この記事にはプロモーションが含まれます。
2017年06月05日、米アップルが話しかけるだけで音楽の再生やネット検索などができる人工知能(AI)を搭載した家庭用スマートスピーカー「ホームポッド(Home Pod)」を発表した。
スマートスピーカーといえば、すでに米アマゾンの音声認識AI「アレクサ(Alexa)」を搭載した「アマゾンエコー(Amazon Echo)」という商品が発売されている。また、グーグルからも会話型AI「グーグルアシスタント」を搭載した「グーグルホーム(Google Home)」が発売されている。
アマゾンの「アマゾンエコー」もグーグルの「グーグルホーム」も2017年6月現在、日本ではまだ発売されていない状況だが、これらのスマートスピーカーの日本上陸はもう秒読みの状況と言えるだろう。2017年中、遅くとも2018年には日本でも日本語対応版のスマートスピーカーがぞくぞくと発売されるのではないかと当方は予想する。
現に米グーグルは2017年05月17日に日本語に対応した会話型AI「グーグルアシスタント」を搭載した製品を2017年内をめどに発売する発表しているようだ。
すでに世界の先進国でスマートスピーカーのシェア合戦が始まっているように、日本でも今後スマートスピーカーの覇権争いが激化する可能性がありそうだ。
※2017年11月08日(水)追記
アマゾンは独自のAI音声アシスタント「アレクサ(Alexa)」を搭載したスマートスピーカー(AIスピーカー)を日本で正式に発売すると発表した。スタンダードタイプの「Amazon Echo(アマゾンエコー) 価格11,980円」、スマートホーム機能を搭載した上位モデルの「Amazon Echo Plus(アマゾン エコープラス)」、そしてコンパクトモデルの「Amazon Echo Dot(アマゾンエコードット)」というラインナップのようだ。
スマートスピーカーは日本の株式市場にも大きな影響を与える可能性がある。このページではスマートスピーカー関連銘柄(AIスピーカー・音声認識関連銘柄)について本命・出遅れ 一覧をわかりやすくまとめて紹介する。
スマートスピーカー関連銘柄(AIスピーカー・音声認識関連銘柄)とは
スマートスピーカー関連銘柄とは、その名の通りスマートスピーカーを手掛ける銘柄やスマートスピーカーに用いられる音声認識機能・人工知能(AI)を手掛ける銘柄など、AIを搭載したスピーカーに関連する銘柄の総称である。
なお、スマートスピーカーに必要不可欠とされるのが「音声認識機能」だ。スマートスピーカーに注目が集まることで、音声認識システムなどを手掛ける銘柄も物色の対象とされる可能性がある。そのため、このページではスマートスピーカー(AIスピーカー)関連銘柄と音声認識関連銘柄を同時に紹介する。
スマートスピーカーは生活を激変させる脅威のIoTプラットフォーム
さて、まず当方が声を大にして言いたいことは、このAIスピーカーというものは、我々の生活を激変させる可能性をもったAI家電であるという点だ。
「え、単なる音声で操作できるスピーカーでしょ?まぁ便利は便利だけど…」
と思う方もいるだろう。
だが、AI搭載スピーカーは単に音楽再生をするだけのシロモノではない。これはあらゆる家電を音声だけで操作できる「ホームIoT機能」を持たせる中核機器、スマートホームのハブ的存在となる機能を秘めているのだ。
正確にはスピーカー自体ではなく、搭載された音声認識AIこそが重要。例えば米アマゾンのアマゾンエコーなら搭載されている「Alexa」、米グーグルのグーグルホームであれば「グーグルアシスタント」、米アップルのホームポッドなら「Siri」こそが、ホームIoTのプラットフォームになるのだ。
つまりこの音声認識AIを搭載したスピーカーが自宅にあれば、音楽を再生するだけに留まらず、例えば音声操作で部屋の照明を付けたり、エアコンを付けたり、テレビのチャンネルを変えたり、デリバリーを頼んだり、天気予報を聞いたりできるということだ。(もちろんAI対応家電が必要だが)
今後、各社の音声認識AIに対応したエアコン・TV・照明・パソコンなどもぞくぞくと発売されていくことだろう。
極端にいえば、
「なんか暑いな。エアコン付けて!そんでテレビ付けて!あと、デリバリーで冷やし中華の大盛り頼んで!あと明日って晴れる?」
とか言えば、全てスマートスピーカーから指示が飛び、各家電が命令通りに応えてくれるということだ。凄いな、まさにSF映画の世界が現実になろうとしているということだ。スマホを取り出すことなく、話しかけるだけで自宅のあらゆる家電が操作できるようになるというのは物凄いことだと思う。
スマートスピーカーは音声認識機能を備えたホームIoTの中核的機器であると言えるだろう。
スマートスピーカー関連銘柄(音声認識関連銘柄)は、広義ではAI関連銘柄でもあり、またIoT関連銘柄でもあるが、スマートスピーカー関連銘柄という単体のテーマとしても非常に面白いものだと感じたので個別ページを用意してまとめた次第である。
