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2016年11月17日、トヨタ自動車が電気自動車(EV)の開発を担う社内ベンチャー組織を2016年12月に立ち上げると発表した。このことにより、電気自動車(EV)の動力となる「リチウムイオン電池」に関連する銘柄が大きく動意づいた。
今後もリチウムイオン電池関連銘柄は繰り返し注目されるテーマ株となる可能性がある。このページではリチウムイオン電池関連銘柄の本命・出遅れ 一覧をまとめておく。
リチウムイオン電池関連銘柄とは
まずリチウムイオン電池とはリチウムイオンによって充電・放電を行う二次電池のことである。リチウムイオン電池関連銘柄とはリチウムイオン電池の販売・開発・研究(小型化・大容量化など)を行う企業・銘柄を呼ぶ。
※二次電池とは繰り返し充電して使うことのできる電池のことだ。リチウムイオン電池もマグネシウム電池もどちらも「二次電池」というカテゴリーに入る。
「リチウムイオン電池」についての細かい説明は割愛するが、ここでは以下のポイントを覚えておくとよいだろう。
- 繰り返し充電することができる(二次電池)
- 従来のニッカド電池や鉛蓄電池などに比べ小型・軽量・大容量
- 現在スマートフォンやノートパソコンなどの携帯電子機器などに幅広く使われている
- ハイブリッド自動車・電気自動車(EV)・人工衛星などにも利用されている
リチウムイオン電池は我々の生活を幅広く支えている電池と言って過言ではない。
ただし、リチウムイオン電池には新たに「マグネシウム電池」という手ごわいライバルがいることにも注目しておくべきだ。
現在のところ、スマホやノートパソコン・電気自動車(EV)・ハイブリッドカーに使われる二次電池としては「リチウムイオン電池」が主流だが、マグネシウム電池はリチウムイオン電池に比べコスト面で優れており、さらに小型化もしやすいという特徴を持つ。近い将来は「マグネシウム電池」が二次電池の主流となる可能性もあるかもしれないので、マグネシウム電池関連銘柄もしっかり把握しておこう。
少し話がズレてしまったが、現在のところ我々の身近にある携帯電子機器・電気自動車(EV)などに利用される二次電池はリチウムイオン電池が主流なので、もちろんリチウムイオン電池関連銘柄も把握しておくべきだ。
なぜリチウムイオン電池関連銘柄が注目されるか?
リチウムイオン電池は現在のところ我々の身近にある携帯電子機器・電気自動車(EV)など、幅広く利用される電池なので、電子機器・IoT技術などの発達により、さらに需要が増す可能性を持つ。それだけでも注目に値するテーマ株なのだが、それに加えて、今回さらに注目される大きなきっかけとなったのは前述の通り、2016年11月17日にトヨタ自動車が電気自動車の開発を行う社内ベンチャーを立ち上げたことだろう。
トヨタはこれまでハイブリッド車、燃料電池車(FCV)、電気自動車(EV)と次世代エコカーの全パターンの開発を行ってきた会社だが、その中でもこれまで最もチカラを入れてきたのが燃料電池車(FCV)とみられている。
だが、燃料電池車(FCV)の普及には水素ステーションの普及が前提ということ、また発展途上国での普及が疑問視されるなど問題もあった。
ここにきてトヨタが電気自動車(EV)の開発を行う斜内ベンチャーを立ち上げるということは、もしかするとトヨタは「目先は電気自動車(EV)の普及をメインに考えているのかも?」とも考えられる。
実際のところはまだ分からないが、この11月17日のトヨタの発表により市場が色めきたったのは事実だ。
トヨタは世界をリードする自動車メーカーだ。「次世代エコカーは燃料電池車(FCV)か?電気自動車(EV)か?」という話はこれまでにも散々論じられてきたわけだが、トヨタの姿勢は世界のエコカースタンダードすら左右しかねない。
もしトヨタが燃料電池車(FCV)よりも電気自動車(EV)の開発を優先するとなればこれは面白い。電気自動車(EV)に使われているリチウムイオン電池に関連する銘柄にとっても追い風ということだ。これがリチウムイオン電池関連銘柄が注目を集めるザックリとした理由である。
リチウムイオン電池関連銘柄 一覧
- 4217 日立化成 リチウムイオン電池メーカー
- 6501 日立製作所 ハイブリッド自動車用リチウムイオン電池
- 6502 東芝 リチウムイオン電池 SCiB
- 6674 ジーエス・ユアサC 産業用リチウムイオン電池 LIMシリーズ
- 6701 NEC 日産にEV用リチウムイオン電池の電極を生産
- 6752 パナソニック 子会社が車載用リチウムイオン電池を生産
- 6981 村田製作所 ソニーからリチウムイオン電池事業を買い取り
- 7013 IHI リチウムイオン蓄電池システム開発
- 9478 SEHI アメリカ電池関連技術ベンチャー「Zeptor社」に出資
- 6762 TDK アメリカ電池関連技術ベンチャー「Zeptor社」に出資
- 7735 SCREEN HD アメリカ電池関連技術ベンチャー「Zeptor社」に出資
