この記事にはプロモーションが含まれます。
2017年にかけて見逃せないテーマ株の一つ、有機EL関連銘柄に注目だ。
有機EL関連銘柄が注目され始めたきっかけの一つは、米アップルより2017年に発売される予定の次期モデル「iPhone 8」に「有機ELディスプレイ」が採用される方針だと報じられたことだろう。
米アップルは世界のITデバイス業界を牽引する企業だ。iPhoneシリーズが有機ELディスプレイを採用するとなれば、一気に世界のスタンダードが変わる可能性がある。今後のスマホは「有機ELディスプレイ搭載が当たり前」となる時代になる可能性があるのだ。
またスマートフォンだけでなく、TVやパソコンなどのディスプレイは全て現状主流の液晶ディスプレイから有機ELディスプレイにとって代わる可能性まであるかもしれない。この状況、有機ELに関連する銘柄を知っておいて損はない。
このページでは有機EL関連銘柄の本命・出遅れ 一覧についてまとめておこう。
有機EL関連銘柄とは
有機ELとは「有機エレクトロルミネッセンス」の略で、有機発光ダイオードと呼ばれる製品一般のことを指す場合もあるが、単純に「有機EL」という場合は「有機ELディスプレイ」を指すことが多いな。当サイトでも有機ELとは基本的にTVやスマートフォンなどに使われる「有機ELディスプレイ・有機ELパネル」のことを指している。
有機ELディスプレイは、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイに代わる可能性をもつ次世代のディスプレイだ。すでに有機ELディスプレイが使用されたTVは一部のメーカー(LG製など)から発売されており、またサムスンやLGなどから発売されているスマートフォンの一部はすでに有機ELディスプレイが採用されているものもある。
有機EL関連銘柄とは、有機ELディスプレイの製造・販売・有機EL材料の研究・開発・製造など、有機ELに関連する銘柄のことひっくるめた総称だ。
2017年発売のiPhoneに有機ELディスプレイ採用か?!
前述の通り、有機ELディスプレイ関連銘柄が注目されたのは「米アップルのiPhoneシリーズに有機ELディスプレイが採用されると報じられたこと」がきっかけの一つとして考えられる。iPhoneが有機ELディスプレイを採用したとなれば、一気にスマホのディスプレイ業界の常識が塗り替えられる可能性もある。現状の主流は「液晶ディスプレイ」だが、今後のスマホディスプレイは「有機ELが当たり前」になるかもしれない。
有機EL関連銘柄は息の長いテーマになるか?
今後、有機ELディスプレイが世界のディスプレイのスタンダードになる可能性を考えると、非常に面白い。当方は有機ELディスプレイ関連銘柄を『息の長いテーマ株」となる可能性を踏まえ注目するつもりだ。
有機ELと液晶の違い
有機ELディスプレイが注目されているのはなにもiPhoneのおかげだけではない。有機ELディスプレイは現在のスタンダード「液晶ディスプレイ」に比べて、優れている点も多いのだ。
有機ELディスプレイのメリット
- 高画質
- 消費電力が少ない
- 折り曲げられる
- 薄い・軽い
つまり、液晶ディスプレイに比べて「キレイ」で「バッテリーの持ちがよく」「薄くて軽い」わけだ。これだけでも素晴らしいメリットである。さらには折り曲げられることが出来るので、将来的にはもしかすると折り曲げて大画面にできるスマホなども発売される可能性もある。
だが、いいことばかりではなくデメリットもある。
有機ELディスプレイのデメリット
- 直射日光の下では見にくい
- 寿命が短い(液晶の半分程度)
有機ELは液晶に比べ最高輝度が低いらしく、直射日光の下ではみづらいという特徴がある。それと「寿命が短い」らしい。まぁとはいえ、3万時間ほどの寿命はあるらしいから1日5時間使用で10年もつ計算らしいので2~3年程度で買い変えるスマホの寿命としては十分なのではないだろうか。(TVやノートパソコンのディスプレイとしては寿命が短いのは少し気になるが)
有機ELディスプレイが液晶ディスプレイにとって代わるためには「長寿命化ができるかどうか?」というのが重要なポイントになるだろうな。
