TOB関連銘柄

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この記事は2020年11月28日(土)に追記致しました。


【TOB期待の高い銘柄に先回り投資!】

zozoがyahooのTOBも記憶に新しいが、東芝のTOBなどがニュースでも大きく取り上げられたが、東芝の発表したTOBは発電設備の東芝プラントシステム、導体製造装置のニューフレアテクノロジー、船舶や産業向けの電機システムを手掛ける西芝電機など上場子会社3社に対し株式公開買い付け(TOB)を実施。総額は約2000億円で完全子会社化をするとした。

TOB価格は東芝プラントが1株当たり2670円、Nフレアが1万1900円、西芝電が240円と発表、保有銘柄がTOBとなる。投資家にとって非常に魅力的な出来事だ。

今後TOBの可能性がある、親子会社のことを記載しておくからしっかりと見てくれたらと思うぞ!

TOB(株式公開買い付け)とは


TOBとは、簡単に言えば上場企業の発行する株式を市場外で一括して買い付ける行為を指す。

その様な事をする目的は多々あるが、もっぱらは「相手企業を買収したい」、「子会社の支配権を強めたい」などが主だ。

■企業の発行済み株式の33%(3分1)を取得すれば、その企業の経営に関する重大な決定事項などを許可、拒否する権利を得られる。
■50%(半数)超を取得すれば、社長をはじめとする役員などの選任の口出しが出来る。
■66%(3分2)超で実質、企業の支配が出来る。また、会社を解散させたり合併させるなどの権限を持てる。

株の世界ではこの様なルールがある。

つまり、子会社化を目的とする戦略的な買収策として市場では利用されることが多い。子会社化合意の際には事前に企業間で打ち合わせしている訳なので、TOB(株式公開買い付け)発表となれば友好的なTOBと言われる形ですんなり進む事が大半だ。

逆にライバル企業の技術が欲しい、将来性があるなどの理由で企業での決定権が欲しいと考える企業があった場合、資金力があればそのライバル会社の意見を聞かずにTOB(株式公開買い付け)を発表する事もある。

TOB(株式公開買い付け)が絡んだ株式市場を揺るがした事件


2005年に、当時ライブドアを率いていたホリエモンこと堀江氏が、ニッポン放送株を買い込んだ事がある。その背景にはTOB(株式公開買い付け)が密接に絡んでいた。


ニッポン放送はフジテレビの親会社だったが、テレビ時代の突入でフジテレビの方が子会社なのに規模の大きな会社になっていた。つまり、誰かが規模の小さいニッポン放送の株を買い占めて来た場合、子会社のフジテレビを中心とする、フジサンケイグループを牛耳れる事になる。

これに危機感を感じていたフジテレビは、TOB(株式公開買い付け)を利用してニッポン放送の株を買う事に。するとそこにライブドアが現れ、TOB(株式公開買い付け)では無く、一般の投資家もすぐに購入できる株式市場でニッポン放送株を買い漁ったのだ。


ライブドアが買い漁った結果、ニッポン放送の持ち株比率は40%を超えて話題に。その数日後、ニッポン放送がこの買い漁りに危機感を抱き、発行済み株式の1.44倍規模の新株予約権を行使。株の希薄化で持ち株比率を下げる戦略に出る。そして新しく発行された株をフジテレビに買ってもらって持ち株比率を上げる戦略に。

本来、新株予約権というものは新たに事業をスタートさせる為に資金調達が必要だったりする場合に用いられる戦略の為、単にフジサンケイグループに残りたいが為の防御策での権利行使は不公正との判断で、東京地裁が新株予約権発行を差し止め仮処分を出すなど、もう滅茶苦茶のゴチャゴチャであった。

その結果に興味がある方は、ご自身でお調べいただきたいのだが、これによって株価がどう推移したかご覧いただきたい。


6,000円程度の株価がものの数日で9,000円程に。高騰前に仕込めていた投資家は、天井で売り抜け出来なくても大きな利益が取れた事に間違いない。

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投資家なら絶対に覚えて欲しいTOB(株式公開買い付け)のルール

