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爆発的に普及したスマートフォン市場もいよいよ「天井」が迫って来ているらしい。確かに頑なにガラケーを手離さなかった高齢層の方々も、今はスマートフォンで動画を楽しむ時代だ。普及率を顧みてもスマートフォン市場の「天井」にはもう到達しているのかもしれないな。
米国IDCの調査では、スマートフォン世界出荷台数はずっと右肩上がりだったが、2017年に初めてマイナスに転じると、2018年も更にマイナスになる見通しだそうだ。
スマートフォン市場は新たな時期に差し掛かろうとしている。「成長期」から「成熟期」、つまりはスマートフォンも「新しい変化」が求められる時代が到来しているのだ。
そこで注目を集めるのが「フォルダブルスマホ」と呼ばれる「折り畳み可能なスマートフォン」だ。スマートフォン市場の次世代機として大きな注目を集めている。
そこで当ページでは次世代型スマートフォンと目されるフォルダブルスマホ関連銘柄の本命株・出遅れ株 一覧をわかりやすく詳しくまとめておく。
フォルダブルスマホ関連銘柄とは
フォルダブルスマホ関連銘柄とは、次世代型スマートフォンとして注目される折り畳み型スマートフォンの開発・販売を取り扱う銘柄、またはそれに部品などを提供する銘柄の総称である。
フォルダブル(Foldable)は「折り畳める」という意味で、1つのディスプレーを折り畳む事で、大画面と携帯性を1つの端末で可能とする次世代型スマホである。
最近のスマートフォン市場では曲面ディスプレイを採用した機種が増えているが、その技術を応用する事で折り畳みスマホ、つまりは「フォルダブルスマホ」の開発を各社が進めている。
世界のスマホ市場を牽引している韓国のサムスン電子は2018年中に有機ELパネルを使用した「フォルダブルスマートフォン」の発売を検討、既に実売レベルまで技術改良は進んでいるらしい。また、競合にあたる米アップルも折り畳み可能な「iPhone」を2020年発売をメドに開発を進めているとの噂だ。
一部報道ではフォルダブルスマホの世界市場規模は2018年は9万台ほどの見通しだが、2019年に30万台、2020年には90万台と急拡大する事が予測されている。
現在のスマホ市場の主流機種が「フォルダブルスマホ」に置き換わるとすれば、その市場規模はとんでもなくデカイものとなるだろうし、その根幹部分となる薄型で柔軟性の高いディスプレーに関連した銘柄には今後大きな注目が集まりそうだ。
フォルダブルスマホ関連銘柄 一覧
- 4005 住友化学 有機EL向けタッチセンサーの生産増強
- 4004 昭和電工 銀インクを用いたタッチセンサーフィルム製作
- 7915 NISSHA 銀インクを用いた曲げられる電極膜フィルタ開発
- 3101 東洋紡 PIワニスの耐熱性で業界トップクラス
- 3402 東レ PIサプライヤー大手
- 4118 カネカ PIサプライヤー
- 4182 三菱ガス化学 耐熱性・透過性に優れたPIワニス製作
- 4208 宇部興産 サムスンモバイルディスプレイ社と合弁会社設立
- 5214 日本電気硝子 柔軟性に優れた薄型ガラス開発
- 4042 東ソー 高性能ガスバリア材料を開発
- 6740 ジャパンディスプレイ 液晶でも折り畳めるディスプレーを開発
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フォルダブルスマホ関連銘柄 本命株・出遅れ株
それではフォルダブルスマホ関連銘柄の中でも特に本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。出遅れ銘柄などもあれば今後追記するつもりだ。なお、この項目は当方の主観を含む内容のため、参考までに願う。
本命株 住友化学
時価総額:1,013,133百万円
PER:(連) 7.70倍
PBR:(連) 1.08倍
≪2018/06/22時点≫
かなり時価総額の大きい銘柄となるが、次世代スマホ関連銘柄の本命株ともなれば仕方無い部分もあるだろう。住友化学は2017年から有機EL向けタッチセンサーの生産増強に注力しており、中期経営計画でも曲げられるフレキシブルタイプの生産量増強に対して約90億円の投資を行う方針を発表している。スマホ市場次世代期を睨んでの投資だろう。
