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世界的な地政学リスクの高まりや、貿易摩擦の問題など外部環境の懸念が高まると内需系の銘柄に注目が集まりやすいのも要因だが、首都圏への人口一極集中とコンパクトシティ化が進む地方都市では「不動産の用途拡大が急務」というのも影響が大きいのではないだろうか。
少子高齢化が進む日本において、中心市街地の商業活性化や公共公益施設の集約化、人口の誘導は避けては通れない課題となるだけに、投資家の間でも「不動産流動化」のテーマ株が注目されるのは自然の流れなのかもしれない。
このページでは急速に注目が集まりつつある不動産流動化関連銘柄について本命株・出遅れ株 一覧をわかりやすく詳しくまとめておく。
不動産流動化関連銘柄とは
不動産流動化関連銘柄とは、その名の通り不動産の流動化に関連するサービス・ビジネスを手掛ける銘柄の総称である。
不動産流動化とは
不動産流動化についてもう少し詳しく説明しよう。
不動産流動化とは商業施設やオフィスビルなどそのままでは切り売り出来ないような資産価値のある物件を小口の有価証券として賃貸収入や売却収入を分配する仕組みの事だ。
メリットとしては売却しにくい不動産でも証券化、小口分配方式を取る事でキャッシュフローを生み出しやすくなる。
少し噛み砕いて言えば「商業施設のような額面のデカイ不動産物件は証券として小口化することで、売買(=流動化)しやすくする」ということだ。いきなり100億円もするような物件を購入する事は難しくても、1口100万円なら購入したいと考える人や企業も増えるという算段な訳だ。
以前、《シェアリングエコノミー関連銘柄》や《ライドシェア関連銘柄》を話題に取り上げたが、大型の不動産も証券化する事でシェアする時代がやって来たともいえる。
シェアリングエコノミー関連銘柄 本命株・出遅れ株 一覧 まとめ≫
ライドシェア関連銘柄 本命株・出遅れ株 一覧 まとめ≫
日本では特に有名な不動産流動化の仕組みがREIT(リート)と呼ばれているものだ。「Real Estate Investment Trust」を略してREIT(リート)と呼ばれており、これも投資家達から小口に資金を集めて不動産投資をする金融商品で「不動産投資信託」と呼んだ方が馴染みが深いかもしれない。
とにかく現在の日本は2020年東京オリンピック開催へ向けて、不動産投資がバブル期を彷彿とさせる程盛り上がりを見せている。
「不動産流動化関連銘柄」がここに来て大きな注目を集めている背景には、2020年へ向けての「観光立国日本」を成長戦略に盛り込んだ政府の戦略も大きい。インバウンド(訪日外国人)観光客は急増しており、ホテルや宿泊施設などの不足も深刻であり、このインバウンド向け需要にともない東京・大阪などの都市部だけでなく札幌や仙台、広島、福岡などの地方都市の商業地の地価も値上がりしている。
こうした不動産価格の上昇にともない、不動産流動化関連銘柄に注目が集まりつつあるということだ。
さらに2018年6月に施行予定の「民泊新法」の影響もあり、民泊解禁にむけてさらに不動産の流動化は活気を増す可能性もある。
民泊解禁やインバウンド客の増加に伴い「不動産流動化関連銘柄」はさらに市場の注目を集めるテーマ株となる可能性がある。不動産流通化関連銘柄の本命株・出遅れ株 一覧はしっかりと把握しておきたい。
なお、前述で不動産流動化とは「不動産を証券として小口化して流動化しやすくする仕組み」と説明したが、広義では中古不動産を再生し売買する不動産再生ビジネス(リノベーション)や、単に投資用マンションの販売なども「不動産流動化」に含まれると考えてよさそうだ。
そう考えると不動産関連の事業を手掛ける銘柄すべてが「不動産流動化関連銘柄」となってしまうが、このページでは特に「不動産流動化」に特化した企業・銘柄を不動産流動化関連銘柄としてまとめていく。
不動産流動化関連銘柄 一覧
- 8923 トーセイ 不動産流動化事業
- 3230 スターマイカ 不動産流動化事業
- 3234 サムティ 不動産流動化事業
- 3250 エー・ディー・ワークス 不動産流動化事業
- 8890 レーサム 不動産流動化事業
- 8893 新日本建物 不動産流動化事業
- 3236 プロパスト 不動産再生事業
- 3237 イントランス 不動産再生事業
- 3294 イーグランド 不動産再生事業
- 8919 カチタス 不動産再生事業