ちなみに人工知能(AI)関連銘柄、IoT関連銘柄については別ページでもまとめてあるので、是非そちらもチェックしてほしい。
人工知能(AI)関連銘柄 本命・出遅れ 一覧 まとめはコチラ≫
IoT関連銘柄 本命・出遅れ 一覧 まとめはコチラ≫
スマートスピーカー 現状の世界三強
現在、スマートスピーカーのシェア合戦で有望視されているのは、なんといってもこの3社ではないだろうか。
米アマゾン アレクサ(Alexa)搭載 アマゾンエコー(Amazon Echo)
世界で先行してスマートスピーカーを発売したのは米アマゾンだ。アマゾンは2014年秋に「アマゾンエコー」を発売しており、世界で大ヒットを飛ばしている。
注目すべきはアマゾンエコーに搭載されている音声認識AI「アレクサ(Alexa)」である。アレクサは人間の音声を正確に認識できるクラウドベースのAIで、アマゾンはこれをサードパーティに向け、さまざまな製品に応用して貰えるようにAlexa Voice Service(AVS)という音声認識機能を解放している。
ちなみに2017年現状、アマゾンエコーは世界のスマートスピーカーの70%ものシェアを誇りまさにスマートスピーカー業界でTOP独走状態と言える。
米グーグル グーグルアシスタント搭載 グーグルホーム(Google Home)
米アマゾンを追いかけるのが米グーグルだ。グーグルは会話型AI「グーグルアシスタント」を搭載したスマートスピーカー「グーグルホーム」を2016年5月に発表し、同年11月に米国で発売。2017年4月にはイギリスで発売、日本でも2017年内の発売を目指している。
また、グーグルもアマゾンの「アレクサ」と同様に「グーグルアシスタント」をサードパーティに利用してもらえるよう「Google Assistant SDK」を公開している。これで、他社もグーグルの音声認識AIを利用したIoT家電を開発できるということだ。
米アップル Siri搭載 ホームポッド(Home Pod)
そして米IT企業の巨人であるアップルもついに2017年06月5日に、スマートスピーカー市場に参入することを発表した。米アップルは音声認識AI「Siri」を搭載した「ホームポッド(Home Pod)」を発表した。2017年12月よりアメリカ・イギリス・オーストラリアから先行リリースとなるようだ。
なお、アップルは2016年6月に音声認識AI「Siri」をサードパーティの開発者向けに公開することを発表している。つまり、Siriに対応したIoT家電も他社が開発できるということだ。音声認識AIをサードパーティ向けに解放している点は、米アマゾン・グーグル・アップルともに同じ狙いということだろう。
日本企業がこれらのプラットフォームを利用して、ホームIoT製品などを手掛ける可能性はおおいにある。そういった銘柄もスマートスピーカー関連銘柄、IoT関連銘柄、人工知能(AI)関連銘柄として注目を集める可能性も十分ある。
米アマゾンのアレクサ(Alexa)、米グーグルのグーグルアシスタント、米アップルのSiriはスマートスピーカーの世界でもっとも注目すべき存在と言えるだろう。
スマートスピーカー関連銘柄(AIスピーカー・音声認識関連銘柄) 一覧
- 6753 シャープ 家電の音声操作システム「ホームアシスタント」
- 3938 LINE AIプラットフォーム・スマートスピーカー
- 6758 ソニー LINEパートナー企業・AIスピーカー「エージェント」
- 7867 タカラトミー LINEパートナー企業
- 6628 オンキヨー 「アレクサ」を利用したAI家電・AIスピーカー
- 3727 アプリックス 「アレクサ」を利用したトータルIoTソリューション
- 3937 AWSホールディングス 音声AIクラウドプラットフォーム
- 2468 フュートレック 音声認識機能
- 3625 テックファームHD 音声認識機能
- 3753 フライトHD 音声認識機能
- 3773 アドバンスト・メディア 音声認識機能
- 4686 ジャストシステム 音声認識機能
- 6701 NEC 音声認識機能
- 2497 ユナイテッド 音声認識機能
- 9984 ソフトバンクグループ 「プレンゴア」とAIスピーカーでサービス連携
- 3962 チェンジ 日本語で接続・連携する自社開発アレクサSkill
- 9437 NTTドコモ AIコミュニケーションデバイス「ペトコ」
- 9419 ワイヤレスゲート 無線LAN関連・公衆無線LAN
- 1724 シンクレイヤ 無線LAN関連・Wi-Fiソリューション
- 6916 アイ・オー・データ機器 無線LAN関連・無線LAN機器
- 6639 コンテック 無線LAN関連・無線LAN機器
- 6835 アライドテレシスHD 無線LAN関連・無線LAN機器
- 6676 メルコホールディングス 無線LAN関連・無線LAN機器
- 3634 ソケッツ LINE MUSIC向けのレコメンドサービス・AIスピーカーへ注力
"出遅れ株"を見つける方法とは?
