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以前、プラスチックごみ関連銘柄についてまとめた記事を書いたが、さらにプラスチックごみに対する規制強化が強まっていきそうだ。使い捨てのプラスチックストローを廃止する動きなども世界的に強まっている。
プラスチック製品に対する風当たりが強まり、代わりに「バイオプラスチック」が注目を浴びているようだ。もし既存のプラスチック製品に取って代わる存在となるとすれば、需要は物凄いことになりそうだ。
また、環境省はバイオプラスチックを製造する企業に補助金を出すともしているらしい。国から助成を受けるとなれば、それはもはや国策でもある。株式市場においてもバイオプラスチック関連銘柄に注目が集まりそうだ。
と、いうことで当ページではバイオプラスチック関連銘柄の本命株・出遅れ株 一覧を詳しくわかりやすくまとめておく。
バイオプラスチック関連銘柄とは
バイオプラスチック関連銘柄とは、その名の通り「バイオプラスチック」に関連する銘柄の総称である。
そもそもバイオプラスチック(またはバイオマスプラスチック)とは、生物資源から作られたプラスチックのことで、主にデンプンや糖が多く含まれるトウモロコシやサトウキビから作られる。バイオプラスチックはおもに植物由来で作られるものであるため、自然界で分解された後には水と二酸化炭素だけが残ることになり、あたりまえだが環境への負荷は小さいと言える。
今は欧州などではプラスチックストローを廃止する動きが強まっており、世界的にも既存のプラスチック製品をバイオプラスチックや紙製品などに置き換える動きとなっている。日本でも使い捨てプラスチックの製品を紙製品などに代替する企業や、バイオプラスチック製品を開発する企業に補助金を出すとしており、国をあげてプラスチック製品からの脱却を図ろうとしている。
もし既存のプラスチック製品が、すべてバイオプラスチック製品や紙製品に置き換わるとすれば凄まじい需要が生まれそうだ。
ただし、バイオプラスチック製品を手掛ける企業は、すでに既存のプラスチック製品を手掛けているケースも多いので、業績に与えるインパクトは限定的である可能性もあるだろう。そのあたりは冷静にみていく必要がある。
バイオプラスチック関連銘柄はプラスチックごみ関連銘柄の一部
バイオプラスチックに注目が集まるきっかけとなっているのは、やはり世界的にプラスチックによる海洋汚染である。つまり、厳密にいえばバイオプラスチック関連銘柄は、広義では当サイトで以前まとめた「プラスチックごみ関連銘柄」の中に含まれると言える。だが、わかりやすさ重視のためバイオプラスチックに関連する銘柄は当ページにまとめることにする。
いずれにせよバイオプラスチック関連銘柄とプラスチックごみ関連銘柄は非常に親和性の高いテーマ株といえるので、どちらもしっかり把握しておくのがオススメだ。
プラスチックごみ関連銘柄 本命株・出遅れ株 一覧 まとめはコチラ≫
バイオプラスチック関連銘柄 一覧
- 3402 東レ バイオマス由来のポリマー素材・製品
- 3401 帝人 バイオプラスチック製品
- 4188 三菱ケミカルHD バイオプラスチック製品デュラビオ
- 4118 カネカ バイオプラスチック製品PHBH
- 3101 東洋紡 バイオプラスチック製品ポリエチレンフラノエート
- 3103 ユニチカ バイオプラスチック製品テラマック
- 3407 旭化成 バイオプラスチック製品(グループ会社?)
- 4202 ダイセル バイオプラスチック製品(グループ会社?)