投資をする上で絶対に覚えておいて損は無い事として、『一部買付』と『全部買付』がある事を忘れないで欲しい。完全子会社化を前提としている場合、子会社化したい企業の株を全部買い取る事が前提となる。

下部でも説明するが、全部買付をした場合、公開買い付けの株価にサヤ寄せするのでプレミアム価格で株を売り抜けられる事になる。逆に一部の場合は、株価は上がりやすいには上がりやすいのだが公開買い付け価格前で売られる事が多々ある。ここからそのロジックを説明していくので是非覚えて欲しい。

既にTOBされた銘柄で上場廃止になっている銘柄だが、川崎化成工業という銘柄があったのだが


完全子会社化を発表していた為、全ての株を買うという上限の無い買付を340円で行使する旨を発表。これはそのTOB(株式公開買い付け)を発表する前後のチャートである。

TOB(株式公開買い付け)発表前の株価水準はおよそ240円前後。TOB行使価格が340円、およそ100円の利ざやを得られる計算になる。ここがTOB(株式公開買い付け)の最大の魅力と言えるだろう

最近のTOB関連の株価の動き


yahooがインターネット衣料品通販大手のZOZOを株式公開買い付け(TOB)で子会社化して参加に収めるとの発表は記憶に新しいが、発行済み株式の50.1%を上限に買い付ける方針で、買収額は最大で約4000億円となった。その時の株価の動きはこれだ


そして、2019年11月13日に東芝が親子上場を解消し、子会社3社のTOBを発表。その規模は2000円億円と破格。


≪完全子会社化される企業≫

■発電設備の東芝プラントシステム
■半導体製造装置のニューフレアテクノロジー
■船舶や産業向けの電機システムを手掛ける西芝電機

以前から問題とされる親子上場中のイメージを改善したい東芝としては、現段階では最高のイメージ改善が出来たかもしれない。また、原子力発電事業の負のイメージも根強く残っており、見切りをつけた投資家も多い事だろう。再びこの子会社化が理由で『老舗の最悪期を脱するか』今後も注目が集まると思われる。

【6256】ニューフレア 11月15日時点


東芝傘下の東芝デバイス&ストレージが1株1万1900円でTOB(株式公開買い付け)を実施、完全子会社化視野の為、買付価格にサヤ寄せする形で700円高1万1880円まで上昇。一時1万1900円もマーク。

どういうタイミングでTOB(株式公開買い付け)を狙うのが効果的か?

これに関しては、TOB(株式公開買い付け)はいつ起こるか想定するのが難しい。その代わりに子会社化も十分あり得る企業のあぶり出しは簡単な部類だと思われる。

いつTOB(株式公開買い付け)があるかはわからないが、長期視点で、TOBの可能性がある企業の配当性向などを鑑みて、じっくり投資したい人にはうってつけの投資法になると考える。また、NISA制度などの相性も抜群で、制度を活用して虎視眈々とTOB(株式公開買い付け)を待ちつつ配当や優待を受け取る投資に相性が良い。

意外と搾りやすい?TOB(株式公開買い付け)期待銘柄

搾りやすい理由としては、一つ問題視されている親子上場。親子上場は親会社が株を希薄化させ株価を敢えて下げて、そして安値になったらTOB(株式公開買い付け)を入れて子会社の株価を吊り上げキャピタルゲイン収益を簡単に得る事ができ、莫大な資金を合法的に得る事も可能と言えば可能だ。色々な対応が出来る為、アメリカではほぼ親子上場は無い。

つまり、これから日本国内においてもこの親子上場が更に問題視され、それを先んじてイメージ改善したい企業は積極的な会社の合併、あるいは子会社化が促進される可能性があるからだ。

TOB関連 本命 銘柄 東芝テック


時価総額:240,890百万円
PER:(連) 19.15倍
PBR:(連) 2.45倍
≪2019/11/14時点≫

東芝は、3社の子会社化を発表しているが、上場子会社で残る1社のPOS(販売時点情報管理)レジ大手の東芝テックは、今回の子会社化の対象外だった。東芝グループであらゆるモノがネットにつながる「IoT」分野の強化を図った場合、東芝テックが今後、再編の対象になる可能性は大いにあり得る事だろう。

