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東京都中央区にある日本橋川にかかる「日本橋」は国の重要文化財であり、また日本の道路元標(道路の起終点を示す標識)がある日本の道路網の始点である。
江戸時代より五街道の起点として日本の中心だった日本橋だが、橋上に首都高速道路が走っている点については「景観を損ねている」との意見が根強かった。
だが、今後美しかった日本橋の景観が戻ってくるかもしれない。
国土交通省、東京都、首都高速道路会社は2018年07月18日に日本橋の上を走る首都高速道路を地下トンネルとする計画について正式に合意したようだ。2020年に開催予定の東京オリンピック後の着工を目指し、今後具体的な手続きに入っていくとのことだ。
今回の決定により日本橋付近の首都高地下化は、かなり現実味が増した格好だ。
これにより株式市場においても首都高地下化関連銘柄には注目が集まりそうだ。首都高地下化は2020年以降の着工で、工事期間は10~20年程度かかる見込みであるということから、中長期的に物色人気を集めるテーマ株となりそうだ。
このページでは首都高地下化関連銘柄について本命株・出遅れ株 一覧をわかりやすく詳しくまとめておく。
首都高地下化関連銘柄とは
首都高地下化関連銘柄とは、その名の通り首都高速道路の地下トンネル化によって恩恵を受けるだろう銘柄の総称である。
首都高地下化の事業区間は神田橋ジャンクションから江戸橋ジャンクション間のおよそ1.8キロで、このうち1.2キロが地下トンネルとなる計画だ。主な関連銘柄は工事を担う大手ゼネコンやトンネル工事の技術を持つ企業、地質調査を行う企業などが中心になりそうだ。
また日本橋付近の首都高地下化は周辺地区の再開発事業との連携を見込んでいるようだ。つまり、日本橋付近の景観が美しく戻ることで、さらに観光客やインバウンド客を呼び込む起爆剤にもなり得る。日本橋付近の地区で再開発を進める企業も首都高地下化関連銘柄の一角として注目しておくべきかもしれない。
首都高地下化関連銘柄 一覧
- 1801 大成建設 大手ゼネコン
- 1803 清水建設 大手ゼネコン
- 1812 鹿島 大手ゼネコン
- 1802 大林組 大手ゼネコン
- 1833 奥村組 トンネル施工
- 1820 西松建設 トンネル施工
- 7003 三井E&SHD トンネル施工などの部品・製品
- 5911 横河ブリッジHD トンネル施工などの部品・製品
- 3431 宮地エンジニア トンネル施工などの部品・製品
- 9755 応用地質 地質調査
- 4673 川崎地質 地質調査
- 6072 地盤ネットHD 地盤調査
- 1813 不動テトラ 地盤改良工事
- 1914 日本基礎技術 地盤改良工事
- 1926 ライト工業 地盤改良工事
- 1929 日特建設 地盤改良工事
- 6297 鉱研工業 ボーリング機器
- 6358 酒井重工業 道路舗装機械
- 6748 星和電機 高速道路情報の表示システム
- 6744 能美防災 トンネル防災システム
- 6745 ホーチキ トンネル防災システム
- 8801 三井不動産 日本橋付近で再開発事業
- 8802 三菱地所 日本橋付近で再開発事業
- 8803 平和不動産 日本橋付近で再開発事業
- 9305 ヤマタネ 日本橋付近で再開発事業
- 8233 高島屋 高島屋 日本橋店(重要文化財)
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首都高地下化関連銘柄 本命株・出遅れ株
それでは首都高地下化関連銘柄の中でも特に本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。出遅れ銘柄などもあれば今後追記するつもりだ。なお、この項目は当方の主観を含む内容のため、参考までに願う。
本命株 大成建設
時価総額:1,394,401百万円
PER:(連) 15.30倍
PBR:(連) 2.09倍
≪2018/07/30時点≫
