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【2018年08月17日(金)投稿】
厚生労働省によると、2018年は風疹が流行する兆しがあると注意喚起をしている。風疹とは、ウイルス感染症の一種で、風疹ウイルスによる急性熱性感染症だ。一般的に日本では「三日はしか」とも呼ばれているが、発症してしまった場合は効果的な治療法は無く、症状に応じた対処療法をとるしかない。
厚生労働省の発表では、千葉県など関東地方を中心に風疹患者が急増しているようで、今年の累積患者数は既に96人。これは去年1年間の発症患者数を超える数字となっている。このまま行くと流行の可能性が高いらしい。
関東エリアは人口も多い上に、お盆休みや夏休みなどで多くの人が往来する事を顧みると、今年は相当な数の風疹患者が増える可能性もある。直近では2013年に全国で患者数が1万人を超えたが、今年はそれを凌駕する可能性もあるそうだ。
意外かもしれないが、感染症の拡大時は日本の株式市場に影響を与えるケースが多い。例えば毎年猛威を振るう「インフルエンザ関連銘柄」や、南アフリカ発祥の「エボラ出血熱関連銘柄」、記憶に新しいところでは2018年3月以降に流行した「麻疹(はしか)関連銘柄」など、感染症に関連した銘柄が物色される傾向にあるのだ。
今年は風疹が大流行する可能性があるなら、風疹関連銘柄をチェックしておく必要がありそうだ。このページでは、風疹関連銘柄の本命株・出遅れ株 一覧を分かり易く詳しくまとめておこうと思う。
風疹関連銘柄とは
風疹関連銘柄とは、その名の通り感染症の一つである「風疹」に関連する銘柄の総称である。
風疹はインフルエンザの2倍から4倍の強い感染力が特徴だ。感染者のせきやくしゃみ等の飛沫が飛び散り、鼻や口から吸い込む事で感染する「飛沫感染」が主な感染源となる。
特に首都圏などで、患者が電車を利用した場合は爆発的に感染が拡大する可能性が高く、妊娠初期の女性が風疹ウイルスに感染した場合、生まれた来た赤ちゃんが先天性の心疾患や難聴、白内障の病気になる可能性がある。これが一番怖い。
ウイルスそのものは直径0.1マイクロメートルで、普通のマスクでは防ぐことは出来ないとされているが、感染者がマスクをする事で、水分の「飛沫」は防ぐ事が出来るし、マスク需要は強く意識されるかもしれない。また予防接種などのワクチン関連を手掛けている銘柄には大きな注目を集める可能性もある。
もし風疹がこのまま2013年を超えるような流行となってしまった場合は、関連銘柄にも大きな注目が集まりそうだ。
風疹関連銘柄 一覧
- 4502 武田製薬 ワクチン「Schwarz-FF8」
- 4508 田辺三菱製薬 ワクチン「ミールビック」
- 4061 デンカ 子会社がワクチンに強み
- 3604 川本産業 医療用衛生材料
- 7487 小津産業 医療用不織布ガーゼ
- 3107 ダイワボウHD 抗ウイルスマスク製造
- 8113 ユニチャーム 抗ウイルスマスク製造
- 3095 イワキ 消毒剤やうがい薬
- 4465 ニイタカ 消毒用アルコールやハンドソープ
風疹関連銘柄 本命株・出遅れ株
それでは風疹関連銘柄の中でも特に本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。出遅れ銘柄などもあれば今後追記するつもりだ。なお、この項目は当方の主観を含む内容のため、参考までに願う。
風疹関連銘柄 本命株 武田薬品工業
時価総額:3,605,519百万円
PER:(連) 25.52倍
PBR:(連) 1.74倍
≪2018/08/17時点≫
最近では製薬大手シャイアーの買収問題で大きく報じられているが、国内製薬のトップ企業といえば、武田薬品工業だ。市販ワクチン「Schwarz―FF8」を手掛けており、風疹や麻疹(はしか)関連銘柄として注目され易い傾向にある。
