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2018年のノーベル医学・生理学賞は京都大学の特別教授「本庶佑(ほんじょ たすく)」先生が受賞した。
本庶先生は「PD-1」という免疫抑制たんぱく質を発見し、がんの新たな治療法となりうる「免疫療法」の道を切り開いた功績が認められたとのこと。
本庶先生が発見した免疫の新たな仕組みは「がん治療に革命をもたらす」と言われるもので、これまでのがんの治療法とは全く異なるアプローチのがん治療法だ。
すでにこのがん免疫治療薬としては小野薬品工業のがん治療薬「オプジーボ」が有名だが、その他にも製薬企業など、各社ががんの免疫療法の研究合戦が始まっている。
今回、本庶先生がノーベル賞を受賞したことにより日本の株式市場でも「がん免疫療法関連銘柄」に注目が集まっている。
当ページではがん免疫療法関連銘柄について本命株・出遅れ株 一覧を詳しくわかりやすくまとめておく。
がん免疫療法関連銘柄とは
がん免疫療法関連銘柄とは、その名の通りがんの免疫療法に関連する銘柄の総称である。
がんの免疫療法とは、我々、人間の体内にもともとある免疫細胞を活用しがん細胞を攻撃し治療する療法のことで、抗がん剤などに比べ比較的副作用が少ないようだ。がんの治療はこれまで以下の3つが3本柱とされてきた。
・抗がん剤治療
・放射線治療
・手術でがんを取り除く
患者の体内の免疫を活性化させがん細胞を攻撃する「がん免疫療法」は、従来のがん治療とは異なるアプローチであり、4つ目の柱となり得るものとして注目されている。
既存のがん免疫治療薬として小野薬品工業が手掛ける「オプジーボ」が有名だが、その他にもバイオ関連銘柄や創薬ベンチャー各社でがんの免疫治療薬の研究合戦でシノギを削っているようだ。がん免疫療法関連銘柄の本命株・出遅れ株 一覧はしっかりと把握しておきたい。
がん光免疫療法に注目が集まる。【2019年03月25日(月)追記】
直近でがん免疫療法関連銘柄にふたたび注目が集まっているようだ。
2018年11月のノーベル医学・生理学賞を京都大学の特別教授「本庶佑(ほんじょ たすく)」先生が受賞したことによって、一気に注目を浴びたがん免疫療法関連銘柄だが、今回はがん免疫療法のなかでも「光免疫療法」という新しいがんの治療法に注目が集まっているようだ。
がん光免疫療法の原理は非常にシンプルだ。がん細胞にナノレベルの「爆弾」を仕掛け、近赤外線を照射し、光エネルギーで爆発させがん細胞を攻撃するというもの。
これは周囲の健康な細胞にはほとんど影響がないらしく副作用も少ないという。
がん光免疫療法は、2018年12月には「頭頸部がん向け」に第3相臨床試験が開始されたが、この治療法は頭頸部がんだけではなく、乳がんや大腸がん、肺がんなど、およそ9割のがんへの対応が可能と言われている。
がん光免疫療法の注目すべき点は「低コスト」である点だ。近赤外線を照射する装置が比較的安い金額であることや、投与する薬もそれほど高額でなく、免疫療法などに比べても比較的安い料金で高い治療効果が得られる可能性が高い。
がん免疫療法に代表される小野薬品工業の「オプジーボ」は非常に高額であることが知られるが、高額な治療を受けることができない人にも希望が見えてきたといえそうだ。
がん光免疫療法は低コストで受けられるがん治療として、早ければ数年で実用化される可能性があるのだ。これは非常に面白いテーマ株といえる。
がん免疫療法関連銘柄 一覧
- 4528 小野薬品工業 がん免疫治療薬「オプジーボ」
- 2191 テラ 樹状細胞ワクチン療法
- 2370 メディネット がん免疫細胞療法
- 4565 そーせいグループ がん免疫療法
- 4594 ブライトパス・バイオ がんペプチドワクチン
- 4974 タカラバイオ がん免疫療法「HF10」
- 8473 SBIホールディングス 子会社「SBIバイオテック」ががん免疫療法を研究
がん光免疫療法関連銘柄 一覧【2019年03月25日(月)追記】
- 4755 楽天 グループ会社「楽天アスピリアン」ががん光免疫療法
- 8473 SBI HD 「楽天アスピリアン」に出資
- 4346 ネクシィーズグループ 「楽天アスピリアン」の前身会社に出資
- 7701 島津製作所 光免疫療法の計測技術の研究開発
- 7733 オリンパス 光免疫療法に必要な内視鏡技術
- 4901 富士フイルムHD 光免疫療法に必要な内視鏡技術
- 7741 HOYA 光免疫療法に必要な内視鏡技術
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がん免疫療法関連銘柄 本命株・出遅れ株