まぁいずれにしても有機ELが現状、液晶ディスプレイよりも優れている点は多い。欠点もあるものの十分に液晶ディスプレイに代わる可能性はあると思う。
なにせ「キレイで電池も長持ちし自由に折り曲げられ薄くて軽い」のだ。今後需要が拡大していくであろうウェアラブル端末や電子ペーパー、車載ディスプレイなどさまざまなIoTデバイスにも活用されていく可能性を秘めている。有機ELディスプレイの可能性は「TVやスマホだけじゃない」のだ。この点から言っても有機EL関連銘柄は今後も長く注目される可能性を秘めていると言えるだろう。
有機EL関連銘柄 一覧
- 4112 保土谷化学工業 有機EL材料の研究開発
- 4960 ケミプロ化成 有機EL材料の研究開発
- 4364 マナック 有機EL材料を製造
- 4208 宇部興産 有機EL向けポリイミドフィルム
- 4634 東洋インキSCHD 有機EL素子用材料
- 4901 富士フイルムHD 有機EL技術・有機EL材料
- 5201 旭硝子 有機EL用のガラス基板
- 5214 日本電気硝子 有機ELディスプレイ用ガラス
- 5216 倉元製作所 有機EL向けITO(酸化インジウムスズ)膜
- 6907 ジオマテック 有機EL向けITO(酸化インジウムスズ)膜
- 5401 新日鐵住金 有機EL発光材料
- 4042 東ソー 有機EL材料
- 5019 出光興産 有機EL材料
- 5706 三井金属 有機EL材料
- 7826 フルヤ金属 有機EL材料
- 4120 スガイ化学工業 有機EL材料
- 4970 東洋合成工業 有機EL材料
- 4367 広栄化学工業 有機EL材料
- 4631 DIC 有機EL材料
- 5195 バンドー化学 有機EL材料
- 3402 東レ 有機EL用の発光材料
- 3551 ダイニック 有機EL用水分除去シート
- 3580 小松精練 有機EL素子を封止するフィルム「小松充填シート」
- 4005 住友化学 ポリマー型有機ELの技術
- 4183 三井化学 有機EL用透明シール材
- 4203 住友ベークライト 有機ELディスプレイ用超平滑プラスチック基板
- 4205 日本ゼオン 有機EL向け塗布型絶縁材料
- 6266 タツモ 薄膜塗布プロセス技術は有機ELも対応・無機ELシート
- 6298 ワイエイシイ 有機EL向けプラズマドライエッチング装置
- 7717 ブイ・テクノロジー 有機ELディスプレイの製造・検査装置
- 6728 アルバック 有機EL製造装置(成膜、封止)有機EL製造技術
- 7735 SCREEN HD 有機ELディスプレイ対応塗布技術
- 6245 ヒラノテクシード 有機EL成膜装置
- 6384 昭和真空 有機EL素子蒸着装置
- 6258 平田機工 有機ELパネル事業の子会社「KOYA」を吸収合併
- 5142 アキレス 有機ELパネル長寿命化に向けた材料を開発
- 6641 日新電機 フラットパネルディスプレイ用イオン注入装置
- 5218 オハラ 有機ELパネル用露光装置
- 7004 日立造船 有機EL製造装置
- 6721 ウインテスト 有機EL検査装置
- 7709 クボテック 有機EL検査装置
- 4312 サイバネットシステム 有機EL解析シミュレーションソフト
- 6986 双葉電子工業 有機EL製造販売・フィルム型有機ELディスプレイ
- 7751 キヤノン 有機EL製造装置 量産製造システム
- 7915 日本写真印刷 有機ELパネル向けタッチパネル・フィルムセンサー
- 6740 ジャパンディスプレイ 有機ELパネル開発(液晶パネル開発推し) 有機ELパネル事業のJOLEDを子会社化
- 4612 日本ペイントHD ディスプレイフィルム用コーティング材
- 4188 三菱ケミカルHD 有機EL照明パネル
- 5020 JXホールディングス 有機EL照明
"出遅れ株"を見つける方法とは?
【PR】短期で収益を狙うなら!プロ注目の銘柄情報をはじめ、業界の最新情報までをイチ早く手に入れるのは必須の条件。さらに、絶好の買い場を迎える"出遅れ株"を掴むには…。
テーマ株の情報に強い株の情報サイトを利用するべきだ!