【PR】短期で収益を狙うなら!プロ注目の銘柄情報をはじめ、業界の最新情報までをイチ早く手に入れるのは必須の条件。さらに、絶好の買い場を迎える"出遅れ株"を掴むには…。
テーマ株の情報に強い株の情報サイトを利用するべきだ!
スマートスピーカー関連銘柄(AIスピーカー・音声認識関連銘柄) 本命・出遅れ
それではスマートスピーカー関連銘柄(AIスピーカー・音声認識関連銘柄)のなかでも特に本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。出遅れ銘柄などもあれば追記していくつもりだ。なお、この項目は当方の主観を含む内容であるため、参考までに願う。
本命 オンキヨー
時価総額:11,606百万円
PER:(連) 115.52倍
PBR:(連) 5.25倍
≪2017/06/07時点≫
当方はスマートスピーカー関連銘柄の本命株として、オンキヨーをピックアップしたい。オンキヨーは社名の通りだが、音響設備などの老舗企業だが、近年では人工知能(AI)を活用した新型家電などを相次いで発売している。また、オンキヨーも音声操作により音楽再生・天気予報の確認ができるAI搭載スピーカーを2017年夏以降にアメリカで発売すると報じられた。オンキヨーのスマートスピーカーには、米アマゾンの「アレクサ(Alexa)」が搭載されるとのことだ。
オンキヨーはボロ株・低位株よりの銘柄だし、時価総額の規模は小さく値動きも非常に軽い。値動き妙味の観点ではスマートスピーカー関連の本命株と言えるのではないだろうか。注目である。
※2017/06/21追記
オンキヨーは2017/06/21(水)に米アップルの人工知能(AI)「シリ(Siri)」に対応し、iPhoneと接続しスピーカーフォンとして使用できる「レイズ ラリー(RAYZ Rally)」をアップルストアで発売開始したと発表している。
アマゾンの「アレクサ」に対応した製品に続き、アップルのSiriに対応した製品をリリースしたことでさらに、AIスピーカー・スマートスピーカー関連銘柄としての立ち位置が高まった格好と言える。この先も、オンキヨーはAIスピーカー・スマートスピーカー関連の本命株として注目だ。
※2017/08/15追記
08/15付けの日本経済新聞で「オンキヨーは自動車向けに人工知能(AI)を搭載したポータブルスピーカーを開発し、2018年夏にも発売する」と報じられたようだ。なかなかの好材料といえそうだ。
オンキヨーは今回の「車載用AIスピーカー開発」の報道でさらにスマートスピーカー関連銘柄としての立ち位置を高めた格好と言える。車載用AIスピーカーにおいてもオンキヨーは本命視される銘柄となるか?!今後にも注目したい。
※2017/11/08追記
2017/11/08にはアマゾンのスマートスピーカーが日本で正式に発売されることが決まったが、同日にオンキヨーもアマゾンアレクサ搭載のスマートスピーカーをオンキヨーブランドで11月下旬に発売することを発表している。こちらもクリスマス商戦・年末商戦に間に合わせるようにしたのだろう。今後も注目の銘柄だ。
本命 アプリックス
時価総額:8,167百万円
PER:---倍
PBR:(連) 7.24倍
≪2017/06/07時点≫
アプリックスもスマートスピーカー関連銘柄・音声AI関連銘柄の本命株として注目したい。先日も記事に書いたが、アプリックスは2017/06/05の大引け後に、家電メーカー向けのトータルIoTソリューションを発売すると発表している。
このアプリックスのトータルIoTソリューションでは、アマゾンの音声認識AI「アレクサ(Alexa)」をベースにしており、家電とアレクサとの連携に必要になるアレクサスキルや通信用ハードウェアなどの開発を行うとのこと。
アプリックスはもともとIoT関連銘柄の一角として注目されていた銘柄だが、この発表によりIoT関連銘柄としての立ち位置も高めた格好だ。またアマゾンのアレクサをベースにしたIoTソリューションを行うということから、スマートスピーカー関連銘柄としての側面にも注目されたと言えるのではないだろうか。アプリックスも時価総額の規模が小さく、値動きの軽い銘柄。値動き妙味の観点からも面白い。注目である。