余談だが、量子コンピュータ関連の進捗で絶対に浮上するテーマが『AI』『IoT』と言っても良い。尚且つIoTは現代社会に欠かせない一つのビッグテーマになっている。近い将来、プレミアム価格でTOB(株式公開買い付け)がかかるビジョンが見える。

TOB関連 本命 銘柄 LIXILビバ


時価総額:99,278百万円
PER:(連) 18.80倍
PBR:(連) 1.50倍
≪2019/11/14時点≫

ホームセンターチェーン「ビバホーム」「スーパービバホーム」等の運営を行なっている企業、野村っ証券もレーティング株価を2000円から2300円と引き上げ、業績も堅調。大型台風での補修工事などでも利用者が多く資材防災用品などでも需要が高まっている。リクシルグループの子会社として親会社が保有割合52.25%。

TOB関連 本命 銘柄 大陽日酸


時価総額:1,157,657百万円
PER:(連) 20.29倍
PBR:(連) 2.92倍
≪2019/11/14時点≫

窒素、酸素など製造業が生産工程で使用する産業ガスの国内首位。東洋酸素と大陽酸素が合併、さらに2004年に日本酸素と再編して現体制に。小分充填した各種ガスを顧客工場に届けるほか、顧客工場内に専用設備を建設して給する「オンサイト」契約案件も多い。米国、アジア・オセアニアで現地同業を相次ぎ買収し、今や海外の産業ガス事業も太い柱に。ステンレス製魔法びん「サーモス」事業も子会社で展開。14年末に三菱ケミカルHDの傘下に。

三菱ケミカルHDの子会社。
時価総額は11,269億円。

TOB関連 本命 銘柄 インフォコム


時価総額:132,998百万円
PER:(連) 22.97倍
PBR:(連) 3.73倍
≪2019/11/14時点≫

情報システム構築とネット配信を手掛ける。1983年設立の旧・日商岩井(現・双日)系の情報システム会社が2001年に帝人システムテクノロジーと合併、現在は帝人の連結子会社。直近は電子コミックが好伸、業界首位に。自社オリジナル作品も強化中。ITサービス関連では医療・介護分野を育成中。17年にRPA(業務自動化)分野にも本格参入。19年、韓国企業を通じグループで韓国での電子コミック配信事業に進出。

帝人の子会社。
時価総額は1,303億円。

TOB関連 本命 銘柄 日立金属


時価総額:609,044百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 1.15倍
≪2019/11/14時点≫

日立製作所の鉄鋼事業が分社化。旧日立御三家の一角。親会社が議決権の5割超を持つが、経営は独立しており独自性が高い。13年7月には同じグループ会社の日立電線を吸収合併した。ニッチな商品戦略に特色があり、磁性材(ネオジム磁石)では世界トップ。金型材や切削工具などの特殊鋼で高シェア品を展開している。現在は売上げの4割強を占める自動車向けに海外拠点の展開を加速している。

日立製作所の子会社。
時価総額は6,068億円。

TOB関連 本命 銘柄 日立ハイテクノロジーズ


時価総額:939,378百万円
PER:(連) 21.35倍
PBR:(連) 2.16倍
≪2019/11/14時点≫

商社とメーカーの両機能を持つ日立製作所の有力上場子会社。日立グループのエレクトロニクス専門商社(旧・日製産業)に、2001年に日立から移管された半導体製造装置・計測器メーカー部門が統合し現社名・体制に。半導体製造装置は評価・解析用の測長SEM(走査型電子顕微鏡)で世界首位、エッチング装置でも存在感。液晶製造装置、ライフサイエンス(光分析装置、DNAシーケンサ)なども展開。体外診断事業ではスイスのロシュと提携。

こちらも日立製作所の子会社。
時価総額は9,228億円。

TOB関連 本命 銘柄 新光電気工業


時価総額:149,500百万円
PER:(連) 498.20倍
PBR:(連) 1.10倍
≪2019/11/14時点≫

富士通系。PCやゲーム機などのMPU用プラスチック・ラミネート・パッケージ(PLP)など半導体用パッケージが主力。リードフレーム、光素子用ガラス端子、レーザーダイオード用ガラス端子など気密部品も手掛ける。めっき、精密金型、プレス加工技術に定評。トヨタ生産方式による生産革新運動を推進。GPS用やICタグ用のRFID向け部品、近距離無線規格対応モジュール開発も。インテルへのサプライヤー。

富士通の子会社。
時価総額は1,451億円。

【2019年11月19日追記】

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三菱ケミカルHDが田辺三菱をTOB!