有機EL関連銘柄 本命・出遅れ
それでは本題の有機EL関連銘柄の中でも本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。また出遅れがちな銘柄などもあれば追記していくつもりだ。なお、この項目は当方の主観が含まれるので参考までに願いたい。
本命 保土谷化学工業
保土谷化学工業は有機EL関連の本命銘柄といってもいいのではないだろうか。化学品メーカーの保土谷化学工業はみずから有機EL材料のリーディングカンパニーと謳い、有機ELパネルメーカーに材料を提供している会社だ。
ファインケミカル部門で長年培った合成技術や精製技術をなどを活かして有機ELの長寿命化・高耐久性を研究開発もしている。有機ELディスプレイは液晶ディスプレイと比べて「寿命が短い」というのが最大の弱点だ。
従って有機ELディスプレイの「長寿命化・高耐久化」を研究している保土谷化学工業は非常に面白い銘柄と言える。
また保土谷化学工業の時価総額は「22,768百万円(2016年12月27日時点」とそこまで大きいわけでもない。値動きの妙味的にも面白い銘柄だ。当方は保土谷化学工業を有機EL関連の本命銘柄として注目する。
本命 ケミプロ化成
ケミプロ化成も有機EL関連銘柄の本命銘柄として注目したい。ケミプロ化成は福島研究所で有機EL材料の供給とさらなる研究開発に注力している。有機EL材料の研究開発を十数年前から行っており、有機EL関連の特許も多数出願している。今後、有機ELの需要が世界的に高まることになれば恩恵を受ける銘柄の一つに数えて良いだろう。
またケミプロ化成は時価総額が「4,339百万円(2016年12月27日時点)」と非常に規模が小さい。値動きの妙味を考えれば本命銘柄といえるのではないだろうか。
本命 ブイ・テクノロジー
ブイ・テクノロジーも有機EL関連銘柄として、存在感のある銘柄の一角だ。有機ELディスプレイや液晶ディスプレイをひっくるめてFPD(フラットパネルディスプレイ)と呼ぶが、ブイ・テクノロジーはFPDの製造装置や検査装置などを手掛ける銘柄だ。
今後、有機ELディスプレイが主流になるとしても、液晶ディスプレイがこのまま主流であり続けるとしてもブイ・テクノロジーには恩恵があるってことかな?いずれにしてもブイ・テクノロジーの2016年後半のチャートは非常にきれいに右肩上がり。有機EL関連銘柄のなかでも重要な位置づけと市場でみられているようだ。
時価総額は「65,392百万円(2016年12月27日時点)」とそこまで軽くはないが、中長期的に取り組むなら十分妙味はある銘柄だ。
本命 倉元製作所
倉元製作所も有力な有機EL関連銘柄だ。倉元製作所はフラットパネルディスプレイの基板に成膜加工を施す技術をもつ企業だ。ITO(酸化インジウムスズ)膜というらしいが、この技術はフラットパネルディスプレイの昨日と性能を実現するうえで、決定的に重要な工程だそうだ。
倉元製作所は時価総額「4,004百万円(2016年12月27日時点)」と規模が小さく、値動きも軽い銘柄だ。有機EL関連銘柄全体が物色される際には短期資金が集まる傾向もあるので、短期スタンスでも妙味は十分。有機EL関連銘柄のなかでも本命視する見方もあるのでは?
出遅れ ジオマテック
ジオマテックも倉元製作所と同じく、フラットパネルディスプレイに成膜加工を施す技術を持つ会社で、有機ELにとって重要な工程を担う企業だ。ジオマテックの時価総額も「6,590百万円(2016年12月27日時点)」とそこまで倉元製作所と大差ない。値動きの面では十分面白い銘柄だ。
だが、ジオマテックは倉元製作所ほど有機EL関連銘柄として物色されている印象はない。比較的、出遅れがちな有機EL関連銘柄と言えるのではないだろうか。
本命 タツモ
当方はタツモを有機EL関連の本命銘柄として注目する。タツモは液晶パネル製造の大手だが、タツモのもつ薄膜塗布プロセス技術は有機ELにも対応している。れっきとした有機EL関連銘柄だ。また、タツモは有機ELだけでなく「無機EL」パネルの開発にも成功している点も面白い。さらにタツモは半導体製造装置関連銘柄としての側面もアリ。複数のテーマを内包しているため、今後も注目すべき銘柄だ。
タツモの時価総額は「12,160百万円(2016年12月27日時点)」と規模もさほど大きくない。値動き妙味としてもかなり面白い部類と言える。当方はタツモをいろいろな観点から将来性に期待する。
本命 ワイエイシイ
ワイエイシイは有機EL向けのドライエッチング装置を手掛ける銘柄だ。ドライエッチングがどういうものか?という説明は割愛するが、有機ELディスプレイにも液晶ディスプレイにもどちらにも必要な工程のようだ。