- 4080 田中化学研究所 リチウムイオン電池向けの正極材料専業
- 6619 ダブル・スコープ リチウムイオン電池セパレーターの専業メーカー
- 4109 ステラ ケミファ リチウムイオン二次電池の電解質を手掛ける
- 4044 セントラル硝子 リチウムイオン二次電池電解液
- 7271 安永 リチウムイオン電池の寿命を約12倍向上させることに成功
- 6955 FDK 既存の2倍のエネルギー密度で動作するリチウムイオン電池材料
- 6912 菊水電子工業 リチウムイオン電池の充放電システムコントローラーを手掛ける
- 4275 カーリットHD リチウムイオン電池の評価試験を手掛ける
- 4047 関東電化工業 リチウムイオン二次電池電解液
- 3891 ニッポン高度紙工業 EV向けの2次電池用のセパレーター
- 5218 オハラ リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス
- 7760 IMV リチウム電池の製造プロセス 受託試験
- 5331 ノリタケカンパニー リチウム電池向けの乾燥炉や焼成炉
- 8061 西華産業 リチウム電池用関連設備
- 6277 ホソカワミクロン リチウムイオン電池の磁性材料を粉砕し製品化
- 6245 ヒラノテクシード リチウムイオン2次電池の電極塗工装置
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リチウムイオン電池関連銘柄 本命・出遅れ
それではリチウムイオン電池関連銘柄のなかでも特に本命視されそうな銘柄をピックアップする。また出遅れがちな銘柄があれば追記していくつもりだ。なお、この項目は当方の主観も含まれるので参考までに願いたい。
本命・出遅れ 安永
リチウムイオン電池関連銘柄で本命視したいのは安永だ。安永は自動車のエンジン部品などを製造している会社だが、2016年11月22日に驚きの発表をした。なんとリチウムイオン電池の正極極板製造に独自の技術を導入し、リチウムイオン電池の寿命を従来品のおよそ12倍に向上させることに成功したと発表したのだ。
「長寿命化」はリチウムイオン電池の大きな課題の一つだが、安永はその課題を一歩前進させたと言えるだろう。ハッキリ言ってかなりの大材料である。EVに使われる電池としても長寿命化は大きなアドバンテージである。
安永はこの発表の後に大きく株価を伸ばした。ストップ高の連続だ。この発表によりリチウムイオン電池関連全体が動意づいたと言っても過言ではない。
安永は株価の値動きもそこまで重くはないし、妙味もある。リチウムイオン電池関連銘柄の本命銘柄として注目したい。
本命・出遅れ ステラ ケミファ
ステラ ケミファもリチウムイオン電池関連の本命銘柄として注目したい。ステラ ケミファはフッ素化合物の製造・販売を行う会社で、リチウムイオン電池用の電解質などの電池材料も手掛けていることからリチウムイオン電池関連銘柄としても注目される銘柄だ。
2016年12月07日には「リチウムイオン電池向けの部材を2倍増産」と報じられ動意づいた経緯もある。ステラ ケミファも株価の値動きもそこまで重くなく短期スタンスでも面白そうな銘柄だ。引き続き注目したい。
本命 ダブル・スコープ
ダブル・スコープはリチウムイオン電池関連銘柄の代表格ともいえるかも。以前からリチウムイオン電池関連銘柄として広く知られる銘柄だ。
ダブルスコープはリチウムイオン電池用のセパレータを開発・製造している会社。セパレータとはリチウムイオン電池の主要材料の一つだ。これを事業の柱としているだけに、今後EVの普及によりリチウムイオン電池の需要が高まりつつある現状はダブル・スコープにとって追い風だ。事業内容的には本命ドンピシャ。引き続きダブル・スコープも本命銘柄として注目したい。
本命 SEホールディングス・アンド・インキュベーションズ
SEホールディングス・アンド・インキュベーションズは傘下に複数の会社をもっており、グループの経営企画や会計・人事、ファイナンスなどを行っている会社。直接、リチウムイオン電池やその部材の製造を行っているわけではないが、アメリカの電池関連技術ベンチャー「Zeptor社」に出資を行っていることから、リチウムイオン電池関連銘柄としてみられている。
SEホールディングス・アンド・インキュベーションズはリチウムイオン電池関連銘柄の中では比較的、時価総額が小さく値動きの妙味という面では面白そうだ。
本命 セントラル硝子
セントラル硝子もリチウムイオン電池関連銘柄として注目の銘柄だ。セントラル硝子はガラス製品や化学品を手掛ける銘柄。リチウムイオン電池の電解液を手掛けることから関連銘柄とされる。
出遅れ? TDK
電子部品大手のTDKもリチウムイオン電池関連銘柄だ。TDKは2016年09月30日にリチウムイオン電池を手掛けるアメリカの「Zeptor社」に出資を行っている企業の一つ。ただしTDKは時価総額が大きく値動きは軽くない。長期的に取り組みたい銘柄といえるか?!