首都高地下化関連銘柄の本命株として大手ゼネコンの大成建設をピックアップしておきたい。もちろん、まだ正式に受注したとかそういうことはないと思うので、思惑の領域だが。同じ理由で大手ゼネコンの清水建設や鹿島、大林組などにも注目だ。
ただし、やはり大手ゼネコンゆえ時価総額規模は大きく値動きは緩やかだ。取り組むとすれば中長期スタンスが前提となりそうだ。
本命株 奥村組
時価総額:163,710百万円
PER:(連) 17.85倍
PBR:(連) 0.85倍
≪2018/07/30時点≫
関西の中堅ゼネコンの奥村組も首都高地下化関連銘柄の一角として注目だ。奥村組は免震技術やトンネル施工技術に定評のある企業。首都高速を地下トンネル化する事業なので、トンネル技術に定評のある奥村組は関連株の一角として注目される可能性がありそうだ。
奥村組の時価総額も小粒というほどではないが、大手ゼネコンに比べれば少し小さい。値動きを求めるのならば大手ゼネコンよりも少し妙味がありそうだ。
本命株 宮地エンジニアリンググループ
時価総額:14,164百万円
PER:(連) 9.95倍
PBR:(連) 0.65倍
≪2018/07/30時点≫
宮地エンジニアリンググループも首都高地下化関連銘柄の一角として注目しておきたい。宮地エンジニアリンググループは宮地鉄工所、宮地建設工業が統合した企業で橋梁・建築などに強い。
トンネルに入るスロープなどの工程に使われる鉄溝関係の製品は橋梁メーカーが強みをもつため宮地エンジニアグループも関連株の一角として注目される可能性がありそうだ。
宮地エンジニアリンググループは首都高地下化関連銘柄の中でも時価総額規模は小さめな方で値動き妙味の観点からも物色人気を集める可能性がある。面白そうな銘柄である。
本命株 応用地質
時価総額:39,085百万円
PER:(連) 31.19倍
PBR:(連) 0.56倍
≪2018/07/30時点≫
応用地質も首都高地下化関連銘柄の本命株として注目だ。応用地質は、社名のとおり地質調査を手掛ける銘柄。高速道路の地下トンネル化には地質調査は必須項目となるため、地質調査を手掛ける企業は関連株として注目されるだろう。
本命株 川崎地質
時価総額:2,355百万円
PER:(単) 15.91倍
PBR:(単) 0.61倍
≪2018/07/30時点≫
川崎地質も首都高地下化関連銘柄の一角として注目。こちらも地質調査を手掛ける銘柄だ。応用地質に比べて川崎地質のほうが時価総額規模がかなり小粒なため、値動き妙味の面では面白そうだ。テーマ性に注目が集まれば、短期資金が入ってくる可能性も高いかもしれない。
本命株 不動テトラ
時価総額:37,315百万円
PER:(連) 16.00倍
PBR:(連) 1.35倍
≪2018/07/30時点≫
不動テトラも首都高地下化関連銘柄の一角として注目。不動テトラは不動建設の土木部門とテトラが合併した企業で、海上土木と地盤改良が2本柱。首都高の地下トンネル化には、地質調査も必要だがもし地盤改良が必要であれば地盤改良を手掛ける企業にも恩恵がある。不動テトラも首都高地下化関連銘柄として注目しておくべきだろう。
本命株 鉱研工業
時価総額:5,149百万円
PER:(連) 16.08倍
PBR:(連) 1.56倍
≪2018/07/30時点≫
鉱研工業も首都高地下化関連銘柄の一角として注目しておく。鉱研工業はボーリング機器を手掛ける企業。首都高の地下トンネル化にはボーリング機器も必要となるかもしれない。鉱研工業は時価総額規模も小粒だし、値動きも軽い。値動き妙味の観点から短期資金が入ってくる可能性に期待か。
【2018年07月30日(月)追記】
本命株 能美防災
時価総額:136,874百万円
PER:(連) 14.83倍
PBR:(連) 1.65倍
≪2018/07/30時点≫
能美防災も首都高地下化関連銘柄の本命株として注目だ。能美防災は火災報知設備や消火設備などの防災機器メーカーの最大手でトンネル防災システムなども手掛けている。首都高速が地下トンネル化すれば、消化設備などのトンネル防災システムも必要不可欠。能美防災も恩恵を受ける銘柄の一角と言えるだろう。