またまたTOBが発表されたな。

TOBはやはりインパクトが凄いな!本日、三菱ケミカルHDが、連携強化、ヘルスケア事業の強化を図るとの名目で株式の56.39%を保有する田辺三菱製薬をTOBするとの話がきまった。19日からTOB価格は2010円。

三菱ケミカルHDはこの発表後株価は下げているが、完全子会社化となる田辺三菱製薬の株価は当然の如くSTOP高となっているぞ!



なんとこの公開買い付け価格は2010円だ。昨日の田辺製薬の18日の東証終値1338円で公開買い付けの2010円、つまり+672円、+50%以上のプレミアムをつける形となった。

最近、創通をRMBキャピタルのTOB、そしてyahooによるLINEのTOB、そして今回の三菱ケミカルHDと田辺製薬のTOBなどTOB関連のニュースが多いがこの流れは、今後も増えてくる可能性がある。

TOB関連 本命 銘柄 日立化成


時価総額:708,441百万円
PER:(連)  32.18倍
PBR:(連) 1.69倍
≪2019/11/19時点≫

親子会社、そして50%以上を保有されている子会社などは注目するべきだが、TOB関連銘柄として日立グループの子会社などは今後TOBの動きがあってもおかしくはないだろう。

日立グループが発行済み株式の51%を保有する親子会社で日立化成などは、日立製作所の東原敏昭社長は、日立化成など上場子会社について「4社のトップと世界で事業を伸ばしていくためにどうすればいいかを議論している」とグループの再編についても言及して売却の意向を進めている。

既に1次入札は行われ、米投資ファンドのベインキャピタル、カーライル・グループ、日東電工、昭和電工の4陣営が2次入札に進んでいる様だ。

日立化成は、日立金属、日立電線は「御三家」と呼ばれて、日立の長年中核を担ってきた企業だ。

リチウムイオン電池、半導体材料に高いシェアをもつ日立化成だが、何故、これだけの中核企業が売却対象となったのか…、日立製作所は「選択と集中」の一環として、日立工機、18年に日立国際電気を売却した。19年に入っても車載機器のクラリオンをフランス自動車部品大手、フォルシアに譲渡するなど、業界での生き残りをかけ、まさに改革を進めている。

その流れで、日立グループはインフラやIT関連に注力して事業仕分けをしていく中で、日立化成は非中核事業とみているのだ。実際、去年の11月に半導体材料など幅広い製品で検査不正、データ改ざんなど衝撃的なでもニュースにはなったが2019年10月28日に出した直近の決算も減益、そして下方修正と業績は芳しくはない。

ただ、この売却は日立化成の株価が上がりすぎているという状況からも入札に向かっている4陣営も現状の株価は高すぎるとみているようだが、4陣営が揃って取りやめるという事は考えにくい、それだけにここまで進んでいる話と考えるとやはり日立グループとしては日立化成の売却に踏み切る可能性は高いだろう。

【7984】コクヨが非上場のぺんてるに敵対的TOB。コクヨの株価はどうなる?

コクヨが敵対的TOB、ぺんてるとの仁義なき戦いに!

文房具メーカーの最大手【7984】コクヨはぺんてるは、筆頭株主だった投資会社マーキュリアインベストメント(東証1部)が運営するファンドに101億円出資して、実質的、ぺんてるの株37.45%を抑え持分法適用関連会社となった。

勿論、ぺんてる側はいきなり資本関係のある筆頭株主が全ての株を秘密裏に売却して、30%以上の株を同業他社に持たれるなど寝耳に水だ。さらにコクヨは今度は3500円で公開買い付けして、過半数を保有、連結子会社化するというのだ。ぺんてる側はいきなりのこの動きに猛反発。提携業務を拒否した。

敵対的TOBとは?