本命 AWSホールディングス
時価総額:16,314百万円
PER:(連) 76.05倍
PBR:(連) 14.67倍
≪2017/06/07時点≫
AWSホールディングスはスマートスピーカー関連銘柄というか、音声認識関連銘柄・AI関連銘柄の一角として注目だ。
AWSホールディングスはフィリピンに開発拠点をもつオフショアのシステム開発・医療関連ソフト開発が柱の企業だ。
AWSホールディングスは2017/04/04に、「音声AIクラウドプラットフォーム」を活用した開発を開始したことを発表している。
この「音声AIクラウドプラットフォーム」はGoogleが運営する「Google Speech-to-Textサービス」とAmazon.comの「自然言語応答サービス Alexa Voice Service」を組み合わせることにより実現するクラウドプラットフォームとのことだ。
アマゾンのアレクサを活用して音声AIクラウドプラットフォームを開発すると言う点は面白い。スマートスピーカーが日本でも知名度を上げればさらに同社にも注目が集まる可能性はありえそうだ。
AWSホールディングスも時価総額の規模はさほど大きくない。値動き妙味の観点でも面白そうだ。
本命 LINE
時価総額:888,333百万円
PER:---倍
PBR:(連) 5.38倍
≪2017/06/07時点≫
ご存知、メッセンジャーアプリ大手のLINE。LINEもスマートスピーカー関連銘柄として注目だ。LINEは2017年3月にAIプラットフォーム「クローバ(Clova)」を発表している。これはアマゾンでいう「アレクサ」、アップルでいう「Siri」にあたるものだな。そして、「クローバ」を搭載したスマートスピーカー「ウエーブ(WAVE)」を2017年初夏に日本と韓国で発売することも明らかにしている。
2017年夏にスマートスピーカー「ウエーブ」が日本で発売される予定ということは、アマゾンのやグーグル、アップルよりも先にLINEのスマートスピーカーが発売される可能性が高いということだろう。米国3社に対して、日本発売で先手をとった格好だが、先行企業としてのアドバンテージは取れるだろうか!?興味深いところだ。
また、LINEはこの発表とともに人工知能(AI)開発の分野で、ソニーと提携すると発表している。またスマートトイ分野ではタカラトミーと提携。そしてホームロボット分野では、バーチャルロボットを手掛ける非上場企業「Getebox」を資本業務提携により子会社化している。
タカラトミー、ソニーに関してもAI・IoT・スマートスピーカー関連銘柄として注目するのも面白いかもしれない。
なお、LINEは時価総額が重めの銘柄。短期スタンスでの取り組みというよりはある程度、腰を据えた取り組みの方が向いていそうだ。
本命 シャープ
時価総額:2,028,148百万円
PER:(連) 34.32倍
PBR:(連) 26.41倍
≪2017/06/07時点≫
シャープは音声認識関連銘柄、音声AI関連銘柄として注目だ。同社はAIを活用したIoT「AIoT」を推進している企業で、家電を音声で操作できる「ホームアシスタント」を開発している。これはアマゾンでいう「アレクサ」、グーグルでいう「グーグルアシスタント」、アップルでいう「Siri」にあたるもの。つまり、米国の3強に対抗する日本企業とも言えるだろう。今後の動きにも注目したいが、シャープは大企業。値動き妙味では、やや面白みに欠けるのも事実だ。
【2017年06月08日(木)投稿 追記】
本命 ソフトバンクグループ
時価総額:9,708,925百万円
PER:---倍
PBR:(連) 2.68倍
≪2017/06/08時点≫
スマートスピーカー関連銘柄の一角として見過ごせないのがソフトバンクだ。ソフトバンクはロボット開発ベンチャー「プレンゴアロボティクス」(非上場)と提携し、プレンゴアが開発したAIスピーカー「プレンキューブ」とサービス連携している。。