出遅れ? スクリーンホールディングス
スクリーンホールディングスもリチウムイオン電池を手掛けるアメリカの「Zeptor社」に出資を行っている企業の一つだ。こちらも時価総額は重め。値動きの妙味ではおなじく「Zeptor社」に出資しているSEホールディングス・アンド・インキュベーションズに軍杯があがるか?!
【2017年02月28日(火) 追記】
本命 FDK
リチウムイオン電池関連銘柄としてFDKをピックアップするのを忘れていた。FDKといえば電池関連の代表格とも言える銘柄だ。
FDKは富士通傘下の企業でリチウムイオン電池のほかにニッケル水素電池や一般向けのアルカリ電池も手掛けている銘柄だ。
FDKは2017年02月27日には高エネルギー密度を有する全固体リチウムイオン電池用正極材料を富士通研究所と共同開発したことを発表し大きく株価を上げた。この高エネルギー密度を有する全固体リチウムイオン電池用正極材料を使用した電池は、既存のおよそ2倍のエネルギー密度で動作する能力を持つという。
また、02/19付けの日本経済新聞では「クレジットカードなどに内蔵する薄型リチウム電池の生産量を倍増する」と報じられたことでも株価が動意づいた。
これらの材料により、FDKはリチウムイオン電池関連銘柄としてさらに存在感が増した格好である。
FDKはリチウムイオン電池関連銘柄の中では、企業規模も比較的小規模で株価の値動き的にも面白い。当方はFDKをリチウムイオン電池関連の本命銘柄として注目したい。
【2017年08月08日(火)追記】
本命 ジーエス・ユアサ コーポレーション
時価総額:232,429百万円
PER:(連) 18.55倍
PBR:(連) 1.44倍
≪2017/08/08時点≫
ジーエス・ユアサ コーポレーションもリチウムイオン電池関連銘柄の本命株として注目だ。ジーエス・ユアサは車載用電池や産業用電池電源などを手掛け、リチウムイオン電池の育成に注力する企業。まさにリチウムイオン電池関連ど真ん中の事業内容だ。
さらに2017/08/08(火)の日経新聞で「ジーエスユアサはEV(電気自動車)の走行距離を2倍に伸ばす新型電池の量産を2020年にも開始する」と報じられた。これはEV(電気自動車)のネックでもある、走行距離の短さを克服し得る材料とも言える。
ジーエスユアサは時価総額の規模が大きい銘柄で値動きはやや重めだが、リチウムイオン電池関連銘柄の本命株として注目したい。
【2017年09月11日(月)追記】
出遅れ株 菊水電子工業
時価総額:10,405百万円
PER:(連) 27.89倍
PBR:(連) 1.00倍
≪2017/09/12時点≫
菊水電子工業はリチウムイオン電池関連銘柄の出遅れ株として注目だ。
菊水電子工業は独立系の電子計測器・電源機器メーカーで、耐電圧試験器、据え置き型直流安定化電源でトップの企業だ。耐電圧試験機は自動運転分野やEV(電気自動車)向けの需要がある。さらに菊水電子工業はリチウムイオン電池の評価試験で充放電システムコントローラーを手掛けることから、出遅れのリチウムイオン電池関連銘柄として注目を集めている。
菊水電子工業は、時価総額の規模も小粒で値動き妙味の観点でも十分面白みのある銘柄だ。PBRは割安感もあるし、EV関連の注目出遅れ株と言えるだろう。
【2017年09月13日(水)追記】
出遅れ株 カーリットホールディングス
時価総額:18,206百万円
PER:(連) 21.08倍
PBR:(連) 0.74倍
≪2017/09/13時点≫
リチウムイオン電池関連銘柄の出遅れ株としてカーリットホールディングスにも注目したい。
カーリットホールディングスは化薬・化学品の生産を手掛ける企業だが、リチウムイオン電池の評価試験も手掛けており、その点からリチウムイオン電池関連の出遅れ株として注目されているようだ。カーリットホールディングスの電池試験場はセルからモジュールまでの様々な電源を取りそろえているとのこと。
カーリットホールディングスは時価総額の規模も小粒で値動きも軽い銘柄。PER・PBRも現状まだ割安感があるので、今後の値動きにも注目したい銘柄と言える。
【2017年09月20日(水)追記】
出遅れ株 関東電化工業