買収する対象企業の同意を得ずに、既存の株主から株式を買い集めて企業を買収すること。

対象企業の株式の3分の1以上の取得を目標に買収活動を行なう。3分の1の株式を保有することで株主総会の特別決議を拒否する事ができ、過半数を取得することで子会社化とする事もでき経営権を支配する事ができるものだ。

コクヨの敵対的TOBに待った!非上場大手文具メーカープラスがホワイトナイト!

ホワイトナイトとは?

敵対的TOBを仕掛けられた対象会社に対して友好的に買収または合併する会社のことをいいます。企業防衛策の一つで、ホワイトナイトとはその名の通り白馬に乗った騎士が企業を助けるといったものだ。

プラスは、オフィス家具や文具を手掛ける非上場企業だが、連結売上高は2018年12月期で1772億円とコクヨの半分程。このホワイトナイトにより、コクヨは公開買い付け価格を3500→3750円に引き上げ!

コクヨVSぺんてる&プラスの戦いに

非上場文房具メーカー、プラスがホワイトナイトとなった事からコクヨVSぺんてる&プラスの戦いとなり、ぺんてる株の争奪戦が起こっている。このホワイトナイトによりコクヨは公開買い付け価格を3500円→3750円に変更!

コクヨはすでに、ぺんてるの株式の過半数の取得を目指すと発表しているが、これに対して「プラス」はぺんてるの株主に対して最大で33.4%の株式を買い取ると提案。ぺんてる経営陣はこのプラスの動きは友好的なTOBとみている。

つまりぺんてるにとって

・最大手のコクヨの株式買収は敵対的TOB
・ぺんてるにとってプラスは友好的TOB

上記の形となる。

何故、コクヨはぺんてるを買収したいのか?

今回の買収だが、10月にコクヨ側に差出人不明の文書が届いた事が発端だ。コクヨの黒田社長は、会見で「第三者との資本業務提携に関する具体的な内容が書かれていた。ぺんてるの経営陣に真偽の確認を求めたが、回答を得られず、明確に否定をしなかった。提携協議を進めていたのに、裏切り行為だ」と述べている。

この決意表明後、ぺんてるの和田優社長は株主に対して、「コクヨからの株式の買い取りの要請に応じないよう文書で依頼」そして「子会社化は絶対に避ける」と明言しているのだ

プラスの株式の買い取り期間は来月10日まで、コクヨの買い取り期間は来月15日までで、株式を奪い合う水面下の攻防が続くだろう。

コクヨの株価の行方は?

時価総額:207,790百万円
PER:(連) 13.26倍
PBR:(連) 0.89倍
≪2019/11/24時点≫

勿論、今回の買収となればコクヨが単純にぺんてるを連結子会社にする為、業界最大手の立場をゆるぎないものにするだろう。そして年商3200億のコクヨからすれば、今回の買収での費用は既に100億使っているが過半数となる残り13%を買うとなると残り40億程。コクヨにとってはそこまでの金額ではない。

今回のコクヨの敵対的TOBにはリスクがある。

文房具メーカーのプラスとぺんてるは非上場会社な為、株価として反映はされないが、コクヨは上場企業だ。

コクヨがぺんてる側の株式を50.1%手に入れる事を成功しても、ぺんてるは既に敵とみなし、プラスに助けを求めている。強引に引き入れたとしても連結子会社化の効果は薄れ、ぺんてるの社員からしても親会社から急な社員を送られたり、リストラなどの心配まで考えたらテンションが上がるわけがない。

そしてコクヨがぺんてるを子会社にしたとしても、ぺんてるがコクヨの監査法人の監査を受け入れないなどの事態となったら、決算を提出できないという事態にもなる。その場合、コクヨ程の企業として決算報告書を提出できない事態などとなった場合は、上場廃止という可能性もゼロではない。

先を見据えての今回のTOBなのだろうが、コクヨにとっても非常にリスキーなTOBという事は投資家ならば認識するべきだろう。12月15日までにどのような展開になるのか…また情報を入手したら記載していこう。