有機ELディスプレイの需要が増せば、ワイエイシイも恩恵を受ける銘柄と言えるのではないだろうか。
【2017年01月19日(木) 追記】
本命・出遅れ 出光興産
出光興産から01/18(水)の大引け後に材料が出たようだ。スイスのバーゼルシュタット州に有機EL材料開発会社を1月中にも設立すると発表したのだ。
この新会社は資本金およそ2億3000万円、出光興産の100%出資ということだ。高度な材料合成技術を活用した有機EL材料を開発するために設立するとのこと。出光興産はこれまでも有機EL材料の開発を行っていた銘柄で有機EL関連銘柄としても注目されていたが、今回の発表でさらにその存在感を高めた格好といえるか。
ただ、この材料発表翌日の19日に出光興産は小幅に下落。市場の反応は限定的のようだ。一応、引き続き有機EL関連銘柄として注目するが、時価総額が大きいため中長期スタンスで取り組むべき銘柄といえるだろう。
【2017年02月09日(木) 追記】
本命・出遅れ サイバネットシステム
サイバネットシステムといえば、これまではVR・AR関連銘柄として注目された銘柄だが、今度は有機EL関連銘柄に仲間入りだ。
サイバネットシステムは02/08の大引け後に有機ELディスプレー向けのムラ補正ICを複数の大手半導体メーカーと共同開発したと発表している。これはなかなかの好材料と言えるな。発表翌日の02/09(木)はサイバネットシステムはストップ高となったようだ。
今回の発表により、手垢のついていない有機EL関連の出遅れ銘柄として注目された格好か。サイバネットシステムの時価総額は「24,786百万円(2017/02/08)」と、そこまで規模が小さいわけではないが値動きはそこそこある銘柄。今後も有機EL関連銘柄として注目だ。
【2017年05月09日(火) 追記】
本命? ソニー
2017/05/08にソニーが有機ELテレビ業界に再参入するというニュースが報じられたようだ。どうやらソニーはフルハイビジョンの4倍の解像度をもつ4K映像に対応したテレビ「A1シリーズ」を2017/06/10に発売するとのこと。
ソニーは2007年に世界で初めて有機ELテレビを発売した先駆者だったが、2010年に生産終了している。そこからおよそ7年ぶりの有機ELテレビ事業参入となる。
有機ELテレビといえば韓国のLGエレクトロニクスに国内では東芝が対抗勢力として頑張っていたが、そこにソニーが加わることでさらに競争が盛り上がるかもしれないな。有機EL関連銘柄の一角としてソニーにも注目すべきか。
ただソニーは言わずもがな大企業。値動き妙味としては短期では面白みは薄そうだ。取り組むとすれば長期スタンスが前提となるだろう。
【2017年10月05日(木)追記】
本命株・出遅れ株 ジャパンディスプレイ(JDI)
時価総額:156,367百万円
PER:---倍
PBR:(連) 0.53倍
≪2017/10/05時点≫
ジャパンディスプレイに注目の動きだ。2017年10月04日の日本経済新聞で「ジャパンディスプレイグループのジェイオーレッド(JOLED)が有機ELを低コストで生産できる独自方式の開発にめどを付けた」と報じたようだ。さらにこの報道によると有機ELの量産に向け、1000億円の投資資金を集めるためソニーやキャノンなど国内数十社に出資の打診を始めているという。2019年にも量産を開始する予定で有機ELの量産は日本メーカーでは「初」となる。
注目すべきは、そのコストの安さである。現在、有機ELでは韓国が圧倒的に先行しているが、ジェイオーレッドの新たな生産方式では韓国勢に比べて最大で4割も安くできる見通しとのことだ。コスト面で韓国勢を圧倒できるならば、巻き返しも夢ではなさそうだ。
米アップルが9月に発表した新型スマートフォン「iPhoneX」では有機ELディスプレイが採用されており、今後ますます有機ELの需要は高まるものとみられる。この時流に乗りジャパンディスプレイの業績回復に期待したい。
有機EL関連銘柄 まとめ
有機ELの需要は今後、爆発的に高まる可能性を秘めている。一つの目安となるのは2017年に米アップルから発売される「iPhoneシリーズ」で有機ELが本当に採用されるか?というところだろう。
iPhoneシリーズで実際に有機ELが採用されるとすればかなり面白い。一気に有機ELが世界スタンダードになる可能性も。有機EL関連銘柄は2016年も注目のテーマ株であったが、2017年の顔になるテーマになるかもしれない。
有機EL関連銘柄は今後も引き続き注目しておくべきだ。