それではがん免疫療法関連銘柄の中でも特に本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。出遅れ銘柄などもあれば今後追記するつもりだ。なお、この項目は当方の主観を含む内容のため、参考までに願う。
本命株 小野薬品工業
時価総額:1,769,120百万円
PER:(連) 33.15倍
PBR:(連) 3.09倍
≪2018/10/04時点≫
がん免疫療法関連銘柄のド本命株といえば、やはり小野薬品工業だろう。小野薬品工業はがん免疫治療薬「オプジーボ」を手掛けており、この薬は「本庶佑(ほんじょ たすく)」先生が発見した免疫の新たな仕組みを活かしてできたものである。
オプジーボはさまざまながんに効能があるとされており、今後はさらに効果範囲を広げるために研究されるという。
「本庶佑(ほんじょ たすく)」先生が2018年のノーベル医学・生理学賞を受賞したと報道があった際に真っ先に注目されたのが小野薬品工業だ。まさにがん免疫療法関連銘柄の本命株だ。
ただ小野薬品は時価総額規模がかなり大きな企業で値動きは緩やか。取り組むとすれば、中長期スタンスが前提となりそうだ。
本命株 そーせいグループ
時価総額:92,889百万円
PER:---倍
PBR:(連) 2.00倍
≪2018/10/04時点≫
そーせいグループもがん免疫療法関連銘柄の一角として注目される銘柄だ。そーせいグループはイギリス・ケンブリッジに本社を置く製薬企業「アストラゼネカ(AstraZeneca)」と共同でがん免疫療法分野を研究している。
そーせいグループの時価総額規模は小粒とはいえないまでも、小野薬品工業などに比較すれば小さい方。値動き妙味に関してはこちらの方が面白いかもしれない。ただしすでに株価は過熱しているとの見方もあるので注意が必要だが。
いずれにしろそーせいグループもがん免疫療法関連銘柄の本命株として注目しておきたい。
本命株 テラ
時価総額:5,884百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 5.09倍
≪2018/10/04時点≫
テラもがん免疫療法関連銘柄の本命株として注目しておきたい。テラは東大医科研発の創薬ベンチャー。樹状細胞ワクチンによるがん免疫細胞療法の再生医療製品化を目指していることから、がん免疫療法関連銘柄として注目される。
テラはがん免疫療法関連銘柄のなかでも時価総額規模が小粒な銘柄。材料次第で株価がドンと火柱を立てる可能性も十分にある銘柄だ。がん免疫療法関連銘柄の本命株として注目しておきたい。
本命株 メディネット
時価総額:9,931百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 2.69倍
≪2018/10/04時点≫
メディネットもがん免疫療法関連銘柄の本命株として注目しておきたい。メディネットも東大医科研発のバイオベンチャーで、がん免疫細胞療法の草分け的存在といえる。こちらもがん免疫療法関連銘柄として外せない銘柄だ。
なお、メディネットもベンチャーだけあって時価総額規模は小粒。材料次第では火柱が立つ銘柄といえる。値動き妙味の観点からもがん免疫療法関連銘柄の本命株といえるだろう。
本命株 ブライトパス・バイオ
時価総額:12,222百万円
PER:(連) ---倍
PBR:(連) 1.94倍
≪2018/10/04時点≫
がん免疫療法関連銘柄としてブライトパス・バイオにも注目しておきたい。ブライトパス・バイオは久留米大学発の創薬ベンチャーで、がん免疫療法の一つの形態である「がんペプチドワクチン」の創訳を目指す企業だ。
ブライトパス・バイオもがん免疫療法関連銘柄として外せない企業。時価総額規模も大きくなく値動き妙味の観点からも注目したい銘柄といえる。
本命株 タカラバイオ
時価総額:366,063百万円
PER:(連) 118.10倍
PBR:(連) 6.02倍
≪2018/10/04時点≫
遺伝子・再生医療研究用試薬を手掛けるタカラバイオもがん免疫療法関連銘柄の一角として注目しておきたい。
タカラバイオは遺伝子治療「HF10プロジェクト」を手掛けている点に注目だ。HF10という単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)の弱毒化株をがん局所に注入することによって顕著な抗腫瘍作用を示すとのこと。こちらもがん免疫療法関連銘柄として注目したい。
ただしタカラバイオは時価総額規模が少し大きめなので、取り組むとすれば中期スタンス以上が前提となりそうか。
本命株 SBIホールディングス
時価総額:750,036百万円
PER:---倍
PBR:(連) 1.76倍