プレンキューブは音声認識・フェイストラッキング(表情追跡)、ジェスチャー認識などの機能を搭載しているAIスピーカーだ。
ソフトバンクは、このプレンキューブに自然言語処理ができる対話型AI「アプトウェア」、音声合成ソリューション「リズベル」をクラウドを通じて提供するとのことだ。日本におけるスマートスピーカーはソフトバンク・プレンゴアがリードする可能性もあるかもしれない。
ただしソフトバンクは大型株。値動き妙味の観点からすると短期では少し面白みに欠けるかもしれないな。
本命 チェンジ
時価総額:19,860百万円
PER:(単) 114.56倍
PBR:(単) 20.57倍
≪2017/06/08時点≫
工場や施工現場での作業や官公庁の情報処理をITで効率化する仕組みを手掛けるチェンジ。こちらもスマートスピーカー関連銘柄の一角として注目である。チェンジは2017年5月にアマゾンの「アレクサ(Alexa)」と日本語で接続・連携する各種業界向け自社オリジナルの「アレクサスキル」を開発完了したと発表している。
※アレクサスキル=アレクサに対応したプラットフォーム
日本企業が、アマゾンのアレクサに対応するAI家電などを開発する時には、チェンジの日本語対応アレクサスキルが採用される可能性があるということだろう。
チェンジは時価総額の規模も重くなく値動き妙味の観点からも面白い。現状のPERをみると過熱感が不安だが、裏返せば期待の表れとも取れる。今後も注目したいスマートスピーカー関連の本命株だ。
本命 NTTドコモ
時価総額:10,550,268百万円
PER:(連) 15.30倍
PBR:(連) 1.81倍
≪2017/06/08時点≫
NTTドコモもかなりの大型株だがスマートスピーカー関連株として注目したい。NTTドコモは、2017年5月24日にフォーティーズ(非上場)とAI技術を搭載したホームコミュニケーションデバイス「ペトコ」を共同開発したと発表している。
ペトコは、親と子の在宅時間のギャップで生じる様々なシチュエーションに必要なコミュニケーションツールだ。ペトコを介在して宅内の家族間で、テキスト・静止画・動画によるメッセージのやりとりやビデオチャットができる。
スマートスピーカーというにはやや目的が異なるデバイスだが、AIを搭載し音声認識機能があり、話しかけるだけで操作が可能なホームIoT機器という面では共通点がある。この点からスマートスピーカー関連銘柄として注目される可能性はありそうだ。
ただし、やはり大型株のため短期スタンスでは値動き妙味が薄いと言える。
ソニー
時価総額:5,201,708百万円
PER:(連) 20.38倍
PBR:(連) 2.08倍
≪2017/06/08時点≫
ソニーも大型株だが、注目だ。ソニーはAI開発でLINEと提携していることのほか、AI搭載のスマートスピーカー「エージェント」を開発することでも知られる。ソニーもスマートスピーカー関連銘柄として注目したいが、こちらも大型株なので短期的値動きにはさほど期待できないだろう。
出遅れ ワイヤレスゲート
時価総額:16,110百万円
PER:(連) 47.41倍
PBR:(連) 5.73倍
≪2017/06/08時点≫
スマートスピーカー関連銘柄といっていいのか、少し微妙なところだがワイヤレスゲートにも注目したい。ワイヤレスゲートはWiMAXサービス、公衆無線LAN事業を展開するワイファイ関連銘柄の本命株。
スマートスピーカーにとって「音声認識機能」も必要不可欠だが、無線LANも必要不可欠な存在。間接的にではあるが、ワイファイ関連株にも注目が集まる可能性はあるかもしれない。
ワイヤレスゲート以外にもアイ・オー・データ機器、コンテック、アライドテレシスHD、シンクレイヤ、メルコホールディングスなど、無線LAN機器を手掛ける銘柄にも注目したい。
出遅れ フュートレック
時価総額:10,528百万円
PER:---倍
PBR:(連) 3.17倍
≪2017/06/08時点≫