- 3490 アズ企画設計 オフィスビルやビジネスホテル再生事業
- 3288 オープンハウス 住宅中心の不動産業
- 3300 AMBITION 賃貸中心の不動産業
- 3458 シーアールイー 物流施設中心の不動産業
- 3464 プロパティエージェント 資産運用型不動産業
- 8844 コスモイニシア 大和ハウスグループ不動産業
- 8892 日本エスコン 分譲マンション不動産業
- 8914 エリアリンク 不動産サブリース業
- 8918 ランド マンション不動産業
- 8925 アルデプロ 法人向け投資物件事業
- 8934 サンフロンティア不動産 中古ビル再生事業
- 9035 第一交通産業 タクシー最大手・不動産事業も拡大中
- 4321 ケネディクス 不動産ファンド・J-REIT
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不動産流動化関連銘柄 本命株・出遅れ株
それでは不動産流動化関連銘柄の中でも特に本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。出遅れ銘柄などもあれば今後追記するつもりだ。なお、この項目は当方の主観を含む内容のため、参考までに願う。
本命株 トーセイ
時価総額:71,638百万円
PER:(単) 10.66倍
PBR:(単) 1.49倍
≪2018/04/18時点≫
不動産流動化関連銘柄で本命視しておきたいのはトーセイではないだろうか。元々はマンション開発を祖業としていたが、時代の流れに合わせて方針転換、「不動産流動化」を主軸に「開発」「賃貸」「管理」「ファンドコンサルティング」と5つの事業を相互に補完しながら展開しているのが強みだ。人口の一極集中が続く首都圏中心型の物件でファンドを組成出来ているのも大きい。
トーセイの時価総額規模は小粒というほどではないが、そこまで値動きが重いというほどでもないだろう。不動産流動化関連銘柄の本命株として注目しておきたい銘柄だ。
本命株・出遅れ株 サンフロンティア不動産
時価総額:60,944百万円
PER:(単) 7.66倍
PBR:(単) 1.32倍
≪2018/04/18時点≫
中古不動産の改装やビルの管理などを展開するのがサンフロンティア不動産。住居だけではなくホテル事業や商業施設など関わる不動産は多岐に渡り、不動産流動化事業も積極的な企業である。安定した収益(利回り)の再生型不動産ファンド商品として市場へ提供している。
さまざまな不動産を取り扱っている点からも、不動産流動化関連銘柄としては中核的存在といえるか。サンフロンティア不動産も時価総額規模は小粒とはいえないが、そこまで値動きが重いというわけでもなさそうだ。不動産流動化関連銘柄としては少し出遅れ気味にも思えるので、こちらも注目しておきたい。
本命株 オープンハウス
時価総額:362,654百万円
PER:(単) 11.73倍
PBR:(単) 4.02倍
≪2018/04/18時点≫
TVCMでもお馴染みのオープンハウスも積極的に不動産流動化業務に取り組んでいる企業であり、不動産流動化関連銘柄の一角として注目。東京23区内を中心にオフィスビルなどの収益物件を購入し、収益最大化を目指している。REIT(不動産投資信託)で扱うような高額物件ではなく、小規模の不動産物件を取り扱っているようだ。
ただし、オープンハウスは少し時価総額規模が大きめ。値動きは緩やかになるはずなので、短期というよりは中長期スタンスが前提となりそうだ。
本命株 スターマイカ
時価総額:45,600百万円
PER:(単) 20.06倍
PBR:(単) 2.65倍
≪2018/04/18時点≫
区分所有の中古マンションへの投資へ特化しているのがスターマイカ。こちらも不動産流動化関連銘柄の本命株として注目しておきたい。買い手の少ないオーナーチェンジ物件を積極的に買い付け、リノベーションをする事で区分所有の再生を主な業務としており、需要の高い首都圏で業績を伸ばしている。
こちらは「不動産流動化関連銘柄」だけではなく、「民泊関連銘柄」としても注目を集めそうで、チャート的にも面白そうだ。
時価総額規模もそこまで大きくないので値動き妙味という面でも面白そうな銘柄と言えるだろう。
本命株 サムティ
時価総額:61,605百万円
PER:(単) 8.83倍
PBR:(単) 1.43倍
≪2018/04/18時点≫
