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「フードロス」あるいは「食品ロス」という言葉はご存知だろうか?!
フードロス、食品ロスとは売れ残りや食べ残し、期限切れなどで本来食べられる食品が廃棄されてしまうこと。つまり食品がムダになってしまうことをいう。
現在、世界的に生産される全食糧のうち、3分の1~2分の1が食べられずに廃棄されてしまっているらしい。これは世界の飢餓人口(10億人)の食糧をまかなえるほどの量だという。
飢餓や栄養不足に苦しむ発展途上国がある一方で、先進国では大量の食糧が廃棄されている点は人道的な観点からみても問題があるが、人道的観点だけでなくフードロスは経済的にも非常に大きなムダを生み出している。
例えば、家計にとっても期限切れで食べられなくなってしまった食品が出れば経済的な損失となるだろう。これをイチ家庭規模でなく全国的、世界的に考えれば大きな経済的な損失である。
また、環境問題の観点からも有機質である生ごみを大量に出すのは世界的な自然環境に負荷を与える行為でもある。
さまざまな観点からフードロスは「ムダ」であり、日本においても「食品ロスをなんとかしよう!」という動きが広がりつつある。
企業にとってもフードロスは無視できない問題で、これをビジネスチャンスと捉える企業もある。と、いうことでこのページではフードロス関連銘柄(食品ロス関連銘柄)について本命株・出遅れ株 一覧をわかりやすく詳しくまとめておく。
フードロス関連銘柄とは
フードロス関連銘柄とは、その名の通り「まだ飲食できるのに廃棄されてしまうフードロス問題」に関連する銘柄の総称である。
フードロスは世界の先進国で問題となっているが、日本も例外ではない。環境省の発表によると2015年における国内の食品廃棄物は2842万トンにも上り、そのうち「フードロス(食品ロス)」に該当するのは646万トンにものぼるらしい。非常にムダである。
日本は食糧の多くを輸入に頼っていることはよく知られている通りで、食料自給率は40%以下だ。食料自給率40%を切っているにも関わらず、食品をバンバン廃棄しているのはどうかと思う。
それに日本は少子化で人口減に悩まされているが、世界的には人口はドンドン増加している。国連の発表によると、毎年およそ8300万人の人口が増加しているらしい。このままのペースでいくと2050年には世界人口98億人にも達すると予測されている。
世界人口が増えればやってくるのは食糧不足問題だ。日本においても今のうちから食品を無駄にしない取り組みを始めておくべきかもしれない。
フードロス関連銘柄は社会的なニーズもあり、今後は政府も後押ししてくる可能性もあるテーマ株といえそうだ。本命株・出遅れ株 一覧はしっかりと抑えておこう。
フードロス関連銘柄 一覧
- 3405 クラレ 防酸化フィルム
- 4188 三菱ケミカルHD 防酸化フィルム
- 4221 大倉工業 ガスバリア性フィルム
- 2492 インフォマート 食材発注システム
- 3814 アルファクス・フードS 食材発注システム
- 3963 シンクロ・フード 食材発注システム
- 6701 NEC 食材発注システム
- 3938 LINE フードロス対策の事業取り組み
- 2471 エスプール フードロス対策の事業取り組み
- 3121 マーチャントバンカーズ フードロス対策の事業取り組み
- 4739 伊藤忠テクノS フードロス対策関連企業と資本業務提携
- 2587 サントリー食品インター フードロス対策に積極的「チームもったいない」メンバー
- 2593 伊藤園 フードロス対策に積極的「チームもったいない」メンバー
- 2897 日清食品HD フードロス対策に積極的「チームもったいない」メンバー
- 9531 東京ガス フードロス対策に積極的「チームもったいない」メンバー
- 8267 イオン フードロス対策に積極的「チームもったいない」メンバー
- 6098 リクルートHD フードロス対策に積極的
- 3182 オイシックス・ラ・大地 フードロス対策に積極的
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フードロス関連銘柄 本命株・出遅れ株
