富な品揃えをもつツアー専門の予約サイト「VELTRA」を運営する企業だ。
直近の決算を見ると、同社の業績海外旅行部門が前期比31.5%増の40.91億円、インバウンド部門が同34.1%増の0.82億円となっているのだが、今回の新型コロナウイルスで海外旅行、インバウンドの売上が厳しい状況となるだろう。
現在は旅行会社が新型コロナウイルスの問題からトコトン売り叩かれている状況だが、春休み・ゴールデンウィークでの収益が大幅にダウンとなる可能性が高い銘柄。
PER32倍、PBR10倍と割高なだけに業績悪化となれば2018年12月28日の上場来安値まで売り込まれる可能性があると言える。
貸借倍率は0.7倍とかなりの空売りがつまっているだけに新型コロナウイルス問題が一段落すれば一気急伸が見込めるが、ウイルス問題が長期化となればやはり業績面は大きくマイナス見込まれるだけに注意が必要な銘柄と言えるだろう。
旅行関連 インバウンド関連 銘柄 6561 ハナツアー
時価総額:7,205百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 1.48倍
≪2020/03/02時点≫
ハナツアーは韓国からの日本向けインバウンド旅行商品にかかる日本国内の各種手配業務や中国、東南アジアからのインバウンド手配業務、旅行販売専用サイトの運営する企業だ。
新型コロナウイルスはアジア圏での拡大が強く、中国は勿論だが韓国でも感染者が爆発的に増えている事を考えれば、同社への業績のダメージはかなりといえるだろう。
そして2月14日に決算発表をしているが、19年12月期の連結経常損益は3.6億円の赤字に転落となっているのだが、中国、韓国での渡航者が減る事を考えれば、同社の業績はここからさらに苦しいものとなる事が予想でき、赤字会社の状況でさらなる赤字となれば、時価総額を考えても大きなダメージを受ける可能性がある。