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※このページは2018/05/21に追記・更新しました。
2016年の大きなテーマ株は複数あるが、その中でも今回は民泊関連銘柄にスポットを当てて紹介していこう。
民泊関連銘柄とは
民泊関連銘柄とは、その名の通り「民泊」「Airbnb(エアビーアンドビー)」に関連する事業を手掛ける銘柄の総称である。
これまでにも民泊関連銘柄は何度も紹介しているが、単独の記事で書いてあるよりも見やすい一覧で一つ一つの銘柄がどのように「民泊」に絡んでいるかを書いておいた方が読者のみんなにも便利だし、当方自身の備忘録にもなる。
というわけで、まずは民泊とはなんなのか?というところから説明していこう。
民泊とは
民泊とは読んで字のごとく「民家」に「泊まる」と書く。昔からある言葉で文字通り、民家に泊まることの総称。広い意味では友達の家に泊まることも広い意味では民泊だし、旅人を自分の家に無償で泊めてあげるってのも民泊だ。
で、今新たなビジネスモデルとして注目されているのは「個人が住宅や投資用マンションの空室などを有償で貸し出す」タイプの民泊。
2008年ごろから、インターネットの民泊仲介専門サイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」が出てきたことなどで有償の民泊が注目され始めたようだ。
もともと民泊は欧米では一般に普及しているようだが、日本の場合「個人の住宅を宿泊用に有償で貸し出すこと」は旅館業法で規制されていたので、本格的な普及はしてこなかった。
だが、今、今急速に増えている訪日外国人客(インバウンド)需要に対応するためには民泊は重要だし、さらに「Airbnb」などの仲介サイトの出現により、結果的に無許可の民泊が増加していた。
政府としてもこの状況は無視できないし、2020年には東京オリンピックも開催されるのでさらに宿泊施設の不足は深刻な状況となる。
ホテルや旅館なんてものは今日建設を始めて明日できるようなものではなく、宿泊施設を急速に増やすのはどう頑張ったとしても限界がある。
その点、民泊が規制緩和などにより一部でも解禁されれば宿泊施設は一気に増えることになるだろう。空き家なんて日本全国どこにでもあるのだから。
つまり旅館業法の規制緩和などの法整備は早急に整える必要があるというわけだ。
現在、進められているのが国家戦略特区の特例措置を活用して、民泊の規制を緩和するという方法。東京と大田区では2015年12月7日に6泊7日以上滞在する外国人に限るなどの条件付きで「民泊」を認める条例が可決している。
こういった民泊の法整備が本格的に整っていくのが「2016年」からだといわれている。だからこそ民泊関連銘柄は2016年の重大テーマ株というワケだな。追記※民泊関連銘柄は2017年も注目されているテーマである。
というわけで、次は民泊のメリット・デメリットについてみていこう。
民泊のメリット
民泊のメリットをまとめるとこんなところかな。
・急速に増えつつあるインバウンド需要による宿泊施設不足を補う
・2020年の東京オリンピックに備え、宿泊施設不足を補う
・空き家物件のオーナーは空き家を民泊に有効活用できる
・施設利用者はホテルや旅館に比べ、安い料金で宿泊できる
日本に旅行にきた訪日外国人客なども、「泊まるところはできるだけ安上がりに抑えたい」と思う人も多いと思うし、空室になっている部屋を持て余している不動産オーナーもたくさんいるだろう。
そういう人がAirbnbなどの民泊仲介サイトを通じることは互いにメリットがある。
まぁ物事はメリットばかりではないので、もちろんデメリットだってある。
民泊のデメリット
民泊は民家を宿泊施設として利用するもので、多くの利用者は観光客などなのだろうが、民泊施設が犯罪の温床となる可能性も否定できない。現在のところ、民泊は仲介サイトなどを介することが多いとはいえ、基本的には個人対個人での契約が主流。
となると、ホテルや旅館に比べセキュリティ面でも不安があるし、施設が犯罪目的で利用されることもあるかもしれない。
また周辺住民と民泊利用者とのトラブルも危惧される。その場限りの宿泊利用者はモラル・マナーの意識が低い場合もあり、そういった利用者と周辺住民がトラブルになることは想像に難くない。
既に民泊として利用されている部屋の周辺住民からは苦情がくるというケースは発生しているしな。
まぁ何事もメリットだけではないということ。メリット・デメリットをひっくるめて理解しておくことが重要だ。
なんにせよ民泊の合法化に向けて法整備が急がれている今、民泊関連銘柄はもはや国策といっても過言ではないかもしれないな。
さて、民泊についての説明が長くなったがいよいよ本題の民泊関連銘柄についてみていこう。
民泊関連銘柄 一覧
- 2120 LIFULL
- 6758 ソニー
- 8056 日本ユニシス
- 2331 ALSOK
- 4324 電通
- 3286 トラストホールディングス
- 9433 KDDI
- 9437 NTTドコモ
- 9984 ソフトバンクグループ