時価総額:66,408百万円
PER:(連) 14.28倍
PBR:(連) 1.97倍
≪2017/09/20時点≫
関東電化工業は古河グループの系の化学企業でリチウムイオン電池の電解液を手掛けていることからリチウムイオン電池関連銘柄の出遅れ株として注目だ。
リチウムイオン電池はEV(電気自動車)の動力源となるもので世界的にEV普及の流れが加速していく今の状況は、同社にとって大きなビジネスチャンスと言えるだろう。他にリチウムイオン電池の電解液を手掛ける銘柄はステラケミファやセントラル硝子などがあるが、これらと並んで注目しておくべき銘柄と言えるだろう。
【2017年09月22日(金)追記】
本命株 ニッポン高度紙工業
時価総額:26,792百万円
PER:(連) 39.86倍
PBR:(連) 2.04倍
≪2017/09/22時点≫
ニッポン高度紙工業はリチウムイオン電池関連銘柄の本命株と言えるのではないだろうか。ニッポン高度紙工業は電気絶縁体セパレーターの専業大手で、EV向けの2次電池用のセパレーターを手掛けていることからリチウムイオン電池関連、そして間接的なEV関連銘柄としても物色人気を集めている銘柄だ。
ニッポン高度紙工業は時価総額の規模もそこまで大きくなく値動き妙味の観点でも非常に面白い銘柄だ。リチウムイオン電池関連銘柄としてもEV関連銘柄としても注目したい。
出遅れ株 IMV
時価総額:11,361百万円
PER:(連) 13.97倍
PBR:(連) 1.94倍
≪2017/09/22時点≫
振動試験装置や計測装置、受託試験などを手掛けるIMVもリチウムイオン電池関連銘柄の出遅れ株として注目したい。IMVはリチウム電池の製造プロセスにおける電池の温度・振動複合環境で充放電の機能性を確認する受託試験を手掛けていることから、リチウムイオン電池関連銘柄として注目される。
IMVは時価総額の規模も小粒で現状では、PER、PBRもまだ割安感もあるか?!リチウムイオン電池関連銘柄の一角として今後の動きに注目したい。
出遅れ株 ノリタケカンパニーリミテド
時価総額:83,650百万円
PER:(連) 5.41倍
PBR:(連) 0.89倍
≪2017/09/22時点≫
ノリタケカンパニーリミテドは世界的な高級陶磁器食器メーカーだが、リチウムイオン電池関連の出遅れ銘柄としても注目したい。ノリタケカンパニーリミテドのエンジニアリング部門ではリチウム電池向けの乾燥炉や焼成炉を手掛けている。
ノリタケカンパニーリミテドは時価総額の規模はやや重めだが、現状のPER、PBRはまだ過熱感は感じない。今後の値動きにも注目したい。
出遅れ株 西華産業
時価総額:38,050百万円
PER:(連) 17.14倍
PBR:(連) 1.34倍
≪2017/09/22時点≫
三菱系の機械商社である西華産業もリチウムイオン電池関連銘柄の出遅れ株として注目だ。西華産業は産業機械部門でリチウム電池用関連設備を手掛ける銘柄だ。西華産業の時価総額規模は小粒とはいえないまでも値動きが重いというほどでもない。短期~中期スタンスでも十分妙味のある銘柄と言えるだろう。
出遅れ株 ホソカワミクロン
時価総額:51,519百万円
PER:(連) 19.63倍
PBR:(連) 1.53倍
≪2017/09/22時点≫
粉体関連装置で業界首位のホソカワミクロンもリチウムイオン電池関連銘柄として注目しておきたい。
ホソカワミクロンはナノレベルの粉砕技術に強みをもつ企業。リチウムイオン電池などで使うネオジム・ボロン・鉄などの磁性材料を粉砕し製品化することからリチウムイオン電池関連銘柄の一角として注目される。ホソカワミクロンも短期~中期スタンスでも十分妙味のある銘柄と言えるだろう。
本命株 オハラ
時価総額:49,704百万円
PER:(連) 35.19倍
PBR:(連) 1.19倍
≪2017/09/22時点≫
光学ガラスの老舗メーカーのオハラもリチウムイオン電池関連銘柄の一角として注目したい。
オハラはリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを手掛けている銘柄だ。オハラの手掛けるリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスはリチウム電池の電解質やセパレーターなどに活用が見込まれていることから、思惑的な物色を集めている。