≪2018/10/04時点≫
企業投資や保険業、ネット証券業を手掛けるSBIホールディングスだが、こちらもがん免疫療法関連銘柄の出遅れ株として注目したい。
がん免疫療法関連銘柄としては、同社子会社の「SBIバイオテック」ががん免疫療法を研究している点に注目。
ただしSBIホールディングスも時価総額規模は大きい銘柄なので短期的な値動き妙味という意味では少し面白みに欠けるかもしれない。こちらも取り組むとすれば中期スタンス以上が前提となりそうだ。
※追記
SBIホールディングスはがん光免疫療法関連銘柄の本命株としても注目だ。SBIホールディングスは楽天のグループ会社で米バイオベンチャーの「楽天アスピリアン」に出資している企業の一角。こちらも楽天アスピリアンの光免疫療法が実用化されれば恩恵を受ける可能性のある銘柄として注目。
本命株 楽天
時価総額:1,481,915百万円
PER:---倍
PBR:(連) 1.80倍
≪2019/03/25時点≫
がん光免疫療法関連銘柄は数少ないが、なかでも代表格といえるのが楽天だ。楽天のグループ会社で米バイオベンチャー「楽天アスピリアン」はがん光免疫療法の研究開発を進めおり、がん光免疫療法の治験化合物「ASP-1929」の開発および商用化に関する独占的ライセンスを取得している。
がん光免疫療法の治験化合物「ASP-1929」は現在、米国・欧州・日本などで臨床試験を進めており、すでに再発頭頸部扁平上皮がん患者を対象に第3相臨床試験を開始している。
楽天はまさにがん光免疫療法関連銘柄の本命株といえるだろう。
ただし楽天はご存知のとおり、時価総額規模が大きい銘柄。短期スタンスでの値動き妙味としては少し面白みに欠けると言えるか。
本命株・出遅れ株 ネクシィーズグループ
時価総額:29,430百万円
PER:(連) 18.53倍
PBR:(連) 3.99倍
≪2019/03/25時点≫
がん光免疫療法関連銘柄の本命株・出遅れ株として注目しておきたいのはネクシィーズグループだ。
ネクシィーズグループといえばLED照明や業務用冷蔵庫などのレンタル事業が柱で、あとはスマホゲームなども手掛けている企業。バイオ関連とは無縁かと思ってしまうところだが、実はこちらは楽天アスピリアンに関連している。
ネクシィーズグループは楽天アスピリアンの前身企業にあたる「アスピリアン・セラピューティクス社」に出資している企業なのだ。こちらも光免疫療法関連銘柄の一角として注目。
しかもネクシィーズグループは楽天やSBIホールディングスなどと比べると、時価総額規模も小さい方。短期的な値動き妙味としては非常に面白そうだ。がん光免疫療法関連銘柄の穴株、出遅れ株として注目しておくと良さそうだ。
本命株 島津製作所
時価総額:887,915百万円
PER:(連) 27.61倍
PBR:(連) 3.20倍
≪2019/03/25時点≫
医療機器などを手掛ける島津製作所もがん光免疫療法関連銘柄の本命株として注目しておきたい。
島津製作所は国立がん研究所(NCI)と共同で、光免疫療法の安全性や治療効果を評価・改善するための計測技術の研究開発を行っている企業。
しかも島津製作所と国立がん研究所の研究グループは、光化学反応による物性変化ががん細胞を殺す「デススイッチ」と呼ばれる正体であることを突き止め、それに関する論文も発表している実績アリ。
島津製作所はもともと医療機器などを手掛けるが、光免疫療法に関する研究が進めば同社の業績にインパクトを与える可能性もありそうだ。
島津製作所は決して小粒銘柄とはいえないが、テーマ性の大きさからも中長期スタンスで取り組むのも面白そうな銘柄だ。当方は島津製作所をがん光免疫療法関連銘柄の本命株として注目しておく。
思惑株 オリンパス
時価総額:1,617,607百万円
PER:(連) 61.98倍
PBR:(連) 3.68倍
≪2019/03/25時点≫
オリンパスはがん光免疫療法と直接関係があるわけではないが、内視鏡技術を手掛ける企業は間接的な関連銘柄として物色される可能性がある。光を体内に届けるために内視鏡技術が必要だからだ。
光免疫療法が実用化すれば、間接的に内視鏡技術を手掛けるオリンパスの需要も高まる可能性がある。オリンパスだけでなく、同じく内視鏡技術を手掛ける富士フイルムやHOYAなどにも注目しておきたい。
がん免疫療法関連銘柄 まとめ
2018年のノーベル医学・生理学賞を「本庶佑(ほんじょ たすく)」先生が受賞したことにより、がんの免疫療法はさらに知名度も上がり、株式市場でも注目を浴びる可能性が高い。がん免疫療法はがんの4つ目の治療方法として今後どんどん進化していくだろう。
がん免疫療法関連銘柄の本命株・出遅れ株 一覧はしっかりと把握しておきたい。