本命株・出遅れ株 NISSHA
時価総額:112,238百万円
PER:(連) 15.93倍
PBR:(連) 1.27倍
≪2018/06/21時点≫
タッチセンサーの分野からはNISSHAにも注目が集まりそうだ。従来のスマートフォンは電極膜の酸化インジウムすずでタッチセンサー操作を感知していたが、折り畳み式のフォルダブルスマホには適していない。そこで銀を用いたインクで配線を施す技術に注目が集まっている。NISSHAは銀インクを活用した曲げられる電極膜を開発している企業として注目を集めそうだ。
本命株 三菱ガス化学
時価総額:575,177百万円
PER:(連) 8.69倍
PBR:(連) (連) 1.13倍
≪2018/06/21時点≫
フレキシブル有機ELディスプレー基板にはポリイミド(PI)フィルムが使われているが、三菱ガス化学は耐熱性や透過性に優れたPIワニス(パネル基盤材料)を開発。基盤が薄く柔軟性がある為、フォルダブルスマホへの活用が見込まれている。時価総額も大きく値動きは重そうだが、本命株として注目は必要だろう。
本命株 東洋紡
時価総額:160,733百万円
PER:(連) 12.33倍
PBR:(連) 0.89倍
≪2018/06/21時点≫
耐熱性に優れた業界トップクラスの基盤用PIフィルムを開発しているのが東洋紡だ。2018年2月には愛知県の犬山工場に100億円を投資し、液晶ディスプレー用フィルムを増産すると発表している。投資額を見てもこの分野には相当力を入れてそうだ。本命株として注目したい。
本命株 宇部興産
時価総額:305,007百万円
PER:(連) 9.89倍
PBR:(連) 0.96倍
≪2018/06/21時点≫
スマホ向き有機ELパネルは韓国のサムスン電子が世界シェア約9割を握っているそうだ。そのサムスンと強い結び付きがあるのが宇部興産だ。2011年にサムスンモバイルディスプレイ社と合弁会社を設立しており、既にPIワニスの安定供給をサムスンに行っている点に強みがある。
出遅れ株 ジャパンディスプレイ
時価総額:126,925百万円
PER:(連) -
PBR:(連) 1.12倍
≪2018/06/21時点≫
次世代型スマホとなるフォルダブルスマホのディスプレイは有機ELが優勢と見られているが、コストの面ではまだ液晶に分があるらしい。有機ELがコスト面で追いつくまでは、折り曲げる事が出来る超薄型ガラスにも出番がありそうだ。ジャパンディスプレイは折り曲げる事の出来る液晶ディスプレーを開発している。
出遅れ株 日本電気硝子
時価総額:296,480百万円
PER:(連) 14.82倍
PBR:(連) 0.56倍
≪2018/06/21時点≫
薄型テレビ用のガラスなどを主軸に展開している日本電気硝子は柔軟性に優れた薄型板ガラスの開発を進めている。宇宙開発にも活用される程の「超薄板ガラス製造技術」となっており、巻く事も可能だという。超薄型ガラスはディスプレイだけではなく背面などにも採用される可能性もあるかもしれない。日本電気硝子の技術力に白羽の矢が立つ可能性もありそうだ。
フォルダブルスマホ関連銘柄 まとめ
現時点のスマートフォン市場でも既にフレキシブルパネルを活用した曲面計上やフルスクリーン化などの採用が進んでいるが、次世代型となるフォルダブルスマホは「折り畳める」のが最大の強みとなる。
折り畳める程の柔軟なディスプレーを採用する事で、腕に巻く形なども可能となるだろうし、もしかしたら腕時計はこの世から無くなってしまうかもしれないな!
2020年には90万台規模の出荷が見込まれているらしいし、東京五輪が開催される頃には、「従来のスマートフォン」か「折り畳みスマートフォン」か、どちらが良いかで論争が巻き起こっていてもおかしくはない訳だ。
いずれににしろスマホの次世代機ともなれば市場はとんでもなくデカいし、関連する銘柄も幅広い。今回は折り畳みディスプレーに関連した銘柄をピックアップしたが、有機EL関連銘柄やiPhone関連銘柄など幅広く銘柄をチェックしておいた方が良さそうだ。