- 4665 ダスキン
- 3237 イントランス
- 3691 リアルワールド
- 1418 インターライフホールディングス
- 2453 ジャパンベストレスキューシステム
- 2484 夢の街創造委員会
- 3434 アルファ
- 3674 オークファン
- 3900 クラウドワークス
- 3914 JIG-SAW
- 4664 RSC
- 4689 ヤフー
- 4696 ワタベウェディング
- 4754 トスネット
- 6064 アクトコール
- 6082 ライドオン・エクスプレス
- 6098 リクルートホールディングス
- 6817 スミダコーポレーション
- 6995 東海理化
- 7243 シロキ工業
- 8801 三井不動産
- 8890 レーサム
- 9005 東京急行電鉄
- 9616 共立メンテナンス
- 9729 トーカイ
- 9735 セコム
- 9736 白青舎
- 9740 CSP
- 9792 ニチイ学館
- 9843 ニトリホールディングス
- 8889 アパマンショップホールディングス
- 1435 インベスターズクラウド
- 3300 AMBITION
- 3457 ハウスドゥ
- 6191 エボラブルアジア
- 3245 ディア・ライフ
- 8909 シノケングループ
- 6030 アドベンチャー
- 8848 レオパレス21
- 8028 ユニーファミリーマート
- 3382 セブン&アイHD
- 2651 ローソン
- 6037 ファーストロジック
民泊関連銘柄 本命・出遅れ
それでは民泊関連銘柄のなかでも本命視される可能性のありそうな銘柄を当方なりにピックアップしていこう。出遅れ銘柄などもあれば追記していくつもりだ。なお、項目は当方の主観を含む内容のため参考までに願う。
民泊関連銘柄 本命 8889 アパマンショップホールディングス
アパマンショップホールディングスは言わずとしれば不動産関連銘柄だ。民泊関連銘柄としても有名で2015年11月~12月くらいから民泊関連の思惑でガンガン株価が急騰した銘柄。おそらく、最初に民泊関連銘柄として急騰したのはアパマンショップホールディングスだったのではないだろうかね。
アパマンショップは2015/12/09に「民泊」および「短期・中期」賃貸のサイト「APAMAN B&B(アパマンビーアンドビー)」をオープンしたと発表しておりこれが材料視されて、一気に民泊関連銘柄としての注目を浴びた。もともと民泊は2016年の重大なテーマになるという噂もあり人気に火がついた格好だな。現在(2016年5月)は民泊関連銘柄として、それほど注目されているわけではないが、何かのきっかけで再注目される可能性はあるかもしれない。
民泊関連銘柄の一角として注目しておくのはアリだと思う。
民泊関連銘柄 本命 2120 LIFULL(旧ネクスト)
LIFULL(旧ネクスト)は不動産の賃貸・売買情報の検索サイト「HOME'S(ホームズ)」を運営する企業だ。お部屋探しといえば「HOME'S(ホームズ)」というくらい有名なサイトでテレビCMもバンバン打ってる。掲載物件数は日本最大級で、莫大な物件情報を管理するシステムを保有しているLIFULL(旧ネクスト)は、それだけでも民泊関連でのビジネスチャンスが期待される。
さらにネクストは「スマートロック」というオンラインで内見物件のカギの開錠/施錠めができるサービスを展開している。これはもちろん、不動産物件の内覧に非常に便利なツールだが、民泊での活用も十分期待できるものだ。LIFULL(旧ネクスト)も民泊関連ビジネスに絡む銘柄として注目しておいて良いだろう。
民泊関連銘柄 本命 1435 インベスターズクラウド
インベスターズクラウドは2015年12月にマザーズ市場に上場した銘柄で、アパート経営プラットフォームの「TATERU(タテル)」をウェブ展開している企業だ。
ここは東京都渋谷区のFORMULAとスマートドアホン「TATERU kit(タテルキット)」を共同開発。このスマートドアホンはカンタンにいろいろなIoT機器と連動させることができ、さらに民泊での活用も期待されている。IoT関連としても民泊関連としても面白い銘柄だ。
さらにインベスターズクラウドは民泊完全代行サービスも開始しているな。05/20には新会社「株式会社iVacation(アイバケーション)」を2016/06/01に設立すると発表している。
この新会社ではP2P(ピアツーピア)型宿泊マッチングプラットフォームを主軸とするとしている。要はAirbnbのような民泊仲介サイトのような感じだろうな。
それにアパート経営をオンライン上で推進する企業ということで、マイナス金利の恩恵を受ける銘柄としても有望。
IoT関連銘柄、民泊関連銘柄、マイナス金利恩恵関連銘柄と旬なテーマ性を多くもつ銘柄。特に民泊関連のなかでは、当方は本命視している。引き続き注目だ。
民泊関連銘柄 本命 3300 AMBITION
AMBITIONは首都圏を中心に借り上げた居住用不動産を転貸するサブリースが主力の不動産関連新興株。AMBITIONは民泊関連事業に乗り出すという発表をしているな。