- 4183 三井化学 バイオプラスチックを研究
- 4021 日産化学 バイオプラスチック用結晶核剤エコプロモート
- 3405 クラレ バイオプラスチック製品プランティック
- 3861 王子HD フルフラール(バイオプラの原料)連続製造技術確立
- 3863 日本製紙 バイオプラスチックの素材開発
- 4114 日本触媒 バイオマスの新規資源化プロセスを神戸大学と共同開発
- 4182 三菱ガス化学 「高耐熱ポリアミド樹脂」の開発に成功
- 4631 DIC 米ぬか油を原料にした食品パッケージ用表刷りインキ
- 6701 NEC 高級漆器調バイオプラスチックを開発
- 7203 トヨタ自動車 自動車内装表皮材にエコプラスチックを採用
- 7261 マツダ バイオエンジニアリングプラスチック
- 7947 エフピコ 日本バイオプラスチック協会 正会員企業
- 2802 味の素 日本バイオプラスチック協会 正会員企業
- 8031 三井物産 日本バイオプラスチック協会 正会員企業
- 4116 大日精化工業 日本バイオプラスチック協会 正会員企業
- 7895 中央化学 JBPAマーク会員
- 7966 リンテック JBPAマーク会員
- 6896 東芝テック JBPAマーク会員
- 6896 北川工業 JBPAマーク会員
- 3945 スーパーバッグ JBPAマーク会員
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バイオプラスチック関連銘柄 本命株・出遅れ株
それではバイオプラスチック関連銘柄の中でも特に本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。出遅れ銘柄などもあれば今後追記するつもりだ。なお、この項目は当方の主観を含む内容のため、参考までに願う。
本命株 東レ
時価総額:1,351,030百万円
PER:(連) 13.52倍
PBR:(連) 1.20倍
≪2018/08/27時点≫
医療や産業用の繊維事業を手掛ける東レはバイオプラスチック関連銘柄としても中核株といえるのではないだろうか。東レはバイオマス由来のグリーンイノベーション製品「ポリ乳酸樹脂エコディア」や「ナイロン610樹脂アミランRCM2000シリーズ」などを手掛けている点に注目だ。
ただし東レは時価総額規模の巨大な大型株。値動きは決して軽くはないので、取り組むとすれば中長期スタンスが前提となりそうだ。
本命株 三菱ケミカルHD
時価総額:1,497,100百万円
PER:(連) 7.72倍
PBR:(連) 1.08倍
≪2018/08/27時点≫
総合化学首位の三菱ケミカルHDもバイオプラスチック関連銘柄の中核株として注目しておきたい。
三菱ケミカルは植物由来のイソソルバイドが主原料のバイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO(デュラビオ)」を手掛けている点に注目したい。
ただし三菱ケミカルHDも時価総額の巨大な企業。取り組むとすればこちらも中長期スタンスが前提となりそうだ。
本命株 カネカ
時価総額:359,100百万円
PER:(連) 14.62倍
PBR:(連) 1.02倍
≪2018/08/27時点≫
「化学で願いをかなえる会社」というCMでお馴染みのカネカもバイオプラスチック関連銘柄の一角として注目だ。カネカは合成繊維、樹脂、食用油脂類、医療機器・医薬、電子材料など事業は多岐にわたる。
カネカは2017年11月に手掛けている「カネカ生分解性ポリマー PHBH」で海洋分解の認証を取得したと発表している。こちらもバイオプラスチック関連銘柄として面白い銘柄と言えるだろう。
カネカは東レや三菱ケミカルに比べると時価総額規模は小さいが、それでも小粒というほどではない。値動きはそこまで軽くないので、中期~長期スタンスくらいが目安になりそうだ。
本命株・出遅れ株 ユニチカ
時価総額:38,636百万円
PER:(連) 5.51倍
PBR:(連) 1.02倍
≪2018/08/27時点≫
バイオプラスチック関連銘柄の本命株・出遅れ株として注目しておきたいのがユニチカだ。ユニチカは植物由来のポリ乳酸をベースにしたバイオプラスチック「テラマック」を手掛けている。こちらもまさにバイオプラスチック関連銘柄といえるだろう。