フュートレックは音声認識関連銘柄の本命株と言えるだろう。フュートレックは音声認識システム・アプリケーション開発が柱の企業。スマートスピーカーに「音声認識機能」は必要不可欠。今後、フュートレックの音声認識機能を採用するスマートスピーカーメーカーも出てくるかもしれないし、またスマートスピーカーに注目が集まれば、必然的に音声認識関連株にも注目が集まる可能性がある。
いずれにしろフュートレックには注目だ。フュートレックは時価総額の規模も大きくない。値動き妙味の観点からも本命株・出遅れ株として注目するのも面白いかもしれない。
出遅れ タカラトミー
時価総額:137,792百万円
PER:(連) 24.23倍
PBR:(連) 2.61倍
≪2017/06/08時点≫
玩具大手のタカラトミーもスマートスピーカー関連銘柄の出遅れ株として注目だ。
気になるのは、LINEがクラウドAIプラットフォーム「クローバ(Clova)」、スマートスピーカー「ウェーブ(WAVE)」を発表したタイミングで、LINEとパートナーシップを結んだこと。スマートスピーカーは玩具というよりは、IoTデバイスという印象だが、子供用など、もう少しカジュアルに利用できる値段のスマートスピーカーをLINEとタカラトミーが展開する可能性はなくはないように思う。
タカラトミーもスマートスピーカー関連のダークホースとして注目したい。
【2017年12月05日(火)追記】
出遅れ株 ソケッツ
時価総額:3,512百万円
PER:(単) 93.94倍
PBR:(単) 3.93倍
≪2017/12/05時点≫
音楽・動画配信サービス向けにデータに基づいたレコメンドサービスを提供しているソケッツもAIスピーカー関連銘柄として注目したい。ソケッツはLINEの音楽サービス「LINEミュージック」にデータベースを活用しユーザー個人ごとに最適化した選曲を行うレコメンドサービスを提供している銘柄。
AIスピーカー関連の中核銘柄であるLINEと組んでレコメンドサービスを手掛けている点もAIスピーカー関連銘柄として面白いし、またソケッツは今後、AIスピーカーへの注力を行うとしている。
ソケッツは時価総額規模も小粒で値動きも軽いので短期資金に物色されれば火柱が立ちやすい銘柄とも言えるだろう。引き続きスマートスピーカー(AIスピーカー)関連銘柄の一角として注目だ。
出遅れ アドバンスト・メディア
時価総額:21,807百万円
PER:(連) 1,456.38倍
PBR:(連) 4.52倍
≪2017/12/05時点≫
音声認識技術のアドバンスト・メディアもAIスピーカー関連銘柄の一角として注目したい。2017年11月には同社傘下の「グラモ」が手掛けるiRemocon(アイリモコン)という商品が、アマゾンのAIアシスタント「アマゾン アレクサ」への対応を開始したと発表している。
iRemocon(アイリモコン)とはスマホなどの通信機器と連携可能なネットワーク接続型の高機能学習リモコンで、自宅・外出先からエアコンやテレビ、証明などの家電をコントロールできるというもの。
iRemocon(アイリモコン)がアマゾンアレクサに対応したということは、アマゾンアレクサを搭載するAIスピーカーがあれば、音声によって家電製品をコントロールすることが可能になるということだ。AIスピーカーは、スピーカーとしての機能だけでなくこういう「ホームIoT的な使い方」こそが本領だろう。
アドバンスト・メディアもAIスピーカー関連銘柄の一角として注目したい。アドバンスト・メディアの時価総額規模はさほど大きくなく値動き妙味の点でも注目だが、PERが高い点は気になる点。注意しつつ監視したい銘柄だ。
スマートスピーカー関連銘柄(AIスピーカー・音声認識関連銘柄) まとめ
スマートスピーカー関連銘柄は今後も、IoT関連銘柄・AI関連銘柄としても非常に注目を浴びそうなテーマ株だと思っている。
音声で操作できるスピーカーとしても非常に面白い家電機器だが、それ以上にあらゆる家電をAI化・IoT化させるプラットフォームとなる機器として非常に注目だ。また、スマートスピーカーに必要不可欠な音声認識システムを手掛ける銘柄なども注目される可能性がある。しっかり本命銘柄・出遅れ銘柄などは把握しておきたい。