それではフードロス関連銘柄のなかでも特に本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。出遅れ銘柄などもあれば追記していくつもりだ。なお、この項目は当方の主観を含む内容のため、参考までに願う。
本命株 クラレ
時価総額:551,813百万円
PER:(連) 11.11倍
PBR:(連) 0.97倍
≪2018/10/31時点≫
フードロス関連銘柄の大本命といえばやはりクラレだろう。
フードロスを軽減させるのに「食品の賞味期限を伸ばすこと」は有効策の一つだ。食品の賞味期限を伸ばすには、食品を酸化させる「酸素」を通さない食品用フィルムの普及といえる。
この酸素を通さないフィルムを手掛けているのが化学・繊維の大手クラレである。クラレは酸素を通さず、酸化を防ぐ機能をもつ「エチレン‐ビニルアルコール共重合体(EVOH樹脂)」を手掛けている。
また、この酸化を防ぐフィルムを手掛けているのは日本企業の「クラレ」と「三菱ケミカルHD」が世界市場をほぼ独占している点にも注目したい。クラレと三菱ケミカルの市場シェア比率は6.5:3.5程度とのこと。
つまり、クラレ・三菱ケミカルはまさに酸化バリアフィルムでは世界的に大本命銘柄といえる。酸化防止の食品フィルムはフードロスにも大きく関わるものであるため、フードロス関連銘柄としても中核的存在といっていいだろう。
ただしクラレも三菱ケミカルも時価総額規模の大きな銘柄であるため、値動きはマイルドだ。取り組むとすれば中長期スタンスが前提となりそうだ。
本命株 三菱ケミカルホールディングス
時価総額:1,327,190百万円
PER:(連) 6.84倍
PBR:(連) 0.96倍
≪2018/10/31時点≫
ほぼ前項で記載した通り。三菱ケミカルホールディングスもフードロス関連銘柄の中核的存在と言える。
三菱ケミカルもクラレと同様に酸素バリアの食品フィルムを手掛けており、世界シェアをほぼクラレと独占している企業。三菱ケミカルはクラレよりも時価総額規模が大きく、また酸素バリアフィルムのシェア比率も少し少ないようなのでクラレの方が本命度は高いか?!
とはいえ、こちらもフードロス関連銘柄の中核株なのでしっかりと把握しておくべきだろう。
本命株・出遅れ株 大倉工業
時価総額:25,575百万円
PER:(連) 9.82倍
PBR:(連) 0.56倍
≪2018/10/31時点≫
大倉工業はフードロス関連銘柄の本命株かつ出遅れ株として大注目しておきたい。大倉工業は合成樹脂フィルムの大手企業で、こちらは酸素バリアフィルムではなく「ガスバリア性」をもつ食品フィルムを手掛けている。
大倉工業が手掛けるガスバリアフィルム「エコラップバリアー」も食品の賞味期限を伸ばすことに一役買っている。
大倉工業はクラレや三菱ケミカルほど時価総額規模は大きくなく値動きも軽い銘柄。フードロス関連銘柄が注目されれば、小粒さから人気化しそうな銘柄だ。現状ではPER・PBRともに過熱感がない点も◎。非常に面白いフードロス関連銘柄といえるだろう。
本命株 インフォマート
時価総額:151,767百万円
PER:(連) 79.86倍
PBR:(連) 13.65倍
≪2018/10/31時点≫
インフォマートもフードロス関連銘柄の一角として注目しておきたい。インフォマートはクラウドを活用した受発注・請求書システムを手掛けており、外食向けに食材の発注システムも手掛ける。
フードロスは食べ残しや売れ残りも問題だが、仕入れの段階から余分な食材の発注を抑えることも非常に大切だ。同社のような食材の発注システムを手掛ける企業にとって、フードロス問題に社会的な注目が集まればビジネスチャンスとなり得る。
インフォマートもフードロス関連銘柄の一角としてちゅうもくしておきたい。ただし、インフォマートは少し時価総額規模が大きめか。中期スタンスくらいがちょうど良さそうか。
本命株 アルファクス・フード・システム
時価総額:3,298百万円
PER:(単) 38.03倍
PBR:(単) 2.97倍
≪2018/10/31時点≫
