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【2019年01月16日(水)投稿】
観光庁が2019年1月16日に発表した訪日外国人消費動向調査によると、2018年累計の訪日客(インバウンド)による旅行消費額は推計で4兆5064億円だったそうだ。
この数値は18年から調査方法を変更したらしく、単純比較するのは難しいが、訪日外国人の増加の影響もあり7年連続で前年実績を上回り、過去最高を更新した事になる。観光立国日本を目指す政府としても結果が伴った数値だったのではないだろうか。
国・地域別では、やはり中国が1位で消費全体の34.1%を占めたそうだ。中国人観光客の消費額は1兆5370億円、次いで韓国が5842億円となっている。
昨年は12月に訪日外国人数が3000万人を突破した事で大きなニュースとなっていたが、政府は東京五輪が開催される2020年には4000万人を目標に掲げている。2019年は弾みを付ける為にも3500万人は達成しておきたいというのが本音ではないだろうか。
2019年は旅行業界にとって大イベントが控えているだけに期待も相当大きい。改元に伴うゴールデンウィーク10連休は旅行旺盛な時節になる事は間違いないだろうし、インバウンド需要増加に一番期待出来そうなのは、今年日本で開催される「ラグビーワールドカップ2019」だろう。
ラグビーワールドカップは日本各地で44日間に渡り熱戦が繰り広げられる予定で、9月20日から11月2日まで開催される事となる。規模としては夏季オリンピック、サッカーW杯に次ぐ世界規模のスポーツイベントとなるだけに世界中からの関心が高い。
開催地別では、首都圏では東京の東京スタジアムで8試合、神奈川県の横浜国際総合競技場では7試合が予定されており、決勝戦の地としても注目が集まっている。また、中部地方では日本戦を含む4試合が愛知県の「豊田スタジアム」で予定されているが、やはり最大の注目はラグビーの聖地がある関西圏だろう。
東大阪花園ラグビー場は、ラグビーの聖地とされており、世界的にも知名度が高い。関西圏では他に神戸市の御崎公園球技場と併せて計8試合が予定に組まれている点でも注目が大きい。
それぞれ開催地のご当地銘柄には思惑が働きそうだが、その中でも当方が注目したいのは関西を地盤にホテル事業を展開しているロイヤルホテルだ。
ラグビーW杯関連銘柄 出遅れ株 ロイヤルホテル
時価総額:17,503百万円
PER:(連) 6.35倍
PBR:(連) 1.04倍
≪2019/01/16時点≫
ロイヤルホテルは西の名門で、高級ホテル「リーガロイヤル」を展開している。大阪万博関連銘柄としても注目を集めたが、当面はラグビーW杯へ向けての思惑が働きそうだ。また大阪は訪日客の玄関口とされており、京都や奈良などの人気観光地へアクセスし易い点でも強みがある。
ラグビーは欧州やオセアニアに人気のスポーツで、アジア圏からの集客に加えて新たな訪日客の需要喚起に繋がる可能性が高い。特に欧州やオセアニア地区からの訪日客層は高級ホテルを利用する可能性が高く、ロイヤルホテルにとっては大きなビジネスチャンスになりそうだ。
尚、ラグビーワールドカップ関連はホテル銘柄だけではなく、様々な分野に好影響を与える可能性もある。例えば昨年の法整備以降は余り注目されていないが、「民泊関連銘柄」を刺激する可能性もあるのではないか。他にも「旅行関連銘柄」など併せてチェックしておきたいところだ。