追記

コクヨが筆記具大手のぺんてる株の買い付け価格を3750円から4200円に引き上げると11月29日に発表しぞ。

コクヨはぺんてる株の買い付けでは、プラスと競合しているが、その文具大手のプラスが設立したJSC合同会社による買い付け条件を確認したうえで、コクヨとJSCのどちらの条件が、ぺんてるの企業価値の向上につながるかをぺんてる株主に評価してもらうとして意地でもぺんてるを買収するつもりだ。3750円から4200円とは̟+450円の株価だ。本気度が伺える株価だろう。

コクヨは競合するJSC社のぺんてる株買い付けの応募期限である12月10日の前日にあたる9日までに求めているぞ。

「TOB」昭和電工が日立化成を買収の優先交渉権を獲得

TOB関連の本命銘柄として記載の日立化成がやはりきたな!

前回の記事でも日立化成がTOBの本命となるのではないか?と記載したが、本日ニュースでも配信があるが、「日立製作所は25日、日立グループの御三家の一つグループの中核子会社である化学大手、日立化成の売却を総合化学メーカーの昭和電工に買収の優先交渉権を与えることを決めた。」との報道がでてたぞ。

2次入札で米投資ファンドのベインキャピタル、カーライル・グループ、日東電工、昭和電工の4陣営が進んでいたわけだが、この優先交渉権を昭和電工が手にしたというわけだ。昭和電工側は「企業価値向上を目的に、日立化成の株式取得を含め、常にさまざまな検討を行っているが、現時点で決定した事実はない」とのコメントを発表もしているが、まあこの辺りはそう答えるものだ。

問題は既に株価水準の高い日立化成に対して全株の買収をするのか?そしてプレミアムをいくら乗せるのか?

そこが焦点となっている。今回の買収額は9000億と言われる巨大規模なわけだが、既に日立化成の株価は今回の報道から急騰して4000円を超える上昇となった為、時価総額は8300億円超となっている。

買収額9000億規模と言われているが、昨日終値をベースでの時価総額は7200億円程、9000億との差額が1800億となる。日立化成の発行株式数は208,364,913株×株価4000円と考えると既に8334億。9000億としてもプレミアムのMAXは4200円という感じだろう。

まあ昭和電工の時価総額をはるかに上回る投資となるわけだから実際のところの買収額は8500億程度、つまり日立化成の現状の株価4000円での買収となるとみているが、ただ懸念点はある。というのも昭和電工の時価総額をはるかに上回る買収という事だ。日立化成は今はプレミアムの思惑などで上がっているが、昭和電工サイドはできれば安く買いたいのは当たり前だ。

今回の買収はここまでのニュースがでている以上、ほぼ決まっているとは言え、あくまで優先交渉の権利を獲得したという話で価格帯が高く突如のちゃぶ台返しの危険性はないわけじゃない。

しかし、今の相場は面白いな。親会社から子会社のTOBもだが、同業他社とのTOBなど今後、国内外で戦っていくためには今の環境のうちに何とか色々と立て直したいという動きが良く見られる。今後も間違いなくTOBはでてくるだろう。

そして、当方が思う今後のTOB関連銘柄の期待銘柄として既出ではあるが一つ上げるとするならばLIXILビバが注目銘柄として記載しよう。

TOB関連 本命 銘柄 LIXILビバ

時価総額:85,281百万円
PER:(連) 16.15倍
PBR:(連) 1.29倍
≪2019/11/25時点≫

ホームセンターチェーン「ビバホーム」「スーパービバホーム」等の運営を行なっている企業だ。同社はリクシルグループの子会社として親会社が保有割合52.25%。前回、年初来高値を更新する動きとなった時、TOBの噂などがあり、それに個人の買いが集中。結局でなかった…という個人から売りの連鎖が重なり2280円までつけた株価は1800円を一時割り込む動きとなった。

ただ、同社の株価がそれでは今の位置ならばどうなんだ?というところだが、個人の投げ売りが収まってからはチャートは1900円近辺で落ち着きを見せている。そしてLIXILビバは何といっても業績は抜群だ。大型ホームセンターは業者向け、個人向けの防災グッズもだが、災害、復興関連での銘柄としても注目するべき銘柄だ。今後さらなる変革を考えても親会社が完全子会社化とする可能性はあるのではないだろうか。

「物言う株主オアシスファンド銘柄特集!」【9681】東京ドームの次のTOB期待の銘柄候補は?