オハラも時価総額の規模は小粒とは言えないが、値動きが重いというほどでもないだろう。こちらもも短期~中期スタンスでも面白みのある銘柄だ。
【2017年10月05日(水)追記】
出遅れ株 東芝
時価総額:1,322,132百万円
PER:(連) 5.74倍
PBR:(連) ---倍
≪2017/10/05時点≫
2017年10月03日、東芝は従来品の2倍の容量を持つ負極材を採用した次世代リチウムイオン電池(SCiB)の試作に成功したと発表した。これはなかなか面白い材料に思える。
元より、東芝はリチウムイオン電池(SCiB)を手掛けているリチウムイオン電池関連銘柄だが、今回の発表でさらに存在感を増した格好だ。
一般的にリチウムイオン電池の負極材には黒鉛が使用されているが、東芝の次世代リチウムイオン電池では2倍の容量を持つチタンニオブ系酸化物を用いており、高エネルギー密度でありなおかつ急速充電が可能だとという。
高エネルギー密度かつ急速充電が可能であることから、EV(電気自動車)向けに適した電池のようだ。この次世代リチウムイオン電池を用いることで6分間の急速充電で、従来のリチウムイオン電池搭載EVと比較し、走行距離を3倍の320kmに延長することが可能らしい。
東芝は米国の原発事業の失敗により経営危機に瀕しているが、このEV向けのリチウムイオン電池の製品化が業績回復の一手となるだろうか。
なお、東芝の時価総額はやはりまだまだ大きい。短期スタンスでの取り組みには向いていないかもしれない。
【2017年11月21日(火)追記】
出遅れ株 ヒラノテクシード
時価総額:40,595百万円
PER:(連) 20.88倍
PBR:(連) 1.65倍
≪2017/11/21時点≫
リチウムイオン電池関連銘柄の出遅れ株としてヒラノテクシードにも注目だ。塗工機メーカーのヒラノテクシードは高いコーティング技術をもち、EV(電機自動車)用のリチウムイオン2次電池の電極塗工装置を展開していることからリチウムイオン電池関連銘柄・EV関連銘柄として注目される。
ヒラノテクシードの時価総額規模は小粒とまではいかないものの、値動きの重い類の銘柄ではない。値動き妙味という観点でも注目しておきたい。
【2022年08月22日(月)追記】
本命 4080 田中化学工業
時価総額:51,760百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 3.59倍
≪2022/08/21時点≫
田中化学工業は、東証スタンダード上場、住友化学の子会社。二次電池材大手、二次電池正極材料に特化した単一セグメントの会社で、ニッケル水素電池はもとより、特にリチウムイオン電池の正極材料の開発、製造に注力する企業だ。
リチウムイオン電池向けの売り上げ割合が高い同社だが、直近は赤字が続き通期も赤字予想とされている中で、7月29日の決算は営業利益は前年同期比3.4倍の11億6700万円で着地、売上高も同56.4%増の152億5100万円とサプライズ決算を発表。
自社製品の主原料となるニッケルやコバルトの国際相場の変動に伴う利益が向上、スウェーデンの電池メーカーであるノースボルト社への技術支援に関する収益計上も大きく寄与となっている。
リチウムイオン電池関連でも本命候補の抜群の決算内容からもここからの動きには注目と言えるだろう。
リチウムイオン電池関連銘柄 まとめ
リチウムイオン電池関連銘柄は今後も繰り返し注目される重要なテーマ株となる可能性がある。特に電気自動車(EV)関連のニュースが出た時などは真っ先に物色される可能性がある。関連銘柄を把握しておけば思わぬ利益を拾える可能性も十分あり得る。
ただし、リチウムイオン電池よりも「小型化・コスト」の面で優れていると言われるマグネシウム電池の存在は不安材料でもある。マグネシウム電池はまだ現在は研究開発中だが、近い将来リチウムイオン電池は「二次電池の主流」の座を奪われる可能性もあるので、同時にマグネシウム電池関連銘柄にも注目しておこう。