また、ユニチカはバイオプラスチック関連銘柄のなかでは特に時価総額規模が小さい銘柄。値動き妙味の観点では本命視しても面白いと思う。現状ではPER、PBRにも過熱感がない点も◎。
本命株 日産化学
時価総額:765,000百万円
PER:(連) 26.67倍
PBR:(連) 4.41倍
≪2018/08/27時点≫
日産化学もバイオプラスチック関連銘柄の一角として注目だ。日産化学はバイオプラスチック用の結晶核剤「エコプロモート」を手掛けている点に注目したい。
「エコプロモート」は ポリ乳酸など各種バイオプラスチック等の結晶化速度を促進するもので、バイオプラスチックの需要が高まれば、こちらも恩恵を受ける可能性がありそうだ。
ただし日産化学の時価総額規模は小粒ではないので、値動きは相応に重いだろう。
【2018年08月28日(火)追記】
本命株 エフピコ
時価総額:279,876百万円
PER:(連) 26.39倍
PBR:(連) 2.47倍
≪2018/08/28時点≫
食品トレーや弁当・惣菜容器の最大手であるエフピコもバイオプラスチック関連銘柄の本命株として注目だ。エフピコは日本バイオプラスチック協会の正会員企業で、バイオプラスチックの研究開発をしている。
確かに食品トレーや弁当容器などは、既存のプラスチック素材が規制されたらかなりの痛手。積極的にバイオプラスチックを開発するのは当然の業種といえそうだ。こちらもバイオプラスチック関連銘柄の中核銘柄として注目しておきたい。
本命株 クラレ
時価総額:570,266百万円
PER:(連) 11.48倍
PBR:(連) 1.00倍
≪2018/08/28時点≫
化学製品を手掛けるクラレもバイオプラスチック関連銘柄の中核銘柄といえるだろう。クラレは、バイオマスプラスチック製品「プランティック」を手掛けている銘柄。プランティックは容器やトレーなどに使用されているようだ。こちらもバイオプラスチック関連銘柄として本命視したい銘柄といえるだろう。
ただクラレは少し時価総額規模が大きめなので、値動きは少し重いかもしれない。
本命株・出遅れ株 スーパーバッグ
時価総額:3,455百万円
PER:(連) 12.53倍
PBR:(連) 0.75倍
≪2018/08/28時点≫
百貨店や専門店向けの紙袋を手掛けるスーパーバッグもバイオプラスチック関連の出遅れ株・本命株として注目しておきたい。スーパーバッグは、スーパーマーケットやコンビニ向けにポリエチレン製のレジ袋も展開している。
そしてスーパーバッグは日本バイオプラスチック協会(JBPA)のJBPAマーク会員となっている点に注目したい。スーパーバッグはバイオプラスチック関連銘柄のなかでは特に時価総額規模が小さい銘柄のため、もし人気化すれば短期急騰も見込めるか?!バイオプラスチック関連銘柄の出遅れ株として注目したい銘柄といえるだろう。
【2019年06月25日(火)追記】
本命株 中央化学
時価総額:11,782百万円
PER:(連) 18.80倍
PBR:(連) 2.64倍
≪2019/06/25時点≫
中央化学もバイオプラスチック関連銘柄の本命株として注目しておきたい。中央化学は樹脂性食品容器の最先発企業でプラスチック容器の回収やリサイクル分野でも先駆。さらにバイオプラスチックも手掛ける。
中央化学はバイオプラスチックも手掛けること、またリサイクルPET容器やタルクを半分以上使用してプラスチックの量を減らした容器など環境配慮型容器も商品展開していることからバイオプラスチック関連、脱プラスチック関連の本命株として注目されている。
中央化学は時価総額規模も大きくなく値動きが軽い点も面白い。引き続き脱プラスチック関連銘柄・バイオプラスチック関連銘柄の重要な一角として注目しておきたい。
バイオプラスチック関連銘柄 まとめ
世界的な規模で、プラスチックストローなどの規制が強化されるなか、日本でもプラスチックごみに対する風当たりは強まっている。政府もバイオプラスチック製品を手掛ける企業を助成する姿勢を見せており、バイオプラスチック関連銘柄はもはや国策銘柄ともいえそうだ。バイオプラスチック関連銘柄は今後さらに注目度の高まりそうなテーマ株といえる。本命株・出遅れ株 一覧はしっかりと把握しておきたい。