本命株・出遅れ株 星和電機
時価総額:7,109百万円
PER:(連) 10.38倍
PBR:(連) 0.67倍
≪2018/07/30時点≫
星和電機も首都高地下化関連銘柄として注目だ。星和電機は道路標示装置などを手掛けており、官公庁向けの需要に強みを持つ企業。道路標示装置なども首都高地下化には必要な設備と言えるだろう。星和電機も首都高速道路が地下トンネル化することによって恩恵を受ける銘柄といえそうだ。
加えて星和電機は時価総額規模も非常に小さく値動きも軽い。普段はそこまで目立つ銘柄ではないので、PER、PBRにも過熱感はないようだ。PBRは現状で1倍以下な点も面白い。首都高地下化関連銘柄の本命・出遅れ株として注目しておきたい。
本命株・出遅れ株 酒井重工業
時価総額:15,498百万円
PER:(連) 10.27倍
PBR:(連) 0.69倍
≪2018/07/30時点≫
酒井重工業も首都高速道路が地下トンネル化することによって恩恵を受ける可能性をもつ銘柄といえる。酒井重工業はロードローラーなど道路舗装機械の専業大手。こちらも首都高地下化関連銘柄として物色人気を集める可能性がありそうだ。
また酒井重工業も時価総額規模はそこまで大きくなく値動きが軽い銘柄。現状はPBRも1倍以下で過熱感も感じない。こちらも首都高地下化関連銘柄の出遅れ株として注目だ。
本命株 三井不動産
時価総額:2,657,514百万円
PER:(連) 17.31倍
PBR:(連) 1.20倍
≪2018/07/30時点≫
三井不動産も首都高地下化関連銘柄の中核株として注目しておきたい。前述のとおり、首都高地下化は周辺地区と再開発事業を見込み連携するようだ。三井不動産はデパート高島屋「日本橋店」を含む地域で再開発事業を推進している。首都高地下化と併せて、日本橋周辺地区が再開発されるとすれば三井不動産には恩恵がありそうだ。
ただし三井不動産は時価総額規模もかなり大きめ。値動きは軽くないので取り組むとすれば中長期スタンスが前提となりそうだ。
本命株 三菱地所
時価総額:2,692,354百万円
PER:(連) 21.84倍
PBR:(連) 1.58倍
≪2018/07/30時点≫
三菱地所も首都高地下化関連銘柄の中核株といえそうだ。三菱地所も日本橋付近で再開発事業を進めている企業の一つ。ただし三菱地所も誰もがしる一流不動産企業。時価総額規模はかなり大きく値動きは軽くないので、こちらも取り組むとすれば中長期スタンスが前提となりそうだ。
本命株・出遅れ株 平和不動産
時価総額:78,998百万円
PER:(連) 14.84倍
PBR:(連) 0.75倍
≪2018/07/31時点≫
首都高地下化関連銘柄として平和不動産にも注目だ。平和不動産は日本橋兜町の再活性化プロジェクトの第一弾「日本橋兜町7地区開発計画」を2019年3月に着工する予定となっている。
平和不動産も日本橋周辺地区の再開発を手掛ける銘柄として注目だ。加えて、平和不動産は三井不動産や三菱地所に比べて時価総額規模が小さく値動きがそこそこ軽い点にも注目。
本命株・出遅れ株 ヤマタネ
時価総額:23,732百万円
PER:(連) 7.43倍
PBR:(連) 0.62倍
≪2018/07/30時点≫
首都高地下化関連銘柄の一角としてヤマタネにも注目しておきたい。ヤマタネの傘下企業である山種不動産は前述の「日本橋兜町7地区開発計画」に参加している企業。こちらも首都高地下化関連銘柄の出遅れ株として注目だ。
なお、ヤマタネは平和不動産よりもさらに時価総額規模が小さいため値動き妙味の観点からも面白そうだ。
首都高地下化関連銘柄 まとめ
日本橋の景観については、長年「首都高がジャマ」との指摘があったが、いよいよ景観の改善にむけて事業が開始しそうだ。
日本橋は古くから日本の商業の中心として栄えた歴史ある場所でもあるので、景観が改善し同時に再開発が進めば一大観光スポットになる可能性も十分ある。これを機に外国人観光客の必須来訪ポイントになったりすれば面白い。
首都高地下化は工期を10~20年を見込んでいるため、中長期スタンスで注目したいテーマ株と言えるだろう。