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東京ドームのTOB!今、香港の投資ファンド「オアシスインベストメント」が日本株に猛威を振るっている!

株式投資において、プレミアムのつくTOB「公開買い付け」が行われるというのは、株主にとって喜ばしすぎるといえるもだが、今回の三井不動産の【9681】東京ドームの買い付けは、本公開買付価格(1株当たり1,300円)は、2020年11月26日までの東京証券取引所における当社株式の終値(同日の終値及び直近1ヶ月、3ヶ月及び6ヶ月の終値の平均値)に対して44.93%~62.09%のプレミアムと、ここまでのプレミアムをつけるのは中々だな!

最近は【4321】ケネディクスが三井住友ファイナンス&リースがTOBした事で投資家を騒がせていたが、ケネディクスは650円から750円のTOBだったことを考えても、今回の【9681】東京ドームは900円から1300円と400円幅となっている。

40%ものプレミアムは、我慢して握り続けた投資家にとってはこのTOBは本当に〝僥倖〟と言えるだろう!

ケネディクスに関しては、TOBの噂などを株 株の社長もコラムにしていたが、こういったTOBなどを掴む事ができれば…本当に一撃がでかいな!

今回の東京ドームなどもだがコロナ化で業績悪化で株価が急落した企業を救う為の子会社化もだが、外資からの乗っ取りを防ぐ為のTOBは、今後も増えてくると言えるだろう。

今回の東京ドームは、TOBとなった島忠を保有していた香港投資ファンドのオアシス・インベストメントが、10%近い株を保有していたのだが、同ファンドは「物言う株主」としても有名だ。

経営難が続いている事から、東京ドームの「社長を含む役員3名の解任の入れ替えを提案」するなど、乗っ取りへの姿勢を示す事態となっていた。

東京ドームと言えば、日本どころか世界のトップアーティストが利用、そして読売巨人軍の聖地という事からも、ディズニーランド、東京ドームは日本人ならば知らないものはいないと言えるだろう。

その日本を代表する東京ドームが外資の乗っ取られるとなればあれば由々しき事態と言える。

だが、このコロナ化でイベントの自粛などが相次いだ事からも業績の悪化が続く展開、オアシスに社長を含む役員3名の解任の入れ替えを提案されていたが拒否できない状況まで追い込まれていたのだ。

この国益ともいえる東京ドームを助ける為に、三井不動産が立ち上がった!

都心に4万坪という広大な敷地をもっている事もだが、三井不動産はスタジアムやアリーナ経営への進出を模索していた。さらに巨人軍というスター選手を抱えるコンテンツを有して「東京ドーム、東京ドームホテル、東京ドームシティ」とリゾート一体型となる同社は魅力的な買収案件。

当初、三井不動産は1200円でTOB価格を提案するも、東京ドームは2020年1月に香港ヘッジファンドのオアシスから1株1300円という提案を受けているとの事で首を縦に振らなかったが、コロナ化という事もだが外資よりも国内企業との提携をまとめたかった東京ドームは今回のTOB価格1300円で友好的な買収で合意となった。

まあ900円から短期株価1.5倍!投資家にとってTOB銘柄というのは一度は掴んでみたいものだ!

そして「物言う株主」が大量に資金を投下している銘柄というのは、TOBに発展しやすいという事実もある!

そこで当方は日本では村上ファンドなどが有名だが、「物言う株主の中でも外資ファンド」が資金を投入している銘柄がTOBの可能性がある銘柄と言えるだろう!

物言う株主一覧

  • 英投資ファンドのシルチェスター・インターナショナル・インベスターズ
  • 香港の投資ファンド、オアシス・マネジメント
  • エフィッシモ・キャピタル・マネージメント(旧村上ファンド):
  • 米エリオット・マネジメント
  • 香港のリム・アドバイザーズ
  • 米投資ファンドのRMBキャピタル

他にもファンドは多数あるが、上記が最近は活発に動きを見せ「仕掛けてくるファンド」と言えるだろう。

やはり注目は、香港の投資ファンドオアシス・マネジメントの保有銘柄だ!

