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厚生労働省が2018年03月12日(月)に、乳児用の液体ミルクについて製造の規格基準をまとめた。液体ミルクは2018年夏にも解禁される見通しのようだ。
お子さんのいない人からすれば意外にも思えるかもしれないが、日本では赤ちゃん向けのミルクでは「粉ミルク」しか販売されていない。これは、乳児向けのミルクでは粉ミルク以外の規格基準が設けられていないため、液体ミルクを製造販売できないからである。
液体ミルクは海外では広く普及しているもので、粉ミルクとは違ってもともと液体であるため、粉を熱湯で溶かす必要もなく、またひと肌に冷ます必要もないため、育児の負担が大きく軽減される。さらに常温で保存できるため、災害時など清潔な水が用意できない状況の時に強い味方になる。
実際に2011年の東日本大震災のときなどには救援物資として海外製の液体ミルクなどが送られたようだが、お子様のいる被災者の方々は大変助かったようだ。
液体ミルクはかねてより育児家庭の負担軽減、そして災害時の乳児向け非常食として解禁が期待されていたが、2018年に遂に日本でも解禁の動きに向かいそうだ。
日本の株式市場においても、液体ミルク関連銘柄に注目が集まる可能性もあるかもしれない。このページでは液体ミルク関連銘柄について本命株・出遅れ株 一覧をわかりやすく詳しくまとめておく。
液体ミルク関連銘柄とは
液体ミルク関連銘柄とはその名の通り幼児向けの液体ミルクを手掛ける銘柄の総称である。
日本では乳児向けのミルクは粉ミルクしか規格基準が定められていないため、液体ミルクの製造・販売はできなかったが、ついに2018年夏にも解禁される見通しとなった。
液体ミルクは海外では一般的に普及しており「すぐに飲める」「温かいお湯が必要ない」「洗い物もない」など粉ミルクに比べて格段に手間が少なく、また常温保存できるため災害時の乳児用非常食としても有用。今でも海外通販などで液体ミルクを手に入れることは可能だが、やはり値段は高い。
日本で液体ミルクが解禁された場合でも、粉ミルクよりは値段が高くなるらしいがそれでも手間の軽減を考えれば子育て家庭に重宝されるだろう。
液体ミルク関連銘柄はおもに「粉ミルク」の製造・販売を手掛ける企業が参入してくる可能性が高そうだ。
液体ミルク関連銘柄に過度な期待は禁物?!
ただし、液体ミルク関連銘柄というテーマ性に過度な期待はしない方がよいかもしれない。おそらく、液体ミルクの開発・販売などに参入してくる企業は、これまで粉ミルクの製造販売を手掛けてきた企業だろう。だとすれば、粉ミルクの需要が液体ミルクへ移るだけなので、それほど利益的なメリットは生まない可能性がある。というか、液体ミルクの開発費用や設備投資費用などが必要になるため、むしろ関連銘柄としてはマイナスの要因すらあると言えるだろう。
日本はただでさえ少子高齢化社会であり、今後、乳児向け食品の需要が爆発的に増えるということも今のところは考えづらい。
「液体ミルク解禁」という話題で、一時的に物色される可能性はあっても継続的に注目されるテーマ株とはならない可能性が高そうだ。液体ミルク関連銘柄はあくまでも一時的な注目テーマであることを理解しておこう。
液体ミルク関連銘柄 一覧
- 2270 雪印メグミルク 粉ミルク製造・販売
- 2269 明治HD 粉ミルク製造・販売
- 2264 森永乳業 粉ミルク製造・販売
- 2206 江崎グリコ 粉ミルク製造・販売
- 2502 アサヒグループHD 粉ミルク製造・販売
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液体ミルク関連銘柄 本命株
それでは液体ミルク関連銘柄のなかでも特に本命視されそうな銘柄をピックアップしていこう。出遅れ銘柄などもあれば追記していくつもりだ。なお、この項目は当方の主観を含む内容のため、参考までに願う。
雪印メグミルク
時価総額:209,638百万円
PER:(連) 15.46倍
PBR:(連) 1.31倍
≪2018/03/13時点≫
液体ミルク関連銘柄は、粉ミルクの製造・販売を手掛けていた銘柄が参入してくる可能性が高いだろう。だとすれば、乳製品の食品大手で粉ミルク「ぴゅあ」や「たっち」などを手掛ける雪印メグミルクも液体ミルク業界に参入してくる可能性が高い本命株と言えるだろう。
雪印メグミルクの時価総額規模は小粒とはいえないので、取り組みスタンスは中長期が前提となりそうだ。
明治ホールディングス
時価総額:1,219,940百万円
PER:(連) 17.99倍
PBR:(連) 2.41倍
≪2018/03/13時点≫
乳製品などを手掛ける明治ホールディングスは粉ミルク「ほほえみ」などを手掛けており、こちらも液体ミルクに参入してくる可能性が高い本命株と言えるだろう。明治ホールディングスは時価総額規模が大きいので、短期スタンスでの妙味は少し薄そうだ。
森永乳業
時価総額:221,092百万円
PER:(連) 15.69倍
PBR:(連) 1.38倍
≪2018/03/13時点≫
森永乳業も液体ミルクに参入してくる可能性が高い本命株と言えるだろう。森永乳業は粉ミルク「はぐくみ」などを製造販売しており、粉ミルク分野では大きなシェアを誇る。森永乳業の時価総額規模は、雪印メグミルクとほぼ同水準。少し規模が大きめなので、中長期スタンスが前提か。
江崎グリコ
時価総額:377,700百万円
PER:(連) 22.09倍
PBR:(連) 1.71倍
≪2018/03/13時点≫
江崎グリコはチョコレートやスナック菓子などを手掛けるお菓子メーカーだが、乳幼児向けの粉ミルクの製造販売を手掛けるアイクレオを擁する。こちらも液体ミルクに参入してくる可能性は高いと言えるだろう。
アサヒグループホールディングス
時価総額:2,735,645百万円
PER:(連) 18.25倍
PBR:(連) 2.26倍
≪2018/03/13時点≫
アサヒビールでお馴染みのアサヒグループホールディングスも液体ミルク関連銘柄の一角と言えるだろう。アサヒグループは、2017年7月に粉ミルクなどのベビーフードを手掛ける「和光堂」を吸収合併している。こちらも液体ミルク解禁により、参入してくる可能性が高そうな関連株と言えるだろう。
ただしアサヒグループホールディングスは時価総額規模がかなり大きめ。値動きも相応に重いので液体ミルク関連の材料だけでは、大きな値動きは見込めないかもしれない。取り組むとすれば中長期スタンスが前提の銘柄だ。
液体ミルク関連銘柄 まとめ
日本での液体ミルク解禁は、子育てをする家庭の負担軽減や災害時の非常食としての大きなメリットがあるが、関連企業の利益的メリットは少ないかもしれない。乳児の数が増えるわけではなく、粉ミルクの需要が液体ミルクへと移行するだけだからだ。さらに設備投資・開発費用なども必要となるので、むしろ関連企業にとってはマイナス要因も考えられる。
液体ミルク関連銘柄は話題性により注目される可能性はあるが、継続的に注目されるテーマとはいえないかもしれない。一時的な注目テーマとなる可能性も踏まえておくべきだろう。