こちらは関西を基盤に中古マンション再生ビジネスを展開し、首都圏にも進出をしている企業だ。2015年には「J-REIT市場」に上場するなど、不動産流動化を主軸に業務を手掛けている。2013年から業績を伸ばし続けているし、特に17年~18年2月期の営業利益は前年比43%増と発表もしている。業績面でも面白い銘柄と言えるかもしれないな。
本命株・出遅れ株 プロパスト
時価総額:8,630百万円
PER:(単) 16.55倍
PBR:(単) 3.07倍
≪2018/04/18時点≫
プロパストも不動産流動化関連銘柄の本命株として注目しておきたい。プロパストは首都圏を中心にデザインマンションの開発や投資家向きのマンション販売を手掛けており、創業30周年を迎える企業だ。
不動産再生「バリューアップ事業」も手掛けており、都心のニーズに合った物件を提供して業績を伸ばしている。
注目したいのは時価総額規模の小粒さだ。小粒銘柄で値動きが軽いので人気化した場合は火柱を立てるケースもあり得そうだ。短期資金の流入が期待できる銘柄と言える。ただし、その分、反落の速度も早いかもしれないので注意は必要だ。
本命・出遅れ株 ランド
時価総額:12,416百万円
PER:(単) 6.20倍
PBR:(単) 3.40倍
≪2018/04/18時点≫
不動産流動化関連銘柄の中でもボロ株(失礼)として面白そうなのがランドだ。本命株と言うよりも大穴株と言った方がしっくり来るかもしれない。時価総額も低く、テーマ株の今後の流行次第では大化けの可能性もあるのではないかと個人的には大いに期待している銘柄である。
本命株・出遅れ株 エリアリンク
時価総額:50,745百万円
PER:(単) 26.68倍
PBR:(単) 3.03倍
≪2018/04/18時点≫
エリアリンクは貸し収納スペースの「ハローストレージ」を全国展開している。トランクルームを利用した事がある人は聞いた事があるのではなかろうか。他にも不動産再生・流動化サービスを手掛けている。時価総額規模はそこそこだが、値動きはそこまで重いというほどでもないだろう。こちらも注目したい不動産流動化関連銘柄だ。
【2018年04月19日(木)追記】
本命・出遅れ株 ケネディクス
時価総額:147,944百万円
PER:(単) 13.90倍
PBR:(単) 1.60倍
≪2018/04/19時点≫
不動産ファンドを運営し、年金基金等の国内機関投資家や外資系投資家からの運用も手掛けているのがケネディクスだ。2015年2月にはケネディクス商業リート投資法人が東京証券取引所に上場しており、中規模オフィスビルや商業施設をメインに「J-REIT市場」に参入している。不動産流動化関連銘柄の中でも、草分け的な存在と言えるかもしれない。
本命・出遅れ株 エー・ディー・ワークス
時価総額:12,960百万円
PER:(単) 17.47倍
PBR:(単) 1.24倍
≪2018/04/19時点≫
創業時は染色業だったが1999年に不動産業に事業転換し、東京を本拠に個人投資家や富裕層向けの中古マンション再生販売など、不動産の仕入れから不動産経営の代行まで一貫したサポートで、「不動産流動化事業」を主力にしているのがエー・ディー・ワークス。
首都圏だけではなく米国不動産も一貫したサポート体制でサービスを展開しており、不動産流動化事業に積極的な企業の一つ。
本命・出遅れ株 アルデプロ
時価総額:16,382百万円
PER:(単) -倍
PBR:(単) 5.32倍
≪2018/04/19時点≫
アルデプロは中古マンションや社員寮などを大量購入し、リフォームや管理組合の設立サポートで付加価値を高める事で業績を伸ばしている。
こちらは不動産流動化関連銘柄 出遅れ株の中でもチャート的に面白そうな銘柄としてピックアップしたい。2017年6月の時点では175円の高値を付けた銘柄だけにポテンシャルは高いと感じるし、不動産流動化関連銘柄が更に注目を集めているだけにテーマ株の流行次第では大化けする可能性もあるかもしれない。個人的にも期待をしている。
不動産流動化関連銘柄 まとめ
地政治学リスクや米中貿易摩擦が懸念される時は資金の逃げ場として内需系銘柄への物色が集まる事が多い傾向にある。その中でも不動産流動化関連銘柄は特に元気なようだ。
訪日外国人観光客は2017年2869万人にも達し、過去最高を記録した。2020年東京オリンピック開催へ向けて、不動産流動化関連銘柄はさらに注目を集める可能性もありそうだ。チャンスを逃がさない為にも不動産流動化関連銘柄の本命株・出遅れ株 一覧はしっかりと把握しておきたい。