2016/02/04にはオンライン旅行事業の《6030》アドベンチャーと民泊分野に関する業務提携を締結すると発表。アドベンチャーが民泊向けの宿泊物件の予約・販売の代行を、その物件の査定をアンビションが行うという業務提携とのこと。
また4月には大田区国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業(特区民泊事業)として同区に申請していたアンビションの管理物件「セジョリ池上」が事業認定を受けたと発表している。
確かに民泊関連の事業に本腰入れて乗り出している感はあるな。新興の不動産株で値動きが軽いのも魅力。ここも民泊関連の一角として注目だ。
民泊関連銘柄 本命 6191 エボラブルアジア
エボラブルアジアはオンライン旅行事業を手掛ける企業で、ここは2016年3月にマザーズ市場に上場したばかりのIPO銘柄だ。ここは訪日旅行事業を手掛けているので、インバウンド関連銘柄と見るむきもある。また、民泊運営企業に対する新規サービスを開始すると発表してもいるな。
2016/05/12には不動産銘柄のディアライフと民泊運営企業向けサービス展開で業務提携を行っている。さらに2016/05/23にはインベスターズクラウドと民泊事業において戦略的業務提携を行い、インバウンド向け日本国内移動最適化サービスの開発に着手することを発表している。
ふむふむ、エボラブルアジアも新興株で値動きが軽いしインベスターズクラウドと組んだってのは当方は割りとデカイと思っている。引き続き注目すべきだ。
民泊関連銘柄 本命・出遅れ 3245 ディア・ライフ
ディアライフは東証1部の不動産銘柄。前述の通り、エボラブルアジアと民泊運営企業向けサービス展開で業務提携している。この提携はディアライフにとってはなかなかの好材料に思えるけどなー。まだそこまで株価に反映していない模様。
民泊関連銘柄としてはまだこれからなのかもしれないが…あまり期待しすぎも良くないかな…?一応、引き続き監視継続。
民泊関連銘柄 本命 3457 ハウスドゥ
ハウスドゥは不動産仲介が柱の企業だが、こちらも民泊関連事業に参入するとしている銘柄だ。2016/03/10に訪日外国人マーケットを意識した民泊の活用に向けて、イー・旅ネット・ドッド・コムと業務提携の検討を開始したと発表しているね。
その発表をきっかけに大きく株価を上げた銘柄。引き続き今後にも注目だ。
民泊関連銘柄 2484 夢の街創造委員会
夢の街創造委員会は出前仲介サイトの「出前館」を運営する企業。民泊が本格的に普及するとなれば、こういう出前サイトは需要が拡大するだろうな。一応、間接的ではあるが、関連銘柄として注目する向きもある。
民泊関連銘柄 2331 ALSOK
ALSOKは言わずとしれた民間のセキュリティ会社だ。民泊は周辺住民とのトラブルや犯罪の温床になりえるというデメリットも付いてくる。民泊が普及すれば、こういったセキュリティ関連銘柄の需要もそれだけ拡大する可能性はある。こちらも間接的ではあるが、注目だ。
民泊関連銘柄 9735 セコム
セコムもALSOK同様、言わずとしれた民間のセキュリティ会社。ALSOKと同様の理由で間接的な民泊関連銘柄として注目する。
民泊関連銘柄 本命・出遅れ株 8028 ユニーファミリーマート
時価総額:1,528,150百万円
PER:(連) 38.15倍
PBR:(連) 2.81倍
≪2018/05/21時点≫
2018年5月21日に大手コンビニを展開する「ファミリーマート」が民泊最大手のAirbnbと提携を発表した。この提携で24時間365日いつでもファミリーマートの店舗で民泊用の鍵の受け渡しが出来るようになる。コンビニ業界も民泊事業に参入という訳だ。注目したい。
民泊関連銘柄 本命・出遅れ株 3382 セブン&アイHD
時価総額:4,286,833百万円
PER:(連) 20.37倍
PBR:(連) 1.76倍
≪2018/05/21時点≫
2018年4月18日にコンビニ最大手である「セブンイレブン」はJTBと業務提携を発表。東京都内の一部店舗において、2018年6月15日より、無人で合法的な民泊チェックイン機「セブンチェックイン機」の設置を順次開始、訪日外国人を中心とした民泊宿泊者が安心して宿泊施設に向かえる環境を整えると発表した。
民泊関連銘柄 本命・出遅れ株 2651 ローソン
時価総額:721,157百万円
PER:(連) 25.69倍
PBR:(連) 2.61倍
≪2018/05/21時点≫
2018年1月22日にコンビニ大手「ローソン」はシェアリングビジネスの拠点となる機能を店内に設置すると発表。民泊分野においては所有者や運営会社と対面せずに店舗で鍵の受け取りや返却ができるようになるサービスを開始すると発表した。
民泊関連銘柄 まとめ
民泊関連銘柄は2016年以降、急速に注目度が上がっているテーマ株だ。民泊は東京オリンピックに向けて、宿泊施設不足を解消するためにも必要不可欠な国策とも言える。今後も注目される息の長いテーマ株となる可能性もあるので、本命株・出遅れ株などはしっかり把握しておきたい。