時価総額がデカい大企業だけに値動きは重たい傾向にあるが、シャイアー買収問題で株価が割安圏にあるように思う。風疹関連銘柄の本命株として狙ってみるのも面白いかもしれない。
風疹関連銘柄 本命株 田辺三菱製薬
時価総額:1,091,958百万円
PER:(連) 23.21倍
PBR:(連) 1.23倍
≪2018/08/17時点≫
田辺三菱製薬も時価総額の大きい銘柄だが、本命視すべき銘柄だ。麻疹・風疹混合ワクチン「ミールビック」を手掛けており、風疹の流行がニュースとなれば予防接種関連銘柄として注目を集める事となるだろう。
風疹関連銘柄 出遅れ株 デンカ
時価総額:315,259百万円
PER:(連) 12.48倍
PBR:(連) 1.30倍
≪2018/08/17時点≫
デンカは化学関連企業の中では中堅だが、子会社のデンカ生研株式会社が主に医療や医薬品などを手掛けている。インフルエンザワクチンに強みのある企業だが、医療検査試薬の製造や販売、輸出入なども行っており、風疹が流行した場合は物色人気が集まるかもしれない。チェックしておきたい銘柄だ。
風疹関連銘柄 出遅れ株 川本産業
時価総額:2,472百万円
PER:(連) 9.95倍
PBR:(連) 0.63倍
≪2018/08/17時点≫
医療用衛星材料、要はガーゼや脱脂綿などを手掛ける国内大手企業が川本産業だ。他にも医療現場から生まれたサージカルマスクなど、感染症対策マスクも手掛けている。時価総額もそれ程大きくはない為、風疹の予防接種や感染防衛対策への注目が集まれば、関連銘柄として資金が集中するかもしれない。個人的にも注目の銘柄だ。
風疹関連銘柄 出遅れ株 小津産業
時価総額:16,735百万円
PER:(連) 35.31倍
PBR:(連) 1.10倍
≪2018/08/17時点≫
半導体向けの不織布生産で国内首位なのが、江戸時代創業の老舗企業である小津産業だ。半導体向けの繊細な不織布製品を取り扱う技術を応用して、医療用品も多く手掛けている。特に不織布ガーゼ市場においては国内トップのシェアを維持している。
風疹関連銘柄 本命株 ダイワボウHD
時価総額:121,987百万円
PER:(連) 12.17倍
PBR:(連) 1.70倍
≪2018/08/17時点≫
ダイワボウHDは、OA機器の販売を主軸とした商社や繊維メーカーを統括する企業だ。時価総額も大きく、事業内容も多岐に渡るが、特に綿紡績の分野では名門だ。抗ウイルス機能を含む4層構造の「プルシアンガード」やウイルス飛沫を99%カットする「アレルキャッチャーマスク」などを手掛けている。
風疹関連銘柄 出遅れ株 ニイタカ
時価総額:10,418百万円
PER:(連) 12.62倍
PBR:(連) 1.13倍
≪2018/08/17時点≫
ニイタカは業務用の洗剤を主力にしている企業だが、消毒用アルコールやハンドソープなども取り扱っている。飛沫ウイルス対策として家庭や企業、様々な場所でアルコール消毒の需要が高まる可能性がある。風疹の話題が多くなれば、その防衛対策として物色人気も高まりそうだ。
風疹関連銘柄 本命株 ユニチャーム
時価総額:2,075,449百万円
PER:(連) 33.26倍
PBR:(連) 4.68倍
≪2018/08/17時点≫
ユニチャームは衛生用品の大手企業だが、飛沫ウイルス対策の「超立体Rマスク」がヒット商品となっている。時価総額も大きく値が動き難いだけに微妙かもしれないが、風疹関連銘柄への注目が集まれば本命視すべき銘柄の一つと言えそうだ。
風疹関連銘柄 まとめ
実は当方も数年前に風疹になったのだが、発熱に相当苦しめられたのを覚えている。厚生労働省によると中学生の風疹予防接種は1994年迄は女子のみ行っていたらしく、主に30代から50代迄の男性は免疫が無い為に、風疹が発症し易いそうだ。該当する読者の方は特にお気をつけ頂きたい。
また風疹関連銘柄は同じウイルス感染症である「インフルエンザ関連銘柄」や「麻疹(はしか)関連銘柄」と親和性が高いので、併せてチェックしておく事をオススメする。