今回の東京ドーム、そして島忠でも存在感を示した香港の投資ファンドオアシス・マネジメントが今注目のファンドとなるが、その同ファンドが保有している銘柄はチェックしておくべきと言えるぞ!

オアシスファンド関連 TOB関連 3096 ココカラファイン

時価総額:247,527百万円
PER:(連) 36.91倍
PBR:(連) 1.69倍
≪2020/11/28時点≫

セイジョーとセガミが統合、ドラッグストア事業と調剤事業を柱に、介護、在宅調剤、インターネット販売などの健康関連サービスを総合的に提供する企業だ。

マツモトキヨシとも資本・業務提携契約をしている同社だが、オアシスが2020/11/25(水)に5.56%の大量保有報告をしている。

保有の目的は「株主価値を守るため、重要提案行為を行うことがある」との事だけに今後どういった提案がされるのか!マツモトキヨシと資本・業務提携契約をしている事を考えてもTOBの思惑が広がると言える!

オアシスファンド関連 TOB関連銘柄 6736 サン電子

時価総額:63,067百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 5.21倍
≪2020/11/28時点≫

サン電子は東証ジャスダックに上場するパチンコ制御などのエンターテイメント関連事業からモバイル機器など情報通信を主軸とするモバイルデータソリューション事業、新規IT関連事業や犯罪捜査機関向け強みを持つ企業だ。

大株主となったオアシスが2020年4月8日に臨時株主総会を開き「取締役4人の解任と新たに5人の取締役選任を求める株主提案」をして、日本で株主提案を通したのは初の事例となった同社だが、2020年04月27日の段階で、同社株をオアシスが16%も保有している!

「同ファンドはあらゆるステークホルダーの利益のため、すべての投資先企業の企業価値の長期的な成長の促進に取り組んでいます。サン電子の経営陣による企業価値の毀損と目に余る経営判断により、私たちはサン電子があるべき偉大な企業としての姿を取り戻し成長していくための新たな取締役会を編成することを余儀なくされました。」

とは言っているが、保有割合が16%となると東京ドーム同様に同ファンドの保有が10%という事を考えれば、今後TOBが行われてもおかしくない水準と言えるだろう。

※あくまで個人の主観だ!投資は自己責任でお願いするぞ

TOB 関連銘柄 本命 株式公開買い付け銘柄 子会社化 プレミアム価格 まとめ

今後の相場において、親子会社はTOBとなる可能性は今後もまだあるだろう。何よりも国内企業は今後さらに海外企業との争いとなってくるのは間違いはない。今の日本企業は業績的にも上向いてくる傾向は十分にあるが、中国企業など外資からの敵対的TOBを仕掛けられる銘柄もでてくるだろう。TOBの噂や記事がでる銘柄は注目しておくべきだろう。

今の投資の流れ的にとにかく注目を集めるテーマ株に参戦していくべきだぞ

石破新内閣の誕生と波乱の幕開け!
今後どうなる?日本株、最注目のテーマ株とは?

波乱の幕開けとなった石破新総裁の選出と新政権の誕生。

新内閣誕生によるご祝儀相場への期待が乏しい中、改めて物色意欲が高まる株式テーマや関連銘柄に注目している方も多いのではないだろうか?

防衛・防災関連」「地方創生」「金融正常化」「原子力発電」「防災相の創設」「アジア版NATOの構築」など、これまでの政策・発言から注目すべき関連株が徐々に明らかになりつつある。

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KABU S

投資歴17年、都内で働く兼業トレーダー。 とにかく噂となる銘柄や仕手株に乗るのが好きだ。これまで数々の暴騰暴落を経験した中年トレーダーが「今後の注目銘柄」や「優良・悪徳 投資顧問会社」などの使える情報を公開していくぞ。デイ・スインガーのフォロー大歓迎!とにかく業界の裏話なども多数入手して記載するので応援宜しく頼むぞ! 管理人プロフィールはコチラ

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