アルファクス・フード・システムもフードロス関連銘柄の本命株として注目だ。アルファクス・フード・システムも外食向けのシステムを手掛けている企業。フードロス関連銘柄としてはインフォマートに近い感じだ。
だが、アルファクス・フード・システムはインフォマートよりも時価総額規模が2ケタ小さい小粒銘柄。値動き妙味は圧倒的にコチラのほうが面白そうだ。当方はアルファクス・フード・システムをフードロス関連銘柄の本命株として注目したい。
本命株 シンクロ・フード
時価総額:20,883百万円
PER:(連) 47.03倍
PBR:(連) 9.19倍
≪2018/10/31時点≫
シンクロ・フードもフードロス関連銘柄の一角として注目しておきたい。シンクロ・フードもインフォマートやアルファクス・フード・システムと同様に外食業界向けに食材仕入れ関連の事業を手掛けている。
やはり外食産業でも食材の過剰な仕入れは問題だし、それを適正化することで経済的にも無駄がなくなる。発注システム等を手掛ける企業にとってはビジネスチャンスとなりそうだ。
シンクロフードはアルファクス・フード・システムまではいかないが、時価総額規模は大きくない。値動きも面白みがあるといえるだろう。コチラもフードロス関連銘柄の本命株として注目だ。
出遅れ株 LINE
時価総額:860,280百万円
PER:---倍
PBR:(連) 4.30倍
≪2018/10/31時点≫
ちょっと面白いところではLINEもフードロス関連銘柄として注目したい。LINEは2019年の春頃から食品のテイクアウトサービス「LINEテイクアウト」をリリースする予定となっている。
「LINEテイクアウト」は、多数のレストラン・お惣菜店などが登録してあり、利用者は事前の注文から決済に至るまですべてLINEだけで完結できるというサービスだ。
LINEテイクアウトでは、キャンセルや売れ残りなどで余剰食品が発生した場合、タイムリーなディスカウントを告知することができる。LINEでタイムリーな安売り情報が届けば、確かにフードロスは少し減りそうだ。各登録店舗としてもこのサービスは助かるのではないだろうか。
面白いフードロス関連銘柄といえるが、やはりLINEも時価総額規模は大きめな銘柄。値動き妙味の観点では少し面白みに欠けるかもしれない。取り組むとすればやはり中長期スタンスが前提か。
本命株 エスプール
時価総額:23,907百万円
PER:(連) 51.06倍
PBR:(連) 12.98倍
≪2018/10/31時点≫
人材派遣関連銘柄のエスプールもフードロス関連銘柄の一角として注目だ。
エスプールの子会社である「エスプールロジスティクス」は「グラウクス」という会社と業務提携している。グラウクスは賞味期限が迫っている商品を安価で提供できるフードシェアリングプラットフォーム「KURADASHI.jp」を運営する企業。
エスプールロジスティクスはグラウクスと組んで、余剰在庫を友好的に活用できるサービスをEC(通販)事業者向けにスタート。
こちらも面白いフードロス関連銘柄といえるだおる。またエスプールはフードロス関連銘柄のなかでは時価総額規模も比較的小さめ。値動き妙味の観点からも面白い銘柄といえそうだ。
本命株 マーチャントバンカーズ
時価総額:10,065百万円
PER:(連) 43.76倍
PBR:(連) 3.10倍
≪2018/10/31時点≫
ホテルやネットカフェの運営を手掛けるマーチャントバンカーズもフードロス関連銘柄の本命株として注目。
マーチャントバンカーズはコンビニチェーンやファーストフードチェーンにカット野菜を納めるメーカーが利用する廃棄物リサイクルプラントに投資していることからフードロス関連銘柄の一角とされる。
マーチャントバンカーズもフードロス関連銘柄のなかでは時価総額規模も比較的小さめな銘柄だ。こちらも値動き妙味の観点から本命株として注目したい。
フードロス関連銘柄 まとめ
日本において食品ロス・フードロスという言葉はまだあまり馴染みが薄いかもしれないが、今後食糧のムダをなくそうという動きは世界的に拡がっていく可能性がある。フードロスは社会的なニーズもあるし、引き続き注目されるテーマ株となるかもしれない。フードロス関連銘柄の本命株・出遅れ株 一覧